映画「ディバイナー 戦禍に光を求めて」の感想(ネタバレ)

2017.10.12 Thursday 洋画 戦争映画

■映画「ディバイナー 戦禍に光を求めて」の感想(ネタバレ)


■監督:ラッセル・クロウ
■出演者:ラッセル・クロウ/オルガ・キュリレンコ/ジェイ・コートニー/イルマズ・アルドアン/チェム・イルマズ

WOWOWで放送していた映画「ディバイナー 戦禍に光を求めて」を鑑賞。

【映画「ディバイナー 戦禍に光を求めて」のあらすじ】

第1次世界大戦中、かつての宗主国たるイギリス軍を支援するため、オーストラリアからも多くの志願兵たちがヨーロッパや中東に出征。激戦地となったトルコ・ガリポリの戦いでは、相当数の死傷者を出すことに。戦後の1919年になっても、3人の愛する息子たちが戦場から戻らず、悲嘆にくれる妻が悲劇の自殺を遂げた後、オーストラリア人のコナーは、自らの手で息子たちの消息を突き止めるべく、単身トルコを訪れるのだが…。

WOWOWから引用

【映画「ディバイナー 戦禍に光を求めて」の感想(ネタバレ)】  


「グラディエーター」「レ・ミゼラブル」のラッセル・クロウが初監督し、自身も主演して2014年度のオーストラリア・アカデミー作品賞などに輝いたという人間ドラマ。

最近見る機会がなかったラッセルクロウの出演作品を見つけたので見てみた。

ちなみにこの映画は、俳優ラッセルクロウが初監督したということだが、大抵、俳優が監督をする作品の第一作目は、俳優個人の思い入れが強く反映したものが多いが、この映画もその種の力強さ(意気込み)が感じられる。

ラッセルクロウ自身がほぼオーストラリア(ニュージーランド出身ではあるが)で育ったり、暮らしたりしてるということもあるが、オーストラリアの歴史(第一次大戦中の話)をあえて題材にしたのは、自然な流れだと思う。日本人で言えば、大東亜戦争等をテーマにしたようなものだと思う。

さて、内容の方だが、ラッセルクロウ自身が父親役で、戦争で息子3人を失い、そのショックから妻が自殺して一人身となり、生きがいを失くしたことから、最後に3人の息子の消息を知ろうと、異国のトルコへ赴きという話。

この作品、物語自体は最後にどんでん返しの事実(生還はなんとなく途中で予想できるけど)があり感動的で良いのだが、オーストラリア作品のためか、制作費が意外と少ないからかわからないが、A級ハリウッド映画の感じになれてると、画的な安っぽさが少し見え隠れする。

また戦争シーンがあるが、戦争アクション映画というほど、アクションを重視(見どころにしてる(迫力重視))してるわけでもなく、人間ドラマの延長のような扱い。一応、塹壕などオープンセットで作ってるけど。

さらに言うと、民間人が戦地に行っているという設定だからなのか、戦争状態(休戦状態)の緊張感があまり伝わってこない。これはラッセルクロウという強面キャラ(ある種ヒーロー)が主役をしてるのも、心強すぎて(頼りがい合って)戦争シーンすらもあまり、恐怖や緊張という感じが出にくいのかもしれない。

主役ということもあるけど。どんな状態でもこの人(ラッセルクロウ)死なないだろうなと思ってしまう。そんな感じがしなくもない。


評価 ★★★☆☆ (星3.2)

(まとめ:ラッセルクロウが主演、監督のやや微妙な戦争感動映画。戦争映画にエンタメ的な面白さを求めてしまう(評価する)のは、どうかと思うが、エンタメ的な目線では、ちょっと微妙な感じは否めない作品。自分がオーストラリア人、または、このトルコ・ガリポリの戦いをよく知ってれば、また違った感想を持ったかもしれないが。またラッセルクロウではなく、別の監督が描いていたら、もっと良い感じの映画になっていたような気がしないでもない。細部の演出や全体的な構成等でやや甘さがある。物語以前に気になるところが見られる。ちなみにオーストラリア・アカデミー作品賞などを受賞しているようだが、ラッセルクロウ、またこの戦争という愛国題材を考慮し、ちょっと甘めな作品評価(話題性等)になってる気がしないでもない。やはり作品賞に輝くだけあって、素晴らしい映画だと、手放しで言える評価には足りないかな。)


キリストの教えを

知ってるだろ

奥さんが自殺なら教会には埋葬できない

神への裏切りになるからだ


-?


