映画「天外者(てんがらもん)」の感想(ネタバレ)

 


■監督:田中光敏
■出演:三浦春馬 三浦翔平 西川貴教 森永悠希 森川葵 蓮佛美沙子 生瀬勝久

 

映画「天外者(てんがらもん)」のあらすじ

 

動乱の幕末、長崎。薩摩藩士の青年、五代才助(後の五代友厚)は海軍伝習所で学び、類まれなる才能を持つ人物“天外者(てんがらもん)”と呼ばれ、将来を嘱望される。やがて五代は、坂本龍馬、岩崎弥太郎など志を同じくする同世代の若者たちと親交を深めていく。そんな中で五代は、文字を学んで本を読みたいと語る遊女のはると出会い、誰もが自由に夢を見ることができるような国を作ろうと心に誓うが、厳しい現実が彼を待ち……。

WOWOWから引用

 

【映画「天外者(てんがらもん)」の感想(ネタバレ)】

 

2020年度の“読者選出日本映画ベスト・テン”で第1位となった三浦春馬にとって最後の主演映画となった歴史群像劇。

 

2020年に亡くなってしまった三浦春馬が出演してたので見てみた。

 

三浦春馬が薩摩藩士のひとり五代友厚を演じた、明治維新モノの時代劇?作品であるが、内容的には、いつもの江戸幕府×、明治維新(反体制派)は、〇的な解釈がされた、教科書的な現在の支配層(西欧システム歓迎)を支持する内容で、個人的には、主役を維新側の誰に焦点を当てて描くかの違いのみで、歴史に沿った内容を描いてるだけなので、維新の流れを知ってると、特に見るべきところがない。

 

また、明治維新という男たちの動乱だけ描けばいいのに、現代的な価値観として、今風の恋愛ドラマ要素(展開)を安易に入れ込んでしまっていて、その辺りが大分話の質を安っぽくしてしまっている。

 

しかも、その相手役に森川葵を使っているが、日本的美人という目線で絵的に見れば、もっと他にこの時代に合う美人のキャストがいたんじゃないかと思う。

 

森川葵は、現代的な役なら、メイク等でいろいろ可愛さを表現できるが、素材そのもので勝負することになる、時代劇の女性をやるには、外見のクオリティが足りてないと思う(笑) 相手が三浦春馬なので、絵的にも余計そう感じる。

 

それと、一番の問題がこの作品の維新のテーマが、”男女平等と誰でも夢を見れる世界”を掲げて、その理想に突き進む男という非常に現代的な価値観から遡った明治維新の目的を表現してるが、西洋かぶれが過ぎて、かなり大根切りだと思うし、いろいろとミスリードしてる内容である。

 

2時間の映画なので詳細に描くことは、難しいが、それでも、客観性を取り入れるなら、安易に夢とか抽象的な部分で、乗り切るべきではなく、詳細を冷静に掘り起こすべきでしょう。

 

これだけ見ると、江戸幕府以前の日本の伝統はダメで、夢を見れる西欧文化こそ良しみたいなそんな風にもなりかねない。

 

結局、前提として、明治維新は、江戸幕府にずっと虐げられていた人たちの集まりでもあるので、仮に日本が以前より悪くなっていたとしても、それ以前の江戸幕府を絶対に良しとは言わない。

 

そのため、明治維新を描くと大抵、政権奪取側の維新側の意見のみが正当化した形で描かれ、そこに一緒に入って来た西欧思想と重なって、西欧賛美が止まらない。しかも、一度は西欧を跳ねのけたものの、大東亜戦争の敗戦によって、アメリカの支配がまた入り、また西欧的なその流れがずっと、戦後も続いている。

 

そういう流れもあって、本当に日本人のことを考えた政治と言うのは、たぶん明治維新以降は無いと思う。制度的には、良くなってるように見えても、結局、西欧からの圧(西洋人的考えを受け入れざる負えない)が常にある明治以降は、日本人のことを考えてる余裕がない。

 

江戸幕府も一部の日本人を虐げてた部分や制度的にダメな部分はあったと思うが、そもそも西洋と言う外圧がないし、幕府が民に厳しかったとしても、幕府自身が日本を売り渡すような反日になることは無い。幕府内での権力闘争があったとしても、西洋の意見に左右されることがなかった。

 

今は、政権が外圧に負けてあきらかに反日になってるので、昔と比べて、日本人が背負う負担は、常に強くなるばかり。

 

いいかげん、国民がそこに気づいて、反日議員を落選させないといけないし、反日官僚もなんとかしないといけない。

 

 

評価 ★★☆☆☆ (星2つ)

 

(まとめ:三浦春馬は熱演してるが、作品としては大河ドラマにも負けてる歴史群像劇。そろそろ、教科書的な明治維新ではなく、もっと西欧の銀行家から見た明治維新の内幕などを描けるようになったら、もっと面白い物語が出てくると思う。それまでは、明治維新モノは、見るべきところが無いかな。作品としては星1だが、三浦春馬の熱演に星1つプラスです。)

 

>>天外者 DVD通常版

 

 

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