- 2022.01.03 Monday
映画「散り椿」の感想(ネタバレ)
映画「散り椿」の感想(ネタバレ)
■監督:木村大作
■出演:岡田准一 西島秀俊 黒木華 麻生久美子 池松壮亮 奥田瑛二 富司純子
映画「散り椿」のあらすじ
享保15年。藩の不正を暴こうとして故郷を追われるはめとなった瓜生新兵衛。それ以来、8年間苦楽をともにした愛妻の篠が病に倒れ、最後に彼女は、新兵衛にある願いを言い残して死去。それは、藩に戻って榊原采女をぜひ助けてほしい、というものだった。采女は新兵衛のかつての親友で、篠をめぐる恋敵でもあった。彼との因縁ある過去にわだかまりを覚えつつも、新兵衛は篠との最後の約束を叶えるため、藩へ戻る決意を固める。
※WOWOWから引用
【映画「散り椿」の感想(ネタバレ)】
葉室麟の同名小説を木村大作監督が岡田准一主演で映画化し、第42回モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリを受賞したという時代劇。
アクションに強い岡田准一主演の時代劇を見つけたので見てみた。
内容的には、藩の中で陰謀(不正)を企んでいた勢力に対し、8年越しでようやく復讐?するというスッキリ話であるが、そこに至るまでの事情が意外と回りくどく描かれていて、時代劇言葉で語られると言うのもあるが、聞きなれない登場人物の名称を覚えたり、状況を理解するまでに結構時間がかかり、序中盤はややテンポが悪く感じる。
まとめれば、恋敵となっていた親友との亡き恋人(妻)を巡る誤解と、藩の不正を巡り、仲間が切腹した8年前の騒動の二つがあり、それにより仲たがい状態だった親友同士が、再び再会し、お互いの誤解が解け、共にひとつの悪(不正)に立ち向かって協力し、最後は、彼らに振りかかってきた上位討ちを二人で阻止するという話である。
最後まで見ると、この物語は、最後の上位討ちシーン(アクションシーン)を見せ場とするために作られた、全部がフリのような映画(物語)ということがわかるのだが、それがわかった時、中盤あたりから、ラストの上位討ちに至るまでの流れは、”まさにお見事”と言ってしまえるほど、流れるような仕上りになっている。
ただ、後半の流れが良いだけに、序盤は、もう少しなんとかなったんじゃないかというほど、かなり退屈である。
評価 ★★★☆☆ (星3.2)
(まとめ:岡田准一のアクションありきの時代劇作品。木村大作の日本的な見せ方(演出)の上手さ(こだわり)が光る一方で、物語の語り的な部分での話の吸引力がやや弱く、説明的に感じる。また、話が始まって早々に感傷表現があるが、情報不足で気持ちが乗ってこない。ところどころある、岡田准一の殺陣(格闘シーン)は見どころになってるので、脇役も頑張っているが、やはり彼ありきの作品だと思う。)
>>散り椿
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