”我が子より長生きであれ”

という言葉が

祈りの言葉に聞こえるが

最低の悪態だ


-?


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映画「終戦のエンペラー」の感想(ネタバレ)

2014.09.30 Tuesday 洋画 戦争映画

■映画「終戦のエンペラー」の感想(ネタバレ)


■監督:ピーター・ウェーバー
■出演者:マシュー・フォックス トミー・リー・ジョーンズ 初音映莉子 西田敏行 羽田昌義 火野正平 中村雅俊 夏八木勲 桃井かおり 片岡孝太郎

WOWOWで放送していた映画「終戦のエンペラー」を鑑賞。

【映画「終戦のエンペラー」のあらすじ】

1945年、第二次世界大戦終結直後。米軍のマッカーサー率いるGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は日本に上陸し、占領統治を始める。マッカーサーが戦犯の拘束を開始する一方、日本の文化に精通する部下のフェラーズ准将に真の戦争責任が日本の誰にあったかを突き止めるよう命じる。フェラーズは日米で異なる国民性に困惑すると同時に戦争責任の調査が難しいと実感しつつ昭和天皇の周囲で知られざる事件が起きていたと知る。  

WOWOWから引用

【映画「終戦のエンペラー」の感想(ネタバレ)】 


海外ドラマ「LOST」のジャック役でお馴染みにマシュー・フォックスが主演した終戦後の戦争責任裁判までの実態を描いた日米合作映画。

はじめは、日本映画(邦画主体で主役を招いたパターン)かと思って見始めたが、どうやら監督が外人でハリウッド映画に日本人キャストが出演している「硫黄島」的なパターンだった。

ちなみに、アメリカが描く戦争映画の日本は、日本人として、かなりおかしいものが多いが、この作品は、日本側の意見もかなり反映されているのか、その辺の文化の興ざめ感は少ない。

また、戦争映画を描くと、単純に日本(侵略者)=悪 ヒトラー=悪 というある部分を持ち上げた、表面的でわかりやすい図式で語られて、本音の部分は隠されてしまうことがあるが、この映画は、日本が中国ほかアジアへの侵略と言う責任を問われる部分では、しっかり、イギリス、スペイン、フランス等を例に出しつつ、反論する姿がしっかりある。

これを言ってしまうと欧米諸国は日本に対して、戦争責任を追及できないし、理論的に反論できない。強盗犯に万引きはいけないよって言われてるのと同じで、相手に説得力がない。

結局のところ、今でも続いているアメリカの巧みな占領政策のための(これ重要なのに意外と忘れがち)、この時の日本の天皇制維持という結論になったのだが、ラストの昭和天皇の発言、行動は、涙なくしては見れない。神と比喩されていたが、ほんとに神だなと思う。人(器)がでかい。そして、その時に生きていないのに、涙してしまうのは、やっぱり自分は日本人なのかと思う。意識したことないけど。


評価 ★★★★☆ (星4.5)

(アメリカ目線で描かれながらも、かなり中立な立場で描かれている良作戦争映画。決して、海外ドラマ「LOST」を見ていてマシューフォックスに感情移入がしやすかった訳ではない。(※その影響はものすごくあるけど。)あらためて、アメリカ人から見た日本(日本人)とは何か?を探る過程で、日本人として、日本とは何か?が客観的に理解できるような気がする。それでもよくわからないが。日本は。)




われわれは占領軍だ

だが支配者でなく

解放者に見られねば


-フェラーズ




もし(天皇を)処刑でもしたら

どうなると?

占領政策は吹っ飛ぶ


-フェラーズ


報復は正義とは

違います


-フェラーズ


日本人を表す二つの言葉がある

”建前”は、表向きの態度

”本音”は、ウソ偽りない心

日本はアジア諸国の中で

最も近代化されて見える

だが、それは建前 表面だ

では本音は?

この国の心臓の鼓動だ

2000年以上前から息づいてきた

西洋の精神性とはまるで異なる

根底にあるのは

古来よりの武士道精神

”忠義と服従”だ


-?


陛下と握手をしたり

お体に触れてはなりません

陛下の目をまっすぐに見ることも

ご遠慮を

陛下の影を踏んではなりません

陛下と並んで座る際は

左側へお座りください

陛下を決してお名前で呼んではなりません


-?


