映画「信長協奏曲」の感想(ネタバレ)

2017.02.25 Saturday 邦画 時代劇レビュー

■映画「信長協奏曲」の感想(ネタバレ)



■監督:松山博昭
■出演者:小栗旬 柴咲コウ 向井理 藤ヶ谷太輔 水原希子 古田新太 濱田岳 高嶋政宏 山田孝之

WOWOWで放送していた映画「信長協奏曲」を鑑賞。

【映画「信長協奏曲」のあらすじ】

戦国時代にタイムスリップした高校生サブローは、くしくも自分と同じ顔をした織田信長と出会い、信長として生きることになった。だが本来の歴史通りなら、まもなく信長には最期の時が訪れるはず。そんな中、信長を恨む秀吉は暗殺を企て、明智光秀となってサブローを見守る本物の信長も、嫉妬から寝首をかく機をうかがいだす。サブローは運命にあらがって生き抜くことを決意し、本能寺で愛する帰蝶と結婚しようとするのだが……。

WOWOWから引用

【映画「信長協奏曲」の感想(ネタバレ)】


石井あゆみの人気コミックを小栗旬、柴咲コウら共演でドラマ化したのちの劇場版作品。

WOWOWで劇場版が放送するにあたり、ちょうど年始(2017年)にフジテレビでドラマ版が再放送していたので、ドラマ全11話と合わせて映画版の両方を見てみた。

内容は、高校生が戦国時代にタイムスリップし、ひょんなことから歴史上の人物:織田信長をやることになったという話。

物語は、史実に基づきつつ、ところどころオリジナル設定を入れて、弟の織田信行との家督争いから、最後の本能寺の変までを描いており、ラストの本能寺の変の騒動のみ映画となっている。なので、映画だけ見ればいいという訳でもなく、ドラマから続いているので、この作品に関しては、ドラマから一通り見るのが、正しい見方だと思う。

一応、映画版では、序盤に解説でドラマのあらすじを振り返るけど、それだと、この話の良さはあまりわからない。

ちなみに、第1話、第2話位までの出来は、史実を使った遊びとしては、興味を惹かれる裏切り満載でかなり面白いが、ドラマが進むほどに、フジテレビの月9的な?現代ドラマ演出パターン(毎話にお涙頂戴の流れを作る(感動話に仕立てる))が、いちいちテンポを悪くしていて、歴史話の動きだけで楽しもうとする身としては、かったるい作り。

毎回、人が死ぬたびに感動は出来るけど、なんとなくそういうことではない気がする。完全に歴史エンタメになっている。

ただ、歴史設定の遊びとしては、織田信長と明智光秀を織田信長(過去と現代)が二人として演じ分けたり、タイムスリップした人間を何人か用意してたり、秀吉を悪者として描いていたり(光秀に信長を殺させといて、光秀を討伐するのは、秀吉の謀略だった設定?)、かなりいじっているが、最終的には、史実に落ち着くようなオチにしていて、上手くまとめていると思う。

こういう作品は、完全にオリジナルなラストにしてしまうのか、それとも、史実の通り、辻褄を合わせるために、着地点を出来るだけずらさないようにするかは、脚本家の腕の見せどころだと思う。

この作品は、あらゆる手を尽くして、歴史の流れを極力変えずに、その都度、適当な動機や理由を見つけて来て、上手く回避(理由つげ)しているのは、なかなかすごい。

細かく指摘すれば、あそこはああじゃない方がいいとか、いろいろ意見はあると思うけど、こういう元ネタがあるものは、仮に設定をひとつ変えるだけで、他の全部に影響してきて、またイチから書き直しになるので、それを考えると、ここまで仕上げた原作者?はかなりがんばった方だと思う。

