連続ドラマW「そして、生きる 」(全6話)の感想(ネタバレ)
2019.12.02 Monday WOWOW ドラマ
■連続ドラマW「そして、生きる 」(全6話)の感想(ネタバレ)
■監督:月川翔
■出演者:有村架純 坂口健太郎 知英 岡山天音 伊藤洋三郎 森脇英理子 諏訪太朗 萩原聖人 光石研 南果歩 他
【連続ドラマW「そして、生きる 」のあらすじ】
3歳のときに事故で両親を亡くした生田瞳子(有村架純)は、盛岡で理髪店を営む伯父(光石研)に引き取られる。大人になった瞳子は女優を志し、東京で開催されるオーディションに挑もうとするが、その前日の2011年3月11日、東日本大震災が起きる。その後、友人のハン(知英)とともに、気仙沼のボランティア活動に参加し、そこで学生ボランティアの運営メンバーである東京の大学生・清水清隆(坂口健太郎)と出会う。
※WOWOWから引用
【連続ドラマW「そして、生きる 」(全6話)の感想(ネタバレ)】
有村架純×坂口健太郎共演のヒューマンラブストーリー。
有村架純が出演したWOWOWドラマを見つけたので見てみた。
内容は、タイトルからも多少想像できるが、不幸な辛い状況でも前を向いて生きようというような話です。
っということで、全6話通して、やり過ぎで笑ってしまうほど、本人が望む望まないは別にして、不幸な出来事がかなり起きます。
基本的には、有村架純と坂口健太郎の二人の恋愛を軸としながらも、ドラマ「沈まぬ太陽」(※まだ見てないけど)ばりの海外ロケ(フィリピンロケ)もしてたりして、WOWOWドラマの中でも世界を股にかける感じで(といってもフィリピンのみですが)、物語の世界観は広いです。
1話、2話は、二人の生い立ち(人物像)と出会いが描かれますが、被災地のボランティアをしたり、人物として悪い要素はほとんどないにも関わらず、登場人物への感情移入と言う部分では、彼らの恋愛や人物に対しても、あんまり入り込めません。
なんだかんだで自由に生きてる感じがあるのと、キャラクター(性格)の動機がわかりやすく、深みがないと思えてしまうからでしょうか。
このドラマ、はっきり言ってしまうと、1話、2話の段階ではあんまりドラマとして共感も出来ず、面白くないです。有村架純と坂口健太郎の恋愛という部分も、映画「ナラタージュ」を見てると焼き増しみたいに見えます。
ドラマとして面白くなってくるのが、坂口健太郎(清隆)がフィリピンに行って、テロの被害にあってからが、話として盛り上がってきます。この辺りは、日本の恋愛ドラマでは味わえない韓国ドラマ的な悲劇の深さというか壮大さがあります。
また、フィリピンに行った彼(清隆)と行き違いに岡山天音が恋のライバルとして出てきますが、それによって俄然、ドラマとして面白くなります。
この岡山天音のキャラクター(演技)が結構良いです。
自然体と言うかいつもの岡山天音のダメキャラですけど人間味という存在感がすごいです。そこと比べると、有村架純と坂口健太郎の役(演技)は、どこか人間味が少ないです。感情移入がしずらいというか。
しかし、この共感が高い岡山天音が、最後まで良いキャラのまま突っ走ってくれれば、申し分なかったのですが、結婚して子供ができるところはまでは良かったのに、いろんなプレッシャーから追い込まれて働いていた会社が行っていた詐欺に加担して逮捕されるという、脚本家の筆攻撃に遭ってしまいます。
ここまでの間にも、散々不幸な出来事が立て続けに起きてますが、この彼が詐欺で捕まるという出来事は、そんなバカな!と脚本家にダメ出ししたくなるほど、不幸を起こし過ぎていて、逆に笑ってしまいます。
今までの不幸な出来事(テロや流産など)はまだシリアスの範疇で受け入れられてましたが、この最後はもう無理です。
個人的に、この一件で、このドラマは笑っちゃったのでコメディになりました。
子供を出産した当日、大事に育ててくれた父親(伯父)が亡くなった日に夫が詐欺で捕まっても…
”そして(でも)、生きる”じゃないんだよ(笑)
いろんな出来事をある1日に集約したのは良いが、その完成度、都合の良さが、ストーリーを大きく見たときに作品を台無しにしてる感があります。
評価 ★★★☆☆ (星3.5)
(まとめ:有村架純、坂口健太郎共演のラブヒューマンコメディ。このドラマで、唯一泣ける部分があるとすれば、当事者の二人の不幸ではなく、ひたむきに頑張る床屋の伯父さん(ヒロインのお父さん)ですね。この伯父さん(父親)が一番気持ち入ります。そこと比べると、有村架純、坂口健太郎の動機や気持ちはわかるけど、思慮が浅いというか、いろいろ勝手過ぎます。そもそも妊娠させんなよっていうところから(彼にその事を言わなかったりもそう)始まって、共感がどんどん離れていきます。ドラマとしては妊娠を言わないのは、ありそうな設定ですが、その結論が流産ではダメだろと思います。(”そして、生きる”という話だからそういう厳しい設定なんだろうけど)ちなみにこのドラマには、元KARAの知英も出演してますが(最近HARAが亡くなってしまいましたが)、少し見ないうちに痩せて、めちゃめちゃ綺麗になってます。有村架純よりも良いんじゃないかっていう位に。ちなみにこのドラマは、12/2時点でDVDは発売されておらず、小説かWOWOWのみでしか見れないようです。)
>>そして、生きる [ 岡田惠和 ]
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