映画「湯道」の感想(ネタバレ)

 


■監督:鈴木雅之
■出演:生田斗真 濱田岳 橋本環奈 小日向文世 吉田鋼太郎 窪田正孝 夏木マリ 角野卓造 柄本明

 

映画「湯道」のあらすじ

 

地元の人々に愛される町の銭湯・まるきん温泉。先代亡き後、店は次男の悟朗がアルバイトのいづみとともに切り盛りしていたが、ある時都会で暮らしていた建築家の兄・史朗が突然戻ってくる。史朗の目的は、古い銭湯を畳んでマンションを建てることだった。だが悟朗は、父の葬式にも来なかった兄を冷たく拒絶する。店の将来を巡って兄弟が険悪な雰囲気に陥る中、ボイラーの事故で悟朗が入院、当面、史朗が銭湯を任されるのだが……。

 

※WOWOWから引用 https://www.wowow.co.jp/detail/192332

 

【映画「湯道」の感想(ネタバレ)】

 

映画「おくりびと」の脚本家:小山薫堂のオリジナル脚本を、「マスカレードホテル」の鈴木雅之監督が生田斗真、橋本環奈ら豪華俳優共演で映画化した人情お風呂コメディ。

 

WOWOWで映画紹介と感想の番組「W座からの招待状」をしている小山薫堂が脚本を書いた映画ということで見てみた。

 

内容は、日本人のお風呂に対する文化と思いを「湯道」(茶道や花道とかと同じように)という道として捉え、お風呂にまつわる歴史や作法を紹介しつつ描いたお風呂話。

 

メインストーリーは、先代の父を失い銭湯の経営を巡って息子たち(兄弟)が、内々でバトル?を繰り広げるものの、最終的に銭湯(お風呂)の良さを二人で再確認するというもの。

 

原作本はあるものの、小山薫堂のオリジナル脚本というだけで、特にそれ以上話題になってはいなかったと思うが、大きな銭湯のセットを始め、有名俳優多数出演と、意外と枠組にはお金は掛かっていて映像は豪華。

 

どこにこのよくわからない映画を推す原動力があるのかは、教授を務めたり顔が広い放送作家でもある小山薫堂の力なのか、お風呂業界(銭湯や旅館等)からの応援なのかは、ちょっとわからない。日本文化として国から出てるのか。

 

作品としては、傾きかけた銭湯の経営を巡る王道な物語を面白おかしく描いたコメディで、お笑い的に物凄く面白いという訳ではないが、ふざけたことを大真面目にやってる姿が滑稽という感じで、好感度はある。

 

収録時間は127分でちょっと長い感じもするが(100分程度が理想)、作品としては、それほど悪い映画ではない。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3つ)

 

(まとめ:お風呂についての雑学が知りたい人向けの生田斗真主演の人情ドラマ。出演者(女性キャスト含め)のほぼ大半がお風呂(銭湯)に入ってるシーンがあるので、それ目当てと言うのは多少あるかもしれないが、お色気映画ではないので過度の期待は禁物。タイトルで気になった人が見る作品で、一般的にあえておすすめするほどの映画ではないかな。一応、映画というテイストだが、フジテレビのドラマの劇場版みたいなクオリティではある。)

 

 

>>湯道

 

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映画「快盗ルビイ」の感想(ネタバレ)


■監督:和田誠
■出演:小泉今日子 真田広之 水野久美 天本英世 斎藤晴彦 岡田眞澄 木の実ナナ 陣内孝則

 

映画「快盗ルビイ」のあらすじ

 

DMの発送会社で働く、平凡なサラリーマン、徹。ある日、彼が母親と2人で暮らしているマンションに、チャーミングな女性、留美が引っ越してくる。だが、彼女はフリーのスタイリストという職業は世を忍ぶ仮の姿、本業は“ルビイ”を名乗る快盗なのだと徹に打ち明ける。成り行きから彼女の相棒をさせられることになった徹は、強盗や詐欺、果ては銀行強盗の片棒を担がされるが、ルビイは本当に快盗なのか、計画は失敗ばかりで……。

 

※WOWOWから引用 https://www.wowow.co.jp/detail/011657

 

【映画「快盗ルビイ」の感想(ネタバレ)】

ヘンリー・スレッサーの『快盗ルビイ・マーチンスン』を男女設定を変えて「麻雀放浪記」の和田誠監督が小泉今日子、真田広之共演で描いたコメディ。

 