仮に、あそこはこっちの方がいいかなと思って、設定をひとつ変えたらその都度、それによる登場人物の心情も変わり、言うセリフもイチから考えなおさないといけないし、それなのに、ラストの”本能寺の変”という出来事は、決まってて(最初のアイデアの段階でここのオチを先に決めていると思うので)、そこに完結(最後の盛り上がり)を求めるなら、それに合うようにアプローチも逐一修正していかないといけないとか縛りもめっちゃ多い。

始めはアイデアいろいろ入れて歴史の中で遊ぶのは楽しいとは思うけど、最終的に、そのアイデアをしっかり話として、辻褄を合わせる段階になると、そのまとめる作業がたぶん苦痛になってくると思われる。

その影響だと思うが、序盤の話の展開の新鮮さに比べると、話が進んだ後半は、なんか辻褄あわせに大分必死になり、思うような盛り上がりになっていない。一応、興味をそそるような展開は毎回、用意しているけど、なんとなく最初の縦横無尽さから比べると大分動きが鈍くなっている。

特に秀吉を悪者にした設定は、最初は、お!っと思ったが、後々になると、なんかやっぱり無理あるなと思うか、話の方向性が決まって、伸び白がなくなってしまった。

途中で木下藤吉郎という人は、いないとして、秀吉に対して、謎の人物感(タイムスリップしてきた人間感?)を演出していたが、結局、最後まで、山田孝之演じる秀吉の出生は、なんかうやむやで解決されていない。結局、過去の人だったのか。やはり、どこかしこに無理設定の影響はいろいろ出ている。

でも根本的なところで、主人公を現代の平和ボケした高校生にしてその高校生の考え方(思想)を強引に信長に当てはめて、信長を演じさせるというのも、無理な部分も大いにあるが、納得させられる部分もあり、ひとつの歴史に対する見かたとしては、十分面白い。

また一人二役の小栗旬も二役を見事演じ分けていて、さすがだと思う。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(まとめ:織田信長をオリジナル設定を加えて描いた歴史コメディ。指摘しようとすれば、結構あるけど、良い面もあるので、結果的には、かなりがんばった方だと思う。久々に面白いドラマを見た気がする。映画版は、予算が増えて、ドラマに比べてスケールが大幅にアップしたが、内容が内容だけに、ドラマの撮り方で全然よかった。映画版のラストで打ち首になったら、現代に戻れたという強引なハッピーエンド設定と泣けるビデオレター演出は、別に無くても良かった。なんかフジテレビのドラマのダメなところが出てた。)



うつけ、元気にしておるか?

これを見ているということは…


-?


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映画「小川の辺」の感想(ネタバレ)

2013.05.03 Friday 邦画 時代劇レビュー

■映画「小川の辺」の感想(ネタバレ)




■監督:篠原哲雄
■出演者:東山紀之 片岡愛之助 菊地凛子 勝地涼 尾野真千子 藤竜也

WOWOWで放送していた映画「小川の辺」を鑑賞。

【映画「小川の辺」のあらすじ】

剣の達人でもある海坂藩の下級武士・戌井朔之助に、藩政を批判して脱藩した元藩士・佐久間を討てとの命が下される。佐久間は朔之助の親友であり、妹・田鶴(たづ)の夫でもあった。さらに朔之助が気がかりなのは、気が強く、剣の心得もある田鶴が兄が相手といえど必ずや手向かうであろうことだった。場合によっては田鶴をも斬らねばならぬと覚悟を決めた朔之助は、幼い頃から田鶴にひそかな思いを抱く奉公人の新蔵とともに旅立つ。