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映画「戦火のナージャ」の感想(ネタバレ)

2012.09.28 Friday 洋画 戦争映画

■映画「戦火のナージャ」の感想(ネタバレ)




■監督:ニキータ・ミハルコフ
■出演者:ニキータ・ミハルコフ ナージャ・ミハルコフ オレグ・メンシコフ ヴィクトリア・トルストガノヴァ セルゲイ・マコヴェツキー マクシム・スハノフ

WOWOWで放送していた映画「戦火のナージャ」を鑑賞。

【映画「戦火のナージャ」のあらすじ】

1943年、KGB幹部のドミートリは、かつてスターリンへの反逆の罪で銃殺刑に処されたはずの元陸軍大佐コトフが、どうやらまだ生きていることを聞かされ、その再調査を命じられる。コトフは強制労働収容所に送られた後、ドイツとの戦争が始まって収容所が混乱に陥ったさなかにそこから脱出し、いまや一兵卒として戦場の最前線に参加していた。一方、娘のナージャは従軍看護婦となり、戦地で父親を懸命に探し回るのだが…。

※WOWOWから引用

【映画「戦火のナージャ」の感想(ネタバレ)】

第47回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ第67回アカデミー外国語映画賞をW受賞したニキータ・ミハルコフ監督の「太陽に灼かれて」の16年ぶりの続編。

物語は、第二次戦争中、離れ離れになってしまった父娘の再会の行方を追った話。

番組情報でロシアの戦争スペクタクル作品と書かれていて気になってチェックしてみた。※前作は未視聴

この映画は、第二次世界大戦のソ連を舞台に、歴史上最も人を殺したとされる独裁者スターリンの傍にいた一人の幹部(父娘)を追ったもので(※フィクション?)、当時の共産党の実体やスターリンの人物像、そして、戦争中の信仰心なども深く描かれている。

作品全体でみると、シリアスな作品だがところどころユーモアが盛り込まれているが、このユーモアが、意外と作品の根幹を揺るがすほど、やっちゃってる感がある。

まず、序盤にパイ投げならぬスターリンの顔面を(主人公(コトフ)が)ケーキに押しつけるという夢オチの話があるが、このスターリン支配の圧制のストレス(恐怖)から出たストレス発散の描写は、結構すごい角度で描いていると思う。※これはちょっとユーモアが過ぎて、全体を通して見ると、この部分が浮き出ており作品バランスが揺らいだ感がある。

しかし、ここでのユーモアは何事もなかったように話は進み、その後は、戦争中あるあるの、なぜ罪なき者が大勢死ぬなかで、生き残っているのか?という謎と信仰心の話もあり、ずっとシリアスを保つのだが、ふとラストになると、またおかしなシーンが挿入されている。

それが、主人公(父)の娘(ナージャ)であり、衛生兵として前線で治療する彼女に対し、やけどと銃撃を負い瀕死の負傷兵が言う「((死ぬ前に)胸(おっぱい)を見せてくれ」だ。

ちなみにこれがラストカットになっている。

どうしてもイントロとラストのシーンだけ、他のシーンを圧倒してインパクトが強く印象に残る。人間の本質(幼稚さ)を鋭く描いているのか、この作品は今までに見たことがない変わった戦争映画だ。


評価 ★★★☆☆ (星3.8)

(ニキータ・ミハルコフ監督の異色な変態さがわかる作品。ちなみにラストの「胸を見せてくれ」のシーンは、実の娘に演じさせている辺りは、変態度は最高峰でしょう。なかなか自分の娘にそんなシーンを振り分けられない。ちなみにタイトルにある「戦火のナージャ」も実の娘の名前と同じものを使っている。アクション部分や背景(セット)など制作費も物凄く掛かっていて迫力があり、橋のシーン、船(海)のシーン、山のシーン、村のシーンと場面転換するが、それぞれ素晴らしく印象に残る。本編は2時間33分(153分)と長尺作品だが、そんな長さは感じないほど各シーンの吸引力はあり、よく出来ている。ただシーンのつなぎ方はわかりづらいのが難点。映像はきれい。)


父親ではなく

単なる”生物学上の親”です


-リュバ


これが戦争だ

唯一の救いといえよう


-?