1988年公開の昔の作品を選んでみた。

 

内容は、お金欲しさに盗みを働こうと決めたスタイリストの若い女性と、同じマンションに住んでいたサラリーマンの男が知り合い、彼女の計画に手を貸した事から巻き起こる騒動を描くというもの。

 

物語としては、自称泥棒女とドジな男が行う可愛げのある犯罪物語集であって、それ以上でもそれ以外でもない。

 

ただ、今ではそれぞれ地位を築いている小泉今日子と真田広之が共演してること(真田広之は特に若い)、当時アイドルとして輝いていた小泉今日子が主演してることだけでも、ある一定の年齢層ならそれだけで十分見れる内容になっている。

 

特にこの頃の小泉今日子というか、この世代のアイドル(若い子)の佇まいや雰囲気の可愛さは、最近のアイドルにはない独特な品がある。最近では、乃木坂をはじめとする坂道グル−プとかも見た目可愛い子はたくさんいるのだが、昔のアイドルと比べると、本質的なところで何かが違うと思う。

 

この頃の小泉今日子は特に別格で、嫌らしくないところも好感度高い。

 

あと、この80年代を知るものとしては、やはり、パソコンはギリギリあるようだが、携帯もない、仕事や学校以外には特にやることもない(テレビやファミコンはあったけど)非常にアナログな暮らしをしていた当時の人々ののんびりとした雰囲気(空気感)が、映像に収められていて、今改めて見ると、非常に心地よく感じる。

 

今の効率を求める人生から見れば、非常に無駄(暇)が多い人生だが。

 

モノは今ほど溢れていないが、人々に余裕もあるし、気持ちの面で豊かさがあったなと思う。

 

※余談だが、監督の和田誠は、平野レミの夫、トライセラトップスのボーカルの父親であり、上野樹里の義理父にあたります。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.5)

 

(まとめ:昔は良かったな〜と過去に浸りたくなるような小泉今日子主演のコメディ。最近の人には意味が伝わらないと思うが、一定の年齢層には、異様に響くと思う。特に日々忙しくしてて疲れてる人にはおすすめ。最近は、最新の映画やドラマを見ても最後まで見たくなるのは、5本に1本あるかないかだが、昔の作品を見ると、かなりの頻度で手が止まる。今後もちょっと80〜90年代の気になった作品を見ていきます。)

 

 

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映画「夜逃げ屋本舗」の感想(ネタバレ)


■監督:原隆仁
■出演:中村雅俊 大竹しのぶ 谷啓 高木美保 益岡徹 榊原利彦 仲谷昇

 

映画「夜逃げ屋本舗」のあらすじ

 

借金に苦しむ顧客を、正当な手段で“夜逃げ”させる斡旋会社ミッドナイトラン。その社長を務める源氏は、事前事後の用意周到な計画で債権者を出し抜き、客たちの人生の立て直しに協力していた。一方、大帝都信販調査部の敏腕部長・芙美子は、借りた金も返せない人間に価値はないと、源氏たちの活動を苦々しく思っていた。そんなある日、源氏のもとに大帝都信販に巨額の負債を抱える暴力団組長から夜逃げの依頼が舞い込み……。

 

WOWOWから引用

 

【映画「夜逃げ屋本舗」の感想(ネタバレ)】

 

中村雅俊が主演した社会派コメディシリーズの第一作。

 

懐かしい作品がWOWOWで放送してたので見てみた。

 

ただ、タイトルを知ってるだけで、一度もちゃんと見たことがなかったので、どんなものか見返して見たが、夜逃げ側の気持ちに寄り添いつつも、取り立て側との対立構造や細かい法律面での出し抜き合いも描かれ、物語は荒いながら、夜逃げのドタバタ感もあって、見始めるとそれなりに面白い。

 

1992年の作品なので、出演者が皆若いのが印象的だが(蛭子能収や石原良純も出てる)、高木美保に関しては、現在でも美人感はあるが、この当時は、若いこともあって一番脂がのっていて、さすがな感じはある。

 

70年〜80年のアイドルや女優全般に言えるが、今のアイドルとは違い、加工されていない(加工できていない)分、人材が厳選されていて、個の素の魅力がより強い感じがする。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3つ)