※WOWOWから引用

【映画「小川の辺」の感想(ネタバレ)】


藤沢周平の同名小説を少年隊の東山紀之主演に迎えて「真夏のオリオン」の篠原哲雄監督が映画化した作品。

物語は、妹の夫で親友でもある男を斬る命令を下された武士の葛藤と苦悩を描いた話。

少年隊の東山紀之が出演の時代劇ということで選んでみた。

以前、北川景子主演の「花のあと」という藤沢周平作品を見たが、この人の作品は、どれも最終目標が決闘でわかりやすい。※今のところ2作品だけだが。

監督こそ違うが、どちらも落ち着いた作風と感情移入のしやすさで見やすい。

この時代は、命賭けてるというか、なんというか…切ないね。

気になった主演の東山紀之の時代劇の演技は特に問題なし。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(これといって深く取り上げるところはない安定感の良時代劇作品。ひとつ気になったといえば、山での会話シーンの背景で通りすがる歩行者が、やや目に付くところ。リアル感を出そうとしたのか、画に動きが欲しかったのか知らないが、志村けんのバカ殿様みたいな背景だけ取ってつけた感のある人々。別に山だから人出てこなくても別にいいよ。それと、町の仇討ちシーンは面白い。)



自分が正しいとなると

それしか見えなくなる

まっすぐ過ぎる


-戌井



左門さあ行くのです!

-?


攘夷(じょうい)でござる

許されよ


-戌井


東山紀之/小川の辺


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映画「桜田門外ノ変」の感想(ネタバレ)

2012.05.12 Saturday 邦画 時代劇レビュー

■映画「桜田門外ノ変」の感想(ネタバレ)




■監督:佐藤純彌
■出演者:大沢たかお 長谷川京子 柄本明 伊武雅刀 北大路欣也 西村雅彦

WOWOWで放送していた映画「桜田門外ノ変」を鑑賞。

【映画「桜田門外ノ変」のあらすじ】

1853年のペリーの黒船来航以来、長らく続いてきた日本の鎖国制度の存続をめぐって江戸幕府の中で議論が沸騰。尊王攘夷を唱えた水戸藩主・徳川斉昭は、開国近代化を推し進める大老・井伊直弼の一派によって失脚の憂き目に遭い、以後も井伊は、安政の大獄を断行。これに憤った関鉄之介ら、水戸藩士たちは脱藩浪士となり、井伊暗殺の機会をうかがっていた。そして迎えた1860年3月3日、ついに彼らはその計画を実行に移す。

※WOWOWから引用

【映画「桜田門外ノ変」の感想(ネタバレ)】


徳川幕府の大老・井伊直弼を暗殺した実際の事件を描いた吉村昭の同名小説を「男たちの大和/YAMATO」の佐藤純彌監督が映画化した作品。

物語は、ペリー来航により、日本の鎖国制度が解かれ国の方針が大きく変わる中で、幕府の方針に疑問を抱き始めた水戸藩士らのクーデターを描いた話。

江戸幕府から明治維新へと代わる波乱の時代を描いた話だが、学生の頃に全く歴史を勉強してこなかった自分としては、この時代のアメリカ、イギリス、フランスなど諸外国の脅威と幕府、朝廷の関係や内情が理解でき面白い。

歴史で勉強したときには、全く面白くなかったが、映画で見るとここのいざこざがかなり面白い。

そして、水戸藩士を始め、クーデターを起こそうとするメンバーの命を賭けた友情や生き様には、今では感じられない熱い魂があって、ラストの無念さにはただただ共感してしまう。

個人的には幕府のキリスト教を入れないための鎖国制度には国の方針として物凄く賛成だったが(※水戸藩士らの開国支持派の井伊大老の暗殺も賛成)、その後、外的の脅威が強すぎて、結局アメリカに開国させられてしまうのは切ない。

また、このすぐ後に、坂本竜馬が出てくることになるが、フリーメーソンとの関係など学校の歴史では絶対に語られない裏の事実(真実?)を知ってると、これ以降の歴史は日本人として悲しいものがある。本当に日本人が主導していたのはここの江戸幕府までかな。

話は変わるがこの映画の中で、切腹するのに部屋を貸してくれと寺の主人にお願いする場面があって、あいわかった!と主人が部屋を貸してるのだが、普通今から自殺する人に自分の家の和室を貸すのはなかなか出来るもんじゃない。

