- 2024.02.12 Monday
映画「シティ・オブ・エンジェル」の感想(ネタバレ)
映画「シティ・オブ・エンジェル」の感想(ネタバレ)
■監督:ブラッド・シルバーリング
■出演:ニコラス・ケイジ メグ・ライアン アンドレ・ブラウアー デニス・フランツ ロビン・バートレット コルム・フィオーレ ジョアンナ・マーリン
映画「シティ・オブ・エンジェル」のあらすじ
ロサンゼルス。人間には姿が見えない男性の天使セスは、ある病院で働く人間の女医マギーに好意を抱き、天使のおきてを破って彼女に姿を見せてしまう。だが、天使は人間と恋ができないというおきてもあり、それ以上のことができずに悩む。やがてマギーの患者であり元天使だという中年男性メッシンジャーはセスに、天使の永遠の命に別れを告げれば人間になれると伝授。決心して人間に生まれ変わったセスは再びマギーと出会うが……。
※WOWOWから引用 https://www.wowow.co.jp/detail/012745
【映画「シティ・オブ・エンジェル」の感想(ネタバレ)】
「ベルリン・天使の詩」をニコラスケイジとメグライアン共演でリメイクしたロマンティックファンタジー。
80〜90年代の映画をまた見つけたので見てみた。
当時(1998年制作)話題になっていた作品で、すでに何回か見てると思うが、大分昔のため詳細はほとんど記憶にない。
っということで、改めてイチから見返して見たが、当時は、それなりに良い映画だと思っていたが、大人になってみると、物語の設定自体(天使が愛の為に永遠の命を捨て人間になる)は良いが、細部の描写がかなり雑だなという感じを受ける。
特にラスト、ネタバレになるが、ようやく人間として一緒になれた二人だが、まもなくしてヒロイン(メグライアン)が交通事故に遭って死んでしまうという悲しい結末になっているのだが、その事故に遭う描写のシーンが、どう考えてもヒロインの不注意が原因に思えてしまう。
愛にのぼせていたのか、自転車を運転中、両手を広げて前を見ずに風を感じていたら、目の前に急に大木を積んだトラックが横切ってきて、それに対応できず激突して死に至るのである。
個人的には、トラック運転手の一方的な不注意(対向車線からはみ出てきたなど)が原因で、ヒロインが巻き込まれて死んでしまうなら、それは普通に悲しい事故として単純に理解できるが、どう見てもこのシーンを見る限り、ヒロインが横切ってきたトラックの横っ腹に激突している。
トラックの正面にぶつかって轢かれていれば、完全にトラックが悪いと思うが、トラックの横っ腹にぶつかってるので、自転車側の不注意(前方不注意、スピードの出しすぎ)も否めない。
また、山道で車の通りもないし、信号もなしで、見通しも良い。トラックが明らかに信号無視したという訳でもなさそう。
たしかに、ヒロインの走ってる車道の方が広いので、トラック側の確認不足はあるかもしれないが、とはいえ、猛スピードで横切ってきた(走り抜けた)というよりかは、普通に徐行して横断していたら、たまたま運悪くそこにアホな自転車が勝手に突っ込んできたという感じである。トラック運転手の方が逆に災難という感じもする。
個人的にシーンとして描く場合、何が原因で死に至ったのかは、細かいようだがかなり重要で、のちの物語の印象も変わってくる。
ここの部分、本当にただの悲しい事故だったのか、ヒロインがただただアホだったのかで、まるで物語の印象が変わる。
天使から人間になった男が、数時間のうちに愛する彼女を事故で失ってしまう、非常に皮肉な重要なシーンである。
恋愛映画としては、主人公と同じように哀しみにあけくれたいと思うが、一方でヒロインのアホさ(一人で何やってんの?)が、チラチラして、最後の別れに集中できない。
最後って、こんなシーンで良いのでしょうか。めちゃくちゃ顔色良いのに死ぬし、急にコメディみたいな雰囲気。
遠回しに人間というのは、儚く不注意で死んでしまうバカという皮肉が込められていると理解することもできるが、そういうテーマで描くほどの重厚な作りでもないので、ただただ配慮が足りていないともいえます。
泣かせたいのか、呆れさせたいのか、感情が渋滞しています。
一番重要なところで、テーマが曖昧になってしまってるので、作品としてはダメな映画。
神がくれたのは(?)、”自由な心”という部分は非常に良いが、それだけかな。
評価 ★★☆☆☆ (星2つ)
(まとめ:設定は悲しい映画だが、なぜか全く泣けない恋愛映画。この当時のメグライアンはかなり良いが、一方で、ニコラスケイジは、今と比べれば若いがただの変質者にしか見えず格好良い(セクシーな)設定には違和感しかない。メグライアンが好きになる理由も、気持ちを理解してくれる精神性はわかるが、どう見てもおじさんなので、恋愛映画としては見た目でかなり無理がある。アクション映画の中のロマンスならよいが、正統派な恋愛映画(特にこの映画)でニコラスケイジの起用は、大分変化球過ぎます。)
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