 

(まとめ:夜逃げをエンタメにできた時代を感じるコメディ映画。内容的には、1作見れば十分だが、当時の時代を表す作品のひとつとして残る内容だと思う。この当時は、社会の負の面も明るく笑い飛ばせる勢いがあった。)

 

 

 

>>夜逃げ屋本舗

 

 

 

 

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映画「ゾッキ」の感想(ネタバレ)

 


■監督:竹中直人 山田孝之 齊藤工
■出演:吉岡里帆 鈴木福 満島真之介 柳ゆり菜 南沙良 安藤政信 石坂浩二 松田龍平 國村隼

 

映画「ゾッキ」のあらすじ

 

地方にある坂本町。漫画家志望の青年、伊藤はレンタルビデオ店でアルバイトをしているが、ある女性客が気になるように。そんな伊藤が住むアパートの隣人・藤村は、自転車に乗ってひたすら南に向かう旅に出発。同じころ、りょうこは祖父から彼の数々の秘密を聞かされて驚く。また、ある少年は、いないはずの姉がいると嘘をついたせいで、やっとできた友人の運命を変え、ある青年は消息不明の父親と体験した幼い日の記憶を振り返る。

 

WOWOWから引用

 

【映画「ゾッキ」の感想(ネタバレ)】

 

大橋裕之の同名コミックを竹中直人、山田孝之、齊藤工が共同監督で映画化したコメディ。

 

俳優陣が共同監督した作品ということで見てみた。

 

内容的には、ある町に住む、学生やアルバイト、少年など様々な立場の人(主人公4〜5人?)の人間模様を描いた群像劇である。

 

それぞれが独立した個別ストーリーのようであるが、同じ町で起きてる出来事のため、お互いにストーリーが重なる部分もありという感じの作風。

 

ただ、これと言って大きな出来事は起きないので、期待は禁物。

 

テーマとしては、日常の中にあるちょっとした笑い(おかしさ(やりとり))を集めたものになるが、エピソードによっては、結構面白いものがある。

 

個人的には、同級生の姉を好きになってしまった学生の話が一番好きかな。

 

一応全体として、独立したエピソードをひとつの物語のように仕上げてる感じはあるが、まとめ具合は、関連性が薄い物もあり、やや微妙。

 

しかしながら、作品としては、登場人物に好感度はあり、ほのぼのとした世界観は、それなりに魅力がある。

 

3人の共同監督作品ではあり、それぞれのエピソードによって、監督が異なってる訳だが、あきらかなオムニバス映画みたいに世界観が全く異なってることはなく、全体としてはしっかり統一されている。

 

共同監督作とあえて言われなければ、一人の監督で撮った作品としても気づかないと思う。

 

ただ、原作がある作品のため、監督の意向がどこまで反映してるのかわからない部分もあるので、良い作品ではあるものの、誰の手柄なのかはわかりずらい。

 

俳優の山田孝之が初監督した作品でもあって、単純な個別の監督作なら、監督としての技量を評価しやすいが、共同監督のため、とりあえず悪くはなかったという評価でそれ以上は、評価がしにくい。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.4)

 

(まとめ:ほのぼのとした笑いが心地よい竹中直人、山田孝之、齊藤工が共同監督作。出演者は、上記以外にも多数出演していて、かなり豪華。歌手の倖田來未とかもチョイ役で出てる。またピエール滝が刑務所上がりの役を演じているが、既視感を感じる。っというかこの映画は判決後(2019年)の作品(制作年2021年)なので、あえて狙ったキャスティングと思われる。実際は執行猶予で刑務所には行ってないようだが(笑)。個人的に、大人になった鈴木福君が、大人になって、より人間味を感じるいい俳優なってるのが印象的。彼の恋愛青春モノが作られたらぜひ見たい。その時は、ヒロインは芦田愛菜ちゃんでお願いします。)

 

>>ゾッキ

 

 

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映画「地獄の花園」の感想(ネタバレ)

 


■監督:関和亮
■出演:永野芽郁 広瀬アリス 菜々緒 川栄李奈 大島美幸 遠藤憲一 小池栄子

 

映画「地獄の花園」のあらすじ

 