血で部屋は汚れるし、ふすまに血文字みたいなの呪文も書いてるし、残った遺体も邪魔だし。江戸時代の感覚は今とは全然違う。潔いというかなんなのか、ここのシーンはシュール過ぎて笑ってしまった。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(登場人物が多く、歴史を知らないと理解するのに苦しむが、それでもそれなりにわかりやすくこの時代の歴史を楽しめる作品。大沢たかおが、主役(関)を演じているが、どうしても時代劇の人を演じるとTBSドラマ「仁-JIN-」が頭から離れない。いつあの音楽が流れ、語りが始まるのかと。気になって仕方ない。それとこの映画を見ると、国会議事堂近くの桜田門を実際に見に行きたくなる。)


尊攘(そんじょう)とは

尊皇攘夷(そんのうじょうい)のこと

尊皇(そんのう)とは

幕府が天皇を国の主人として

敬い尊うこと

攘夷(じょうい)とは

攻め寄せる外敵を

討払うことである


-?


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映画「座頭市 THE LAST」の感想(ネタバレ)

2012.05.01 Tuesday 邦画 時代劇レビュー

■映画「座頭市 THE LAST」の感想(ネタバレ)





■監督:阪本順治
■出演者:香取慎吾 石原さとみ 反町隆史 工藤夕貴 寺島進 高岡蒼佑 原田芳雄 倍賞千恵子 仲代達矢

WOWOWで放送していた映画「座頭市 THE LAST」を鑑賞。

【映画「座頭市 THE LAST」のあらすじ】

もう人は斬らないと妻タネに誓い、最後と決めた戦いに臨んだ座頭市。だが死闘の中で、タネは市をかばって命を落としてしまう。絶望し、抜刀術を封印した市は、故郷に帰り、旧友の柳司のもとで一介の農民となるべく新たな暮らしを始める。穏やかな日々が続くかと思われたが、村は極悪非道な天道一味に牛耳られていた。使い捨てにされ、抗うこともできない農民たちの苦しみを感じた市は、再び仕込み杖を手にするが……。

※WOWOWから引用

【映画「座頭市 THE LAST」の感想(ネタバレ)】


「亡国のイージス」「闇の子供たち」の阪本順治監督が勝新太郎でお馴染みの座頭市シリーズをスマップの香取慎吾を主演に迎えて映画化した作品。

物語は、妻を殺されてしまった座頭市は、旧友に助けられ故郷に戻り農民として過ごし、刀を一度置くが、集落にやくざが押し入ってきたことで、再び刀を取り…という話。

勝新太郎の座頭市を香取慎吾で映画化した作品で、勝新バージョンと直接比較すると香取慎吾の外見がきれい過ぎて全く別物感はあるが、演技も含め作品としてそれなりに楽しめる。

ただ、開始〜30分位は、座頭市ってこんな作品だっけと思うような香取慎吾(市)と石原さとみ(タネ)のいきなりのラブモードには、全く感情移入ができずしばし呆然。なんとなく男臭い印象がある座頭市にハグってなんか微妙。現代ものの恋愛映画かと思った。っということで個人的にこの映画の入りの吸引力はかなり低かった。

その後、田舎で暮らし始めた座頭市の村にヤクザが押し入ってきてから、やや感情を揺さぶられるシーンが増え気持ち盛り上がってくる。

ラストは、タイトル通りのバッドエンディングだが、どこかから走ってきた名もない奴に刺されて死ぬという刹那的なラストは、意外と好きだ。ラスボスとの死闘では死なず、ザコキャラにやられてしまうあたりは”THE LAST”としてピッタリ。

ちなみに主演を取り巻く俳優陣は、大御所が揃っており、かなり豪華だ。仲代達矢原田芳雄は両者とも違った魅力で存在感はさすが。私生活が話題の高岡蒼佑も弱弱しい男の演技は悪くない。ヒロインの石原さとみは、好きだが、この映画のキャストとして一人浮いていてミスマッチのような気がする。そういう狙いなのか。



