連続ドラマW「水晶の鼓動 殺人分析班」(全5話)の感想(ネタバレ)

2020.01.23 Thursday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「水晶の鼓動 殺人分析班」(全5話)の感想(ネタバレ)

 


■監督:内片輝
■出演者:木村文乃 青木崇高 渡辺いっけい 北見敏之 藤本隆宏 小柳友 古川雄輝 神野三鈴 勝村政信 仲村トオル


【連続ドラマW「水晶の鼓動 殺人分析班」のあらすじ】

赤く染められた部屋での猟奇殺人事件が発生。現場には血で染まった真っ赤な死体と、赤いスプレーで犯人が書いたと思われる“○×(マルバツ)”という記号が残されていた。この猟奇殺人事件を捜査する如月塔子(木村文乃)と鷹野秀昭(青木崇高)だが、現場近くで爆破事件が発生する。未曾有の危機に直面する警察。この2つの事件には関係性があるのか? そして塔子は捜査中に謎の男に尾行されていることに気付くが……。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「水晶の鼓動 殺人分析班」(全5話)の感想(ネタバレ)】 

 

 

麻見和史の小説「殺人分析班」シリーズを木村文乃主演で連続ドラマ化した「石の繭」に続く第二弾。

 

新作のパート3放送にあわせてちょうどパート2が再放送してたので見てみた。※放送は去年

 

パート1はなんだかんだで見れたが、このパート2は、このシリーズが持ってるダメな部分が全開になり、かなり微妙だった。

 

まず、テーマとなってる殺人事件に対してだが、パート1に比べ興味が持てず惹きつけられない。

 

その原因は、パート1は、主人公(木村文乃)の父親に関わる事件+逐一犯人との電話交渉があり、なんとなく流し見の感じでも適度に緊張感と興味が続いていたが、こちらは、定期的に爆弾テロと殺人事件はあって話題性はあるが、主人公との関連性は弱く、また犯人を捕まえない限り事件は継続する可能性はあるものの、だからといって細かいタイムリミット感などがある訳ではないので、途中と途中で暇になる。

 

WOWOWの史実を元にした良作の刑事モノサスペンスを見てしまうと、この殺人分析班シリーズは、いわゆる刑事ドラマ色が強く、どうも中身の薄さを感じてしまう。

 

ちなみに予告編の出来はすごく締まって見えるが、本編を見ると予告編ほどの密度は全然無く、結構ゆるゆるだ。

 

そして、パート2も見て思うが、主演の木村文乃は可愛いが、主役で引っ張っていけるキャラクターかというと、ちょっと荷が重いというか、一生懸命だけど、微妙だなと思ってしまう。

 

今回は、終始パート1の爆発テロのトラウマを抱えたまま、ときおり、厳しい表情を浮かべながら捜査にあたっているのだが、その表情が普通にもう家で休んだ方がいいよという演技(レベル)をしていて、ただただ心配になってしまう(笑)

 

そんなギリギリの状態なのだが、同僚や上司は、彼女の才能を評価し、休ませず(本人も頑張ろうとするけど)、温かく見守ってるのだ。そんなシーンは、普通に考えると警察の厳しい世界とは対照的だ。個人的には、家で休むか、刑事を辞めた方がいい。

 

一応推理がキレるという設定なのだが、名探偵コナンほど推理がキレるという感じはなく、ときおり、わかりません!を連発してたりして、行動や言動にイライラさせることもしばしばだ。この辺は刑事ドラマ感をすごく感じる。

 

そんな等身大の危うい彼女が刑事として活躍、成長していく姿が、このドラマの見どころでもあり、たぶんダメなところでもある。

 

良いと取るかダメと取るかは、見てる人の好みだろうと思う。

 

個人的には思いっきりダメだと思ってるけど(笑)

 

 

評価 ★★☆☆☆ (星2つ)

 

(まとめ:ヒロインの甘やかしがすごい刑事サスペンスドラマの第二弾。結論を言うと、木村文乃は脇役の方が光る。こんなにも主役に持ってくると、魅力的に映らなくなる女優もなかなかいないだろう。彼女が原因か作品がダメなのかわからないが、個人的に今まで感じていた良さが半減です。パート3も一応録画してるので、見る予定ですが、このシリーズには、あまり期待はしていません。たぶん彼女(主人公)に対して好感が持てない原因は、刑事ドラマ演出なのに、ただ真面目過ぎるだけのキャラクターにしかなってなく、人物像の掘り出しが甘いからだと思います。彼女の成長を描くのであれば、もっと人間味(私生活や恋愛面)を全面に出してくれないと、事件だけの興味ではさすがに厳しい。)

 

 

 

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連続ドラマW「坂の途中の家」(全6話)の感想(ネタバレ)