とある企業・三冨士の営業部に勤める直子。普通のOL生活に憧れる彼女だが、職場ではヤンキーOLの苛烈な派閥抗争が繰り広げられていた。ある日、営業部にカリスマヤンキーOLの蘭が中途採用で配属される。蘭はその圧倒的な強さで三冨士のヤンキーOLたちを制覇し、たちまち頂点に立つ。そんな中、一部上場企業トムスンを牛耳る総務部の年長OL赤城が直子を誘拐。蘭は直子を救うべく、指定された場所へ乗り込んでいくが……。

WOWOWから引用

 

【映画「地獄の花園」の感想(ネタバレ)】

 

バカリズムのオリジナル脚本を永野芽郁主演で映画化したアクションコメディ。

 

バカリズム脚本の映画がWOWOW初放送したので早速見てみた。

 

最近の作品の中では、放送前からかなり楽しみにしていた作品で、予想通り面白いと思う部分もあるが、全体として見ると、笑いの量としては、まばらでフリのシーンがやたら長かった。

 

脚本は、バカリズムであるが、監督は、関和亮という主にPerfumeや星野源などのMVを担当してた人が監督をしている。

 

どこまでバカリズムが映画製作に参加してるのかはわからないが、それなりに脚本の意図は反映されていて、架空OL日記などに見る、バカリズムの世界観は、一応再現されていると思われる。

 

ただ、バカリズム主演脚本のWOWOWドラマ「殺意の道程」の時にも感じたが、最初の方は設定が斬新で面白いのだが、後半に行くにつれて、物語として大きなな流れ(起承転結)を意識するあまり、面白さがどんどん半減していく。

 

バカリズムに詳しい人ならご存じの通り、この作品は、バカリズム映画の中であった、ヤンキーサラリーマンの女性版である。

 

内容は、いい大人が会社には全く必要のない腕自慢(ケンカ)を持ち込み、会社内外で社員同士ケンカをしては、誰が誰より強いかというヤンキーの世界観を会社で繰り広げるという、ずっとボケ続けてる話である。

 

この「地獄の花園」も、全く一緒で、始まった瞬間から、ずっとボケが続いていて、最後に、真面目な社員から、会社にはケンカの強さは役に立たないよ的なド正論のツッコミを言われて、我に返って終わるという、それまでは登場人物全員がボケに徹してる、フリがやたら長い笑いである。

 

こういうタイプの笑いは、見てる方が、そんな訳ねえだろ、真面目に仕事しろ、とか心の中で逐一ツッコミながら見ることになるのだが、最初はいいが、中盤位になると、いいかげん、自分でツッコむのにも飽きてきて、誰かにそのセリフを言って欲しくなるのだが、映画の中では、ずっとツッコミがないのである。

 

これがストレスというか、映画を見ながらなんとなく冷めてくる部分でもある。

 

特に始まった時からこの作品の笑いの意図がわかってるだけに(ずっとフリ)、基本同じ笑いをツッコミも無しに2時間近く見続けるのは、いいかげん飽きてくるのである。

 

これは、「殺意の道程」の時もそうだが、バカリズムが副音声で映画(ドラマ)を見ながら解説とか、ツッコミを入れてくれた方が、絶対、間が持つし、そっちの方が面白いのである。

 

そんな訳で、この映画としての評価は、個人的には、かなり低い。

 

セル版には、特典映像にメイキング映像が収録されているので、本編よりそっちの舞台裏の方が気になります。

 

 

評価 ★★☆☆☆ (星2つ)

 

(まとめ:開始1時間位までで十分なバカリズム脚本の実写映画。主人公を途中から交代させたり、物語としては斬新な展開を作ってるが、目当ての笑いとしては、意外と少ない。個人的には、遠藤憲一など男優は使わないで、すべて女優だけで作って欲しかった。ラスボスは、吉瀬美智子を期待してたんだけど、無難な小池栄子でがっかり。この作品、途中にファーストサマーウイカを登場させたり、実際の元ヤンやそういうイメージのタレントを並べてたので、最後までその出オチラインを貫いて欲しかった。そういうキャストいじりは、登場から面白いから。この人、実は、元ヤンだったのか?みたいなタレントを選ぶセンス。個人的に武井咲とか出てたら地味に来る。意外と攻めてるな〜って。)

 

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映画「14の夜」の感想(ネタバレ)

 