評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(どうしても記憶に新しい北野武監督バージョンの座頭市とも比べてしまうが、殺陣シーンの迫力はたけしさんバージョンの方が緊張感がある(血も吹き出るし)。香取慎吾バージョンは盲目設定に忠実でややスマートさに欠ける。座頭市の力をスーパーマン的に描くのがたけしさんバージョンだとすると、香取慎吾バージョンはより生身の人間に近く、結構戦い方がギリギリで泥臭い。ファンタジーな強さを求めるとたけしさんバージョンになるかな。すでに構築されているもののリメイク?作品なので、見る人の好みが大幅に分かれるが、感動させられたので平均点超え。)



運命が人間を選んでいるんだ

-天道


行儀の悪い手だね

-市

父ちゃんこんな顔してたな〜

-柳司


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映画「BALLAD 名もなき恋のうた」の感想(ネタバレ)

2011.11.24 Thursday 邦画 時代劇レビュー

■映画「BALLAD 名もなき恋のうた」の感想(ネタバレ)



■監督:山崎貴
■出演者:草なぎ剛 新垣結衣 大沢たかお 夏川結衣 筒井道隆 武井証 吹越満 斉藤由貴 吉武怜朗 香川京子 小澤征悦 中村敦夫
 
WOWOWで放送していた映画「BALLAD 名もなき恋のうた」を鑑賞。

【映画「BALLAD 名もなき恋のうた」のあらすじ】

小学生の真一は、湖のほとりで祈る着物姿の女性を夢に見続けていた。そんなある日、彼は導かれるように戦国時代へとタイムスリップしてしまう。偶然から春日の国の侍大将・井尻又兵衛の命を救った真一は城に招かれ、そこで夢の女性・廉姫と出会う。世話係となった又兵衛と心を通わす中で、真一は又兵衛と廉姫が互いに想い合っていることを知る。だがその矢先、廉姫に有力武将・大倉井高虎との婚儀の話が持ち上がり……。

※WOWOWから引用

【映画「BALLAD 名もなき恋のうた」の感想(ネタバレ)】


アニメ映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」を、草なぎ剛と新垣結衣の共演で実写映画化した作品。

この映画は、劇場公開前に主演の草なぎ剛がお酒を飲んで全裸になり逮捕された騒動により、映画の公開時期が予定されていた時期より延期されたといういわくつきの作品。

事件以降、草なぎ剛自身はプライベートでもお酒を一切飲まず、先輩からの誘いもすべて断っているという(※橋田壽賀子談)徹底ぶりらしい。

そんな事情とは別に、この映画の中では、未来から持ってきた缶ビールを上手そうに飲むシーンがあり、例の一連の騒動を思い出すとなかなか面白い。たぶん草なぎ剛が酒を飲むシーンはこの映画以降現在までたぶんないと思われる。

また、大沢たかおも悪役キャラとして出演しているが、TBSの「仁-JIN-」を知っていると、「仁」の医者キャライメージが強すぎて、こちらの悪役は、大分無理している感じがしてしまう。いつあの音楽が流れて語りが始まるのか…とかいろいろ考えてしまう。

あとクレヨンしんちゃんのアニメの実写化という事実を知らずに見たためか、時代劇映画というよりも時代劇のコントを見させられている感覚が常にしていた。

草なぎ剛の時代劇の演技は、ところどころウッチャンの大嵐浩太郎を思い出す大げさな感じもあるし、新垣結衣の演技も現代劇の延長線上で、時代劇という感じがあまりしない。

それと、全体的に製作者側の「この位でいいだろう…」的な妥協した姿勢があからさまに見えるシーンがある。もう少し考えれば良くなるのに、あえてそのままにしているというか…。あえて狙っているのか、それとも単純なミスなのか…。

戦が終わった後にいきなり流れ弾に当たって死ぬ草なぎ剛のシーンは、都合が良すぎてどう考えてもおかしいし。あと戦のシーンの鬼気迫る迫力とは別に休戦前の撤退時には戦をギャグにしているシーンもあったり、ツッコミどころが満載。