私の意志ではなく

すべてを神の意志に委ねる


-アレクサンドル


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映画「カティンの森」の感想(ネタバレ)

2012.02.21 Tuesday 洋画 戦争映画

■映画「カティンの森」の感想(ネタバレ)




■監督:アンジェイ・ワイダ
■出演者:マヤ・オスタシェフスカ アルトゥル・ジミイェフスキ マヤ・コモロフスカ ヴワディスワフ・コヴァルスキ アンジェイ・ヒラ

WOWOWで放送していた映画「カティンの森」を鑑賞。

【映画「カティンの森」のあらすじ】

1939年9月1日にドイツ、同月17日にソ連が、相次いでポーランドに侵攻。アンジェイ大尉を探してポーランド東部にやってきた妻のアンナは夫と再会を果たすものの、彼や友人のイェジら、ポーランド人将校たちはソ連軍の捕虜となっており、彼らは軍用列車に乗せられてカティンの森へ送られた後、あえなく虐殺される運命に。やがて発表された犠牲者リストの中にアンジェイの名はなく、アンナは彼の生還をひたすら待ち望むのだが……。

※WOWOWから引用

【映画「カティンの森」の感想(ネタバレ)】


第2次大戦中、ソ連のカティンの森で起きたポーランド捕虜将校たちの大量虐殺事件を描いたポーランド映画。

物語は、カティンの森でソ連が行ったポーランド人将校ら大量虐殺事件の真相について、夫がポーランド将校の妻アンナの眼線で語られる話だが、ラスト10分では大量虐殺シーンの描写があり、見終わった後の後味の悪さは最悪だ。

今までポーランドという国に注目したことがなかったが、ソ連とドイツの板ばさみにあう戦時中のこの国の悲惨さにはため息しか出ない。ドイツが行ったヒトラーのユダヤ人虐殺もひどいが、このソ連の”カティンの森”の虐殺も同じくひどい話だ。

しかもこの虐殺事件自体がソ連占領下?のため国として扱うことがタブーとされていて、事件そのものが闇に葬られようとしているあたりは、被害者と同様に憤りが隠せない。

スターリン(ソ連)とヒトラー(ドイツ)はほんとどうしようもない…。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

R-15指定相当の視聴制限付きの作品だが、とにかくラスト10〜15分の大量虐殺シーンは、心に受ける衝撃度が凄まじい。その後エンドロールが流れるまでに映像無しと無音の演出がしばらく続くが、それにより嫌でも虐殺のイメージが残り考えさせられるようになっている。心臓が弱い人は見ないほうが良い。人を殺す虐殺の作業はほぼベルトコンベア式で虐殺を行う兵士も銃殺するもの、体を押さえつけるものと役割がされており、人を殺すことに対しても無感情だ。こんな仕事に感情を入れていたらすぐに廃人になってしまうだろう。虐殺される方も命令で行う方もどちらも不幸。)



悪のみに囲まれて

生きる意味はある?

本当の不幸は

亡兄が墓も無く

見捨てられること

ほかは辛くもなんともない


-?


犠牲者の傍にいたいの

殺害者ではなく


-?


”日記は燃えない”と

云うだろ


-アンナの夫


僕達の死後

軍服のボタンだけが残る


-夫の友人


殺人者に敬礼した

-女



ソ連でもドイツでも同じ

死者は蘇らない

生き続ける赦す

これが務め

生きなくては…


-夫の友人



あんたも連中と同じ

思いは違っても行動は同じ

思うだけでは何の意味もない


-女


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映画「スパルタカス[復元版]」の感想(ネタバレ)

2012.02.20 Monday 洋画 戦争映画

■映画「スパルタカス[復元版]」の感想(ネタバレ)




■監督:スタンリー・キューブリック
■出演者:カーク・ダグラス ローレンス・オリヴィエ ジーン・シモンズ トニー・カーティス チャールズ・ロートン ピーター・ユスティノフ ニナ・フィッチ ハーバート・ロム ジョン・ギャヴィン ジョン・ドール チャールズ・マッグロー ジョアンナ・バーンズ

WOWOWで放送していた映画「スパルタカス[復元版]」を鑑賞。

【映画「ザ・スナイパー」のあらすじ】

軍部と元老院が激しく対立する紀元前1世紀のローマ帝国。若い奴隷スパルタカスは、反抗的な態度で見せしめにされるが、闘志を見込まれて剣闘士養成所に送り込まれる。一方、帝国軍部の権力を掌握した将軍クラサスは、剣闘士たちに真剣での殺し合いを命じる。その仕打ちに反発した仲間が殺され、スパルタカスの怒りは爆発、騒ぎは暴動に発展する。スパルタカスは、脱走した奴隷同士で反乱軍を結成し、ローマ帝国軍と激突するが…。