■監督:足立紳
■出演:犬飼直紀 濱田マリ 門脇麦 和田正人 浅川梨奈 伊藤健太郎 光石研

 

映画「14の夜」のあらすじ

 

1987年、ある田舎町。中学生のタカシはずっと家にいてうじうじしている父親・忠雄が格好悪いと嫌う一方、隣に住む色っぽい幼なじみ、メグミを意識するように。タカシは柔道部の仲間から、町に一軒だけあるレンタルビデオ店にセクシー女優がサイン会にやって来て、深夜に胸を触らせてくれるという噂を聞く。タカシは夜、家を抜け出して仲間とレンタルビデオ店に行こうとするが、不良の同級生に絡まれるなど散々な目に遭う。

WOWOWから引用

 

【映画「14の夜」の感想(ネタバレ)】

 

濱田岳と水川あさみが共演した「喜劇 愛妻物語」の足立紳監督の監督デビュー作となった青春コメディ。

 

タイトルに惹かれて見てみた。

 

内容としては、思春期真っ盛りの中学生の男子がある一日(一夜)に体験する出来事を描くという話であるが、現在の大人びた性感覚と比べてしまうと、別に初体験するわけでもないので、そう大した話ではないが、この1980年代という時代背景や、主人公の学校内での立ち位置(Cグループの面々や恋愛という概念がえらく遠くにある状態)から考えると、なかなかすごい経験と言うか、中学生の一日としては、笑ってしまうほど、波乱万丈になっている。

 

この作品を見て思うのが、この年頃は、なぜか同級生の中にいる不良だったり、町に度々出現する年上の暴走族(ヤンキー)の高校生(学校たぶん辞めてる)がめちゃくちゃ怖い存在に思えて、本当に何度か遭遇して委縮した経験が自分もあったなと、この作品を見ながら思い出した。

 

ホントに面識もないのに理不尽に絡んでくる、お前らの存在はなんなんだよ!という位、心の中で腹立たしく思っていたが、その気持ちがよく作品からも伝わってくる。

 

また、性的なモノとの出会いに関しても、この年頃で正規のルートから手に入れるなら、レンタルビデオ屋しか動画(映像)と出会う入手経路が無いなどは、この時代ならではの事情がよく反映されている。

 

今でこそスマホひとつあれば、何の苦労もなく手に入るが、あの時代は、それを求めて、夜な夜な、皆が人づてを頼ったりして、走り回っていた妙な時代であった。

 

この映画の中で、エロに出会いたいために約束の時間を常に気にしている主人公の少年のシーンがあるが、まさに誰もがそれで、男子の内情を知ってると、ほんとバカみたいなことでイライラしたり、家族や兄弟に八つ当たりしていた。

 

思春期の男子が怒ってる原因が、蓋を開けて見れば、ただのエロ目的かよ!ということは日常茶飯事だ。

 

何を社会の危機みたいな態度で振舞ってるが、中身はホントしょうもないことでイライラしてるのである。

 

そして、この作品の中でも出てくる、街にいる露出が緩い変わった女性も(今でいえば、たぶん知的障碍者の人に当たるのかもしれないが)、ホントに昔は、誰が世話するわけでもなく、そのまま街にいて、皆と一緒に生活していた。

 

今は、別にそういう人がいなくなってる訳ではなく、専用の施設に入ったり、社会から隔離された場所に移され、世間と接点が意図的に抑えられ、無くなっていると思われる。

 

ちなみに、知的障碍者という訳では無く、ただただ変なおじさんという存在も昔は、普通にいて、急に怒鳴られたり、怒られたりするビックリポイントが町にあった。

 

あの頃は、なぜか町の小学生や中学生に対するその辺の大人の扱いが、今とは比べ物にならない程かなり雑だった。怒られることをしてるからというのもあるが、あきらかに小学生という下のモノを鬱陶しく思い、キレてる大人もいた。

 

怒られるだけならまだいいが、知らない大人から叩かれそうになることもあるので、小学生なら命の危険に感じることもある。

 

大分話が逸れてしまったが、この監督作の次作「喜劇 愛妻物語」は、ボツ映画判定だったが、こちらは、物語として良く出来てると思う。

 

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.2)

 