RV車での合戦への突撃シーンでも窓全開だったり(※矢が飛んでくるよ〜)、子供だけならまだしも、両親(大人)までタイムスリップしてくるのは、さすがに実写で観るときつい。

アニメなら特に気にならない設定でも実写だと”現代のいい大人が二人いる”のはすごい気になるし、戦国時代の人々とのやり取りとか見ているこっちが気を使う。

ファンタジーなんだけど大人が来ることで、妙にリアルさが増すが、それでも変なファンタジー感はあるし。

この作品は、アニメの実写化という事実を見る前に知っているかどうかで評価がわかれそうだ。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(この映画は、おかしなところを上げるとキリがないが、なぜか、妙にあきらめがつくというか、”いろいろ含めて空気が面白いからいいや”となる変な映画。こんな穴だらけの映画なのに、なぜか感動する場面はしっかりと泣けてしまうように泣き所は押さえている。結局タイトルの”BALLAD 名もなき恋の詩”ってなんのことだったのか全然わからないし。)


姫怒っておられるのですか?

-又兵衛

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映画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」の感想(ネタバレ)

2011.11.02 Wednesday 邦画 時代劇レビュー

■映画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」の感想(ネタバレ)



■監督:三池崇史
■出演者:伊藤英明 佐藤浩市 伊勢谷友介 桃井かおり 木村佳乃 香川照之 クエンティン・タランティーノ 安藤政信 石橋貴明 小栗旬
 
WOWOWで放送していた映画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」を鑑賞。

【映画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」のあらすじ】

源氏と平家が争った壇ノ浦の戦いの数百年後。根畑(ネバダ)の地の寒村、湯田(ユタ)は平家の落人たちが開拓した土地だが、平家再興のための埋蔵金が隠されたと噂され、よそ者が押し寄せる。あるさすらいのガンマンが立ち寄った時、村は平清盛率いる“赤軍”と源義経率いる“白軍”に二分されていた。両軍とも貴重な戦力になるだろうガンマンを用心棒に招き入れようとするが、ガンマンは赤軍と白軍、どちらが優勢になるか見守る。

※WOWOWから引用

【映画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」の感想(ネタバレ)】


ヤッターマン」の三池崇史監督によるウエスタン×時代劇を組み合わせた全編英語の痛快アクションコメディ。

ハリウッドのクエンティンタランティーノを始め、とんねるずの石橋貴明など豪華俳優が共演し、ある村に隠された秘宝を手に入れようと縄張り争いをする平家(赤)と源氏(白)の壮絶な殺し合いを描く2007年製作の映画。

前回見て★ひとつの低評価を付けた「ヤッターマン」と同じ三池監督の作品だが、こちらはしっかりとストーリー(流れ)があり、アクション娯楽作としても見ごたえがある。

スキヤキウエスタンジャンゴ”という一風変わったタイトルにもあるが、鍋料理の”すき焼き”を題材にしたユーモアがこの映画には結構散りばめられているのだが、個人的には、スキヤキ好きのガンマン(クエンティンタランティーノ)が、彼女(桃井かおり)が作ってくれたスキヤキを食べて、”豆腐が絹ごしだ”と怒鳴り、彼女(桃井かおり)の頭を叩くシーンは、結構好きだ。

豆腐には、大きく分けて、絹と木綿があるが、自分もこの絹ごし豆腐の存在価値をあまり認めていないので、かなり共感してしまう。※豆腐といったらやっぱり木綿豆腐でしょ!