※WOWOWから引用

【映画「スパルタカス[復元版]」の感想(ネタバレ)】


実在の歴史人物「スパルタカス」を主演&プロデューサーを務めるカークダグラスが撮影途中から代役監督してスタンリーキューブリックを指名し、この作品により一躍キューブリックの名が知れ渡ったとされるスペクタクル巨編映画。

物語は、いち奴隷で剣闘士であったスパルタカスの自由を求めローマ帝国に対し反乱を起こした半生を描いた物語。

スパルタカスという実在する歴史上の人物については、名前位で深く知らないが、自由を求める彼の姿はなかなか熱く、どころどころ演出に感動する。収録時間193分という久々の三時間越えの作品だが、ストーリーもわかりやすくそれほど長さは感じない。※昔の映画だからか途中に二分の休憩がある。

50年以上前のかなり古い作品だが、一万人近く使ったエキストラの戦闘シーンは、スペクタクルで迫力有り、特に遠景ショットで見せる軍隊の整列行動などは圧巻だ。ちなみにCG等一切使われていないので、火を用いた戦闘や高いところからの飛び降り、丸太に引かれるなど、今考えると結構な事故映像で危険度は高い。

ちなみに見れば観るほどリドリースコット監督+ラッセルクロウの「グラディエイター」を彷彿する内容で「グラディエイター」を先に知っている人にはビックリな内容だ。「グラディエイター」は「スパルタカス」の影響をめちゃめちゃ受けていたようだ。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(最後はキリスト同様磔(はりつけ)にされるというこの時代ならでは反逆者の最後でラストの爽快感はない。っというかこんな終わり方があるのかという位悲しい終わり方でエンドロールを迎える。全然ハッピーエンドじゃない。ただ、紀元前周辺のローマ時代の話が好きな人にはなかなかおすすめの熱い作品だ。スパルタカスと仲間の友情&絆が涙もの。)



動物じゃない

-スパルタカス


もう二度と売られることはない

もらわれたり

誰にも仕えることもない

誰にも強制されない


-スパルタカス&バリニア



戦いがすべてじゃない

詩も必要だ


-スパルタカス



すべては好みの問題だ

好みは欲望とも違う

つまり道徳とも関係ない


-クラサス



奴隷と自由の身では

失うものが違う

自由の身は生きる喜びを失う

奴隷は苦痛が消える

奴隷は死で自由を得る

だから死を恐れない

よって我々は勝つ


-スパルタカス


命ある限り自分に

正直であらねばならないこと


-スパルタカス


オレがスパルタだ

-スパルタカスの仲間たち



運命と秩序を

受け入れるよう説得し

神を信ぜよと導け


-?


たった一人の反抗が

ローマを揺るがした


-スパルタカス


生まれるのと同じだ

(死ぬのが怖いですか?の答え)

-スパルタカス



お前の勝ちだ

だが彼に続くものが

必ずいる


-スパルタカス


さようなら

あたしの愛しい人


-ロベリア


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映画「縞模様のパジャマの少年」の感想(ネタバレ)

2011.07.03 Sunday 洋画 戦争映画

■映画「縞模様のパジャマの少年」の感想(ネタバレ)



■監督:マーク・ハーマン
■出演者:エイサ・バターフィールド ジャック・スキャンロン アンバー・ビーティ デヴィッド・シューリス ヴェラ・ファーミガ

WOWOWで放送していた映画「縞模様のパジャマの少年」を鑑賞。

【映画「縞模様のパジャマの少年」のあらすじ】

第2次大戦中のドイツ。ナチス将校の父の昇進に伴って一家で引越しをすることになり、8歳の少年ブルーノは、住み慣れたベルリンを離れてうら寂しい郊外の屋敷に移り住むことに。遊び相手もなく退屈を持て余した彼はある日、ひそかに裏庭を抜けて冒険に乗り出し、森の先に有刺鉄線のフェンスで囲まれた奇妙な“農場”を発見する。やがてフェンスの向こう側にいたユダヤ人少年のシュムエルとブルーノは次第に友情を育みだすが……。