(まとめ:1980年代を知ってるとかなりリアルに描かれてる良作青春コメディ。この作品で描かれてる80%位の内容は、自分も大なり小なり経験している。同級生に股間を触られる体験ってのも、意外と全国共通なのかと思った(笑)。昔は、LGBTというはっきりとした概念がなかったが、そっち方向に振り幅がある男もいたのはたしかだろう。だが、別に大人になって、はっきりとそっち側になってる訳でもなさそうなので、思春期ならではの迷い(暴走)なのかもしれない。)

 

 

>>14の夜

 

 

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映画「新解釈・三國志」の感想(ネタバレ)


 


■監督:福田雄一
■出演:大泉洋 小栗旬 賀来賢人 橋本環奈 岩田剛典 岡田健史 ムロツヨシ 橋本さとし 高橋努

 

映画「新解釈・三國志」のあらすじ

 

魏・蜀・呉が群雄割拠していた三国時代。民の平穏を願い、後に英雄と呼ばれる男・劉備が立ち上がる。彼は義兄弟の杯を交わした仲間たちとともに乱世の中で次第に実力を付けていく。そして、劉備は新たな軍師として孔明を迎える。だが、敵対する曹操は圧倒的な統率力で大国・魏を築き上げていた。劉備は呉を建国した孫権の下にいて、知略にたけ容姿端麗な周瑜と手を組み、“赤壁”で曹操が率いる80万の軍と戦いに挑むことになる。

WOWOWから引用

 

【映画「新解釈・三國志」の感想(ネタバレ)】

 

三国志を「今日から俺は!!」の福田雄一監督が脚本を兼ね、大泉洋、小栗旬ら共演で描いた歴史エンターテインメント。

 

福田雄一監督の話題の新作が初放送してたので見てみた。

 

福田監督作品は、ほとんどがくだらな過ぎて、最後まで見れないモノが多いが、この「新解釈・三國志」は、久々に最後まで見ることが出来た。

 

とは言うものの、相変わらずやってることは、他の作品と変わらないいつもの悪ふざけのコメディであり、そこに対しては、特に新しさは全くないのだが、新解釈として描かれる三国志のパロディに関しては、意外と見るべき部分がある。

 

すでに三国志の物語を知ってる人には、新たな解釈と捉えられることもあるし、初めて三国志を知る人には、やりとりが現代風にアレンジされているので、とっつきやすく、簡単に全体の話(流れ)を理解できるという部分で、意外と重宝されるのではないかと思う。学校の歴史授業でこれを流してもいいんじゃないかなと思う位、多少教養もある。

 

ちなみに、自分がこの作品をあえて評価するのは、福田監督自身はいつものコメディをやってるのだが、結果的に、中国の歴史(実際は中国の歴史ではないけど)を使って遊んだことによって、中国3000年の歴史など、中国をいかにも日本より優れた国として見る間違った中国史観に対して、問題提起と言うか、諸葛亮や三国志の登場人物はそう大した人物じゃないよという視点を見せて描いたことは、非常に価値があると思う。

 

っというのも、中国の歴史は嘘が非常に多いために、少し調べるだけでも真実はどうかわからない話が、瞬くまに脚色されて、時の政権にとって都合の良い解釈に変更されて伝えられていることが当たり前に起きてるので、この福田監督史観(たまたまや偶然だった)で見る三国志位の感じで、中国の歴史を見ておいた方が、中国に対して見誤らず、間違いが少ないかと思う。

 

諸葛亮孔明一人とっても、軍師としては持ち上げられているが、結局、なんだかなんだ理由付けて、自分の地位を安定のために人殺しを正当化してただけで、南蛮平定の話なんかも、自国の兵士が足らなくなったから南蛮までわざわざ行って、そこから連れてくるためということであったらしく、後で知ると、事実に対する認識にえらい違いがある。

 

なんでもいいように言おうとすれば、言える。

 

今の中国が行ってることを見れば、中国の歴史も中身は頷ける内容である。

 

三国志の話も、基本、劉備目線で語られることが多いが、結局、劉備が頑張らずに、曹操がさっさと統一してた方が、死人が少なく全体としては良かったんじゃないかという考えもあるし、実際もそうだと思う。

 

そういうことも踏まえると、新解釈として中国の歴史を改めて考えて見る視点というのは、今の時代にとってすごく大事じゃないかと思う。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.4)

 