またそれ以外にもとんねるずのタカさんが久々に映画出演していて、往年のとんねるずのコント”保毛尾田保毛男”ばりのおかまキャラを再燃させていて、笑わせてくれる。

この2点は、この映画の中で唯一お笑い的にも面白かった。特にタカさんの死ぬラストシーンは面白い。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(この映画には、スマップの香取慎吾もオープニングに出演しているが、香取慎吾の使い方としては絶妙だったと思う。ゲストのクエンティンタランティーノを持ち上げつつ、香取慎吾ブランドも傷つくことなくかなりウィンウィンの出演方法だった。木村佳乃はセクシーな役どころで、若干の濡れ場とダンスシーンがあるが、ダンスシーンについては、なくても良かったと思う。また、安藤政信に死ぬ間際にキスベロベロされるシーンがあるが、演技とは言えキスベロベロって視覚的に嫌だね。それと、松田優作の有名なセリフ「なんじゃこりゃ〜」が唯一日本語のセリフとして使われていたが、英語表記では、「what that hell」と訳されていたのが気になった。)


私、足をくじいたみたい

-弁慶



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映画「大奥<男女逆転>」の感想(ネタバレ)

2011.08.27 Saturday 邦画 時代劇レビュー

■映画「大奥<男女逆転>」の感想(ネタバレ)



■監督:金子文紀
■出演者:二宮和也 柴咲コウ 堀北真希 玉木宏 大倉忠義 中村蒼 阿部サダヲ 佐々木蔵之介

WOWOWで放送していた映画「大奥<男女逆転>」を鑑賞。

【映画「大奥<男女逆転>」のあらすじ】

江戸時代。謎の疫病のせいで男性の人口が激減し、男女の立場がすっかり逆転。そんな世にあってなお純粋に武士道を追い求める水野祐之進は、困窮した旗本の生家を救うべく、幼なじみの大問屋の娘・お信への想いをみずから断ち切り、大奥へ奉公にあがるのを志願。そこで彼を待ち受けていたのは、一見華やかできらびやかな表向きとは裏腹に、女性の将軍の寵愛を求め、才色兼ね備えた男性たちが権謀術策を繰り広げる陰湿な世界だった。

※WOWOWから引用

【映画「大奥<男女逆転>」の感想(ネタバレ)】


よしながふみの同名人気少女コミックを嵐の二宮和也を始め柴咲コウ堀北真希玉木宏など人気若手俳優を迎えて映画化し興行収入25億円を記録した大ヒット作。

もともとドラマ版で人気の「大奥」だが、こちらは、男女逆転バージョンで、将軍徳川吉宗を女性の柴崎コウが演じ、さらに普通は女性達が住む「大奥」をすべて男性に変えるという奇抜な設定で描いたもの。

個人的には、もともとドラマ版の「大奥」は見てなく、江戸時代の「大奥」という制度自体もあまり知らずにこの映画をみたが、これがなかなか良かった。

始めは、この男女逆転の設定自体の不自然さにも全く気づかず、「これが大奥か!」と信じていたほど自分の興味のない歴史に対する無知ぶりを発揮してしまったが、それが返ってこの奇抜な設定を批判することなく、すんなりと世界観に入れた。

もちろん全編通して二宮和也(水野)目線で描かれているのもあるが、キャラクターに感情移入しやすく、終始登場人物の心理に入り込みながら、水野のサクセスストーリーが楽しめた。久々に見ながら次の展開が気になる邦画に出会った。

また、この時代の””に対する扱いも興味深く、疫病で男が女性の人口の1/4にまで減ってしまった設定といい、それにより女性は子宝を求め、男に”性行為”をしてもらうために金を払い、頭を下げるなど普通の男が馬でいう”種馬”みたいな扱いになっていて、なかなか面白い。※この世界観良いぜ〜^^

ただ、その一方で女性の将軍から指名を受けた大奥の男は、将軍の初夜の相手をできるという出世+快楽の機会を与えられるが、将軍の初夜を奪ったという罪も同時に掛けられ、”打ち首”という江戸時代ならでは?というおかしな設定も見られる。ちなみにその初夜に男として役に立たない場合も同様、打ち首になるらしい。※なかなかひどい設定だが面白い(笑)