※WOWOWから引用

【映画「縞模様のパジャマの少年」の感想(ネタバレ)】

第二次大戦中ドイツの現状を何も知らないナチス将校を父に持つ8歳の少年と強制収容所にいれられた同い年のユダヤ人少年との交流を描く衝撃作。

強制収容所の囚人が着ている縞模様の制服を見て”パジャマ”と思っているほど純粋な少年が、近くの農場(実は強制収容所)にいる同じく縞模様の制服を着るユダヤ人少年と知り合い、フェンス越しの交流から、最後には行方がわからなくなったという彼の父親を一緒に探すべく、電流が流れる有刺鉄線を越え農場の中に入っていき、そのまま他のユダヤ人ともどもシャワー室に送られてしまうという悲しいお話。

この映画は、”少年が純粋で何も知らない”というのがミソで、ナチスが行っていた”ユダヤ人大量虐殺”(強制収容所)の行為ついて、自国の正義のためとはいえ人間の行為としてどうだろうか?とよけいに考えさせられる作品になっている。

少年が抱くまだ見たことがない世界を探検したいという冒険心や友達の父親を探すという善意の人助けが、強制収容所という殺戮の場所に知らずに立ち入ってしまい、そこで短い人生を終えてしまう。

この少年は、最初から最後まで純粋で世界のダークな部分を何もしらずに死んでしまうという結末だがなんとも儚い。どことなくサンテグジュペリの「星の王子さま」に共通するような世界の見方がある。


評価 ★★★★★ (星5つ)

(善悪や正義、道徳についての考え方は、基準があってないようなもので判断するのは難しいが、まず人として、”自分が今している行為を我が子供に説明できない”行為は、人として生きるための一つの基準になるのではと理解できる。映画「2012」のセリフでもあったが、子供に説明できない行為をして、それで例え生きれたとしてもその価値は本当にあるのか。という部分に繋がってくる。※ちなみにこの映画は、ドイツが舞台だがすべて会話は英語になっている。)

子供時代とは

分別という暗い世界を

知る前に

音と匂いと自分の目で

事物を確かめる時代である

-ジョンベチェマン





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映画「グリーン・ゾーン」の感想(ネタバレ)

2011.05.27 Friday 洋画 戦争映画

■映画「グリーン・ゾーン」の感想(ネタバレ)



■監督:ポール・グリーングラス
■出演者:マット・デイモン グレッグ・キニア ブレンダン・グリーソン エイミー・ライアン ハリド・アブダラ

WOWOWで放送していた映画「グリーン・ゾーン」を鑑賞。

【映画「グリーン・ゾーン」のあらすじ】

2003年、イラクの首都バグダッド。イラク戦争開戦から4週間が経ち、既にこの地は陥落していたものの、米軍駐留地域グリーン・ゾーンのすぐ外は、危険と混乱渦巻く無政府状態に陥っていた。そんななか、ロイ・ミラー上級准尉は、イラク政府が隠したという大量破壊兵器を発見すべく懸命の捜索活動を続けていたが、いつも徒労に終わり、次第に兵器の実在に疑念を抱くようになる。そしてついに彼は、独自の調査を開始するのだが……。

※WOWOWから引用

【映画「グリーン・ゾーン」の感想(ネタバレ)】

ジェイソンボーンシリーズの映画「ボーンスプレマシー」「ボーンアルティメイタム」のマットデイモンとポールグリーングラス監督のコンビによる社会派アクションサスペンス。

アメリカは”大量破壊兵器”があるという大義名分を掲げイラク戦争を始めたが、実は、イラクには元から大量破壊兵器などなく、その情報を知りつつもアメリカ政府はフセインを失脚させるために”大量破壊兵器”があると有力紙のマスコミに情報を流しでっち上げ戦争を起こしていたという物語。

これは映画なのでどこまでが本当なのか不明だが、ノンフィクションの資料が元になっているあたりで、たぶん真実にかなり近いのではと思う。そのためか、見ながら映画なのかそれとも現実を元にした再現ドラマなのかわからなくなるほど、内容はリアルに迫っている。

そしてアメリカが操っていたという衝撃的なオチを知っても、アメリカならやりそうだなとなんとなく納得してしまった。それ位状況や筋書きに説得力がある。

ただ、この映画を面白さ(エンターテーメントさ)で評価すると、比べるものではないが、前作のボーンシリーズにはどれも及ばずの作品といえる。興行収入でもその差は歴然。

ヘタにアクション路線を入れてしまったことで、娯楽的な見方が強まり、中途半端な作品になったような気もしてしまう。主役をマットデイモンにしたのが逆に仇になったような気がする。イメージとしてそういうのを少なからず期待してしまうので。