(まとめ:結果的に中国に対する歴史観を壊すことになった福田監督の良作歴史コメディ。この作品、中国で流れていたら、たぶん評判は良くないと思う。日本人が見ても、めちゃくちゃ中国人バカにされてるなと思う内容なので(笑) 逆に日本の戦国時代の話を中国人がこんな感じで演じていたら、日本人として結構腹立つと思う。その時は誰がバカ(豊臣秀吉かな)にされるのかはわからないが。ただ、この映画で三国志で孫権がめっちゃバカとかは…たしかにそうかもしれない。格下の”蜀”に良いように使われ過ぎだな。)

 

 

>>新解釈・三國志

 

 

 

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■映画「さんかく」の感想(ネタバレ)



■監督:吉田恵輔
■出演者:高岡蒼甫 小野恵令奈 田畑智子 矢沢心 大島優子

WOWOWで放送していた映画「さんかく」を鑑賞。

【映画「さんかく」のあらすじ】

東京都下。30歳の釣具店店員、百瀬と、デパートの化粧品売場で働く29歳の佳代は同棲しだして2年目。ある夏2人のアパートに、佳代の妹の中学3年生、桃が訪れ、彼女の夏休みの間、3人で一緒に暮らす。まだ中学生の桃に百瀬はいつしか魅了され、ひそかに佳代よりも桃に対して熱を上げ始める。一方で佳代も百瀬のそんな変化に薄々気づきだす。夏休みが終わって桃は実家に帰るが、百瀬はそれからずっと桃のことを忘れられずに……?

※WOWOWから引用

【映画「さんかく」の感想(ネタバレ)】

宮崎あおいの実生活の夫でもある高岡蒼甫主演のラブコメディ。

彼女と同棲する30歳の男がたまたま泊まりに来た彼女の妹(15歳)の登場により、同棲生活ならびにカップルの関係まで壊れてしまう様を適度なユーモアを入れてリアルに描いた作品。

「萌え〜という言葉とともに数年前から妹みたいな年下女子?を好むジャンル(フェチ)が出てきたが、個人的にこれまで妹系には全く嵌っていなかったのだが、この映画「さんか」を見てみて、はじめて妹系の良さを理解した。

っというのもこの映画には、元AKBの小野恵令奈が姉の彼氏を翻弄する妹役(桃)として出演してるのだが、この子がとにかくエロい。体がエロいのに、かすれた声で甘ったるい声まで出してくる。

この映画は、15歳の女の子の気まぐれな行為(態度)を恋愛(愛情)だと勘違いした30歳男の悲劇を描いたものだが、男ならこの少女の行為に勘違いして突っ走ってしまうのもリアルに頷ける内容。

そして、その少女との恋の結末は、ストーカーという予想外の裏切りで幕を閉じる。

たぶん見ている性別によって受け取り方は異なると思うが、男としてはこれは完全にこの女が悪い。好意的な態度をチラつかせておきながら、いざ恋愛の場になると、急に記憶喪失になったかのように態度を変える。※15歳といえど、他の彼氏にアプローチしてるのでこれは理由にならない。

男としたら、相手の行動(態度)がきっかけなのに、肩透かしを食らったうえにストーカー呼ばわりの犯罪者扱いではやりきれない。こんな場面に遭遇すると、ほんと人間不信になる(笑)

客観的に考えればそんな上手い話があるわけないとわかりそうなもんだが、事実や証拠の上にじわじわと妄想が広がっている当事者は意外と気づかない。個人的には、この主人公同様、少女が他の彼氏らしき男と一緒にいるのを見てようやく異変に気づくレベルでしょう。※残念ながら。


評価 ★★★★★ (星5つ)

(この映画は、小野恵令奈のエロさもさることながら、高岡蒼甫の口だけ男のダメ役が見事。最後の中学生に投げ飛ばされるシーンは大爆笑。まさに当たり役。他のキャストも自然で、マルチ商法を薦める友人など自分の身の回りに「こんなヤツいる!」と思える自然なキャラが多い。個人的に高岡蒼甫の演じたキャラは、高校の同級生で実際にいたので親近感が沸いた。久々に押しではなく、引きの空気感で笑わす秀作映画に出会った。これはおすすめ。気になるヤフーレビューも4.22と高評価も納得だ。)


柔道強え〜

-百瀬

 

 

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