このどこまでが本気なのかわからない設定と世界観が妙に本当っぽくて良かった。特に江戸時代の疫病(性病)に関しては実際にドラマ「仁」でも描かれていたが、疫病(性病)が蔓延していたのは本当の出来事みたいなので、あながち嘘でもない。男が1/4にまで減ったのは微妙な感じだが。


評価 ★★★★★ (星5つ)

(まるでノーマークだったこの映画「大奥」が意外と自分にヒットした。始めは役に合わないと感じた二宮和也も後半は人間味が出てきて、打ち首が決まった後の、部下の阿部サダヲとのシーンは、なかなかの感動を与えてくれる。そして、徳川吉宗を演じるツンデレな柴崎コウも良かった。柴崎コウのツンデレは、ずっと見ていたい。堀北真希も良いけど相変わらず。ちなみに歴史に詳しい人は、この映画はたぶんおすすめできません。※歴史バカで良かった。)


大奥<男女逆転>

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映画「花のあと」の感想(ネタバレ)

2011.05.12 Thursday 邦画 時代劇レビュー

■映画「花のあと」の感想(ネタバレ)



■監督:中西健二
■出演者:北川景子 甲本雅裕 宮尾俊太郎 相築あきこ 佐藤めぐみ 市川亀治郎 伊藤歩

WOWOWで放送していた映画「花のあと」を鑑賞。

【映画「花のあと」のあらすじ】

江戸時代。海坂藩の組頭の一人娘・以登は、男性に負けない腕前を持つ、剣の使い手。彼女は藩随一の剣士・江口孫四郎と竹刀で手合わせをし、試合には負けたものの、自分と真摯に立ち合ってくれた孫四郎に思わず熱い恋心を抱く。しかし彼女には親の決めた、片桐才助という風采の上がらぬ婚約者が既にいた。一方、孫四郎も別の女性を嫁にもらうが、やがて彼は、とある人物の陰謀から切腹するはめとなる。それを知らされた以登は……。

※WOWOWから引用

【映画「花のあと」の感想(ネタバレ)】

モデルや女優として活躍する北川景子が剣術使いの娘として女剣士役を演じた時代劇作品。

一度剣を交えただけの武士に恋心を抱いてしまった女性が、陰謀に巻き込まれ命を絶ったその男のために復讐(あだ討ち)するという物語。

ストーリーは、特に盛り上がりもなく単調に進んでいくのだが、いい意味で邦画(時代劇)特有のゆったり感が味わえる作品。

相手に好きな気持ちを伝えるわけでもなく、それを言葉に出すわけでもなく、ただ想いだけを胸に秘め”復讐”(あだ討ち)という行動で、その愛の形を示すという一人の女性の生き様。人目ぼれしただけの相手に自分の命を懸ける当たりは、この時代ならではの愛の深さがある。

台北に舞う雪」でも感じたが、こういう引いた感じの淡い恋愛は個人的にツボでやっぱり良い。ところどころ胸にぐっと来て泣ける。

この映画には決闘シーンがあるが、主演の北川景子が殺陣を学んでスタントなしで挑み頑張っている。普段の着物姿の北川景子も良いが、殺陣のときのポニーテール姿がこれまた良い。

物語上は、北川景子演じる以登が剣の達人の孫四郎に負けるが、負けず嫌いの北川景子が剣術を習いすぎて実際は孫四郎役の宮尾俊太郎に勝ったとか勝たないとか…。※撮影裏話

評価 ★★★★☆ (星4つ)

(北川景子の時代劇の演技がかなり心配だったが、着物での立ち居振る舞い(歩き方やふすまを3回の動作で締める等)や殺陣シーンなど無難にこなしていた。手合わせ中に恋心を抱くシーンは、どこか月9のワンシーンのような気がしてしまったが、まあ北川景子ファンなら見といて損なし。
孫四郎が失態の責任を取り自害してしまうのは、理解はできるがちょっと共感しがたい。ここは暗殺されたりの方が、のちの以登の剣による復讐(あだ討ち)という意味合いがもっと強くなった気がする。)

花のあと

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