評価 ★★★☆☆ (星3つ)

(イラク戦争の疑惑と真実という視点とオチは非常に興味を惹かれて良いが、エンターテーメントととしてはとても固い作品。主人公への感情移入で進んでいくストーリーではなく、謎が解明されるサスペンスのみで引っ張っていく物語なので、マジックの種明かしみたいで、テクニック(種)には興味を惹かれるが、マジシャンへの感情移入がないので、気持ち的にお腹が膨らむことはない。その辺で不満が残る。ただ戦争に巻き込まれたイラク人の気持ちは物凄くよくわかる。ラストは、暗いシーンが続きプロジェクターで見てると何が起きてるのかよくわからない(笑))


あんたたちにこの国のことは

決めさせない

-フレディ

グリーン・ゾーン

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映画「ハートロッカー」の感想(ネタバレ)

2011.03.05 Saturday 洋画 戦争映画

■映画「ハートロッカー」の感想(ネタバレ)




■監督:キャスリン・ビグロー 
■出演者:ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ レイフ・ファインズ デヴィッド・モース ガイ・ピアース エヴァンジェリン・リリー

WOWOWで初放送していた映画「ハートロッカー」を鑑賞。

【映画「ハートロッカー」のあらすじ】

2004年夏、イラクのバグダッド郊外。米陸軍のある爆発物処理班は、爆発物に詳しいジェームズを新リーダーに迎える。ロボットを遠隔操作するといった通常の方法を無視し、みずから爆発物に接近して解除作業に臨むジェームズの心理は、部下であるサンボーンやエルドリッジの理解を超えていた。それでもいつしかジェームズの勇気は、サンボーンたちの信頼を得ていく。一方、各地で次々と爆発物が見つかるなど、米兵たちに危機は続く。

※WOWOWから引用

【映画「ハートロッカー」の感想(ネタバレ)】


「まだ死にたくない

あと5cmで爆弾の破片がノドを切り裂き

ブタのように血を流してた

だが誰も気にしない

両親は泣くがほかに誰がいる?」



「年を取ると好きだったものも

それほど特別じゃなくなる

そして大好きだったものを忘れていく

パパの年になると一つか二つだ

パパはひとつだけだ」


2010年第82回アカデミー賞作品賞に輝く作品。巷では、「これが作品賞?」と評価の分れる作品ですが、個人的には、爆破処理の緊張感があり、内容も”戦争と平和”について考えさせられるかなり満足度の高い作品。

ストーリーは、イラクの最前線でテロリストが仕掛ける爆破テロを未然に防ぐための任務に就く爆弾処理専門の兵士らの物語。

爆弾処理の緊張感に魅せられた隊員の日常とあらゆる手段を使い爆破テロを起こそうとするテロリストに立ち向かう姿がある。

道の真ん中、車のトランク、子供の死体の内臓、生きている人間自身、テロリストは、兵士や市民の巻き添えを狙うため、時限式、携帯式などを使い、物陰から爆破のタイミングを覗っている。

そのため爆弾処理中でも仲間の兵士は周辺を警戒し、野次馬の手元まですべて監視する。

さっきまでそこにいた兵士も爆発に巻き込まれれば、次の瞬間には、跡形もなくなり、遺体すらも残らないという悲惨な状況が日常的に起こっている。そういう中で仕自分を犠牲に仕事をしいる兵士の姿には、尊敬してしまう。

こんな仕事をしていたら、人生や死、戦争、平和について常に考えさせられるだろう。

結局のところ誰かがやらなければならない仕事を命を懸けて請け負っているあたりは、平和の上に常に誰かの犠牲があるということを再認識させられる。

評価 ★★★★★ (星5つ)

(目の前を死が横切っていた兵士が言う「まだ死にたくない」「親以外に他に誰が泣いてくれる?」という言葉は、戦場で命を懸けた仕事をしていても、その仕事ぶりを国民は誰も知らないし、気にも掛けてもいないという、兵士が抱える空しさみたいなのが覗える。結局のところテロリストを排除しても新たに出てくるわけで、爆弾処理のいたちごっこはずっと終わらない。ただただ消耗していく中で生きていく兵士は辛い。なんちゅう職業だ。)

ハート・ロッカー

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