2019.12.17 Tuesday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「坂の途中の家」(全6話)の感想(ネタバレ)

 


■監督:森ガキ侑大
■出演者:柴咲コウ 田辺誠一 伊藤歩 眞島秀和 桜井ユキ 松澤匠 松本笑花 西田尚美 佐藤めぐみ 滝沢沙織 利重剛 酒井美紀 光石研 風吹ジュン 水野美紀 他


【連続ドラマW「坂の途中の家」のあらすじ】

山咲里沙子(柴咲コウ)は、3歳の娘と夫・陽一郎(田辺誠一)と3人で平穏な日々を送っていた。そんな時、裁判所から刑事事件の裁判員候補者に選ばれたという通知が届く。対象となる事件は、里沙子と同じ年頃の専業主婦の母親・安藤水穂(水野美紀)が、生後8カ月の娘を浴槽に落として虐待死させたという衝撃的な事件だった。里沙子は、裁判員が欠席せざるを得ないとき、代わりに裁判員を務める補充裁判員に選ばれる。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「坂の途中の家」(全6話)の感想(ネタバレ)】 

 

 

直木賞作家・角田光代のべストセラー小説を柴咲コウ主演でドラマ化したサスペンス。

 

また新たなWOWOWドラマを見つけたので見てみた。

 

タイトルから勝手にライトなホームドラマ(コメディ)かと思っていたが、内容は裁判員制度と虐待死事件を扱う、かなり重厚な重い話。

 

そして、単純に作品としての完成度がやばい。個人的に今年ベスト3に入る内容のドラマ。

 

こんなに様々な視点で描かれて、さらにドラマとしても興味深く、社会の問題(人間関係)もしっかり描かれている作品は、めったに無いと思う。WOWOWの中では、刑事モノ(事件解決型)のエンタメ系サスペンスの良作は結構あるが、この作品は、それらとはちょっと異なる、人間ドラマ(人間関係)をかなり重視した内容で、登場人物への親近感が段違い。

 

良作の恋愛ドラマで、見ていくほどに主人公と同じような気持ちになるほど嵌ることはあるが、この作品は、恋愛を一切抜きにしてるドラマにも関わらず、それに近いくらい気持ちが入っていく。しかも主人公は女なのに。

 

原作の小説自体も傑作だとされているらしいので、基が良いのは、前提としてあるだろうが、それを映像化したという部分でも、ドラマ作品として驚嘆するほど細部までよくまとまっていて、見ながら、テーマとなっている虐待死させた親の心理やその他の環境などの作りこみまでリアルだ。

 

ある種、心理をある方向へ誘導する映像としては、もう人を洗脳できるレベルのクオリティ。

 

弱ってる精神状態で流されるままにこのドラマを見ていたら、この世界観に侵食されて、完全に精神がやばくなる。

 

さすがに、虐待を肯定する内容にはなっていないので、最後まで見れば、気持ちは解放されるが、途中までの主人公の精神を追い込む作りは、このドラマこのまま見てて大丈夫か?と思うほど、精神が病むのを感じる。

 

なんと言っても、言うことを聞かない子供(子役)の演技が、上手すぎというか、見ていてマジで腹が立ってくるし(ぶん殴りたくなるし(笑))、周りの人間が誤解していくのに対しても、とにかくイライラしてくるほどに演出や演技が上手い。

 

たしかに、子供のわがままって、めっちゃ腹立つわっていうのが、すっげえ上手く切り取られて挿入してくる。

 

泣きやまない子供、全くいうことを聞かない子供、それが、ある瞬間ではなく、長期間、また永続的に続くようなら、その子供に対してどう対処するべきか?

 

外野は自分の経験やある常識の範囲で、問題の大きさを勝手に決めて、物事を測るが、実際の問題の本当の大きさは、当事者にしかわからない。

 

これ位だったら耐えられるでしょを、それぞれが自分が耐えられた(耐えられる)基準をもとに判断している。

 

それはすべて物事は耐えられることしかない世界観を前提として話が進み、ある種、我慢比べのようなものになり下がる。

 

それ位、我慢できない(対処できない)方がダメだと、無意識か意識してるかは別にして、相手を単純に攻撃することで本当の問題から離れ、楽なその場限りの対処で表向きの解決で悦に入っている。

 

ほとんどが、耐えられない状態があるという結論を仮定として持っていない。

 

このドラマの中の議論を聞いてると、一般的な考えというのは、底がかなり浅い。というか、あえて、そういう風な設定になっているのだが。

 

結局、この裁判ドラマを通して思うのは、誰もが忙しく、せわしなく生きていて、物事を深く突き詰めてゆっくりと考える時間を持っていない。とりあえず、その場で答えを出していて、結論を急いでいる。

 

テーマは虐待であるが、結局、その根本的な原因は、誰もが一日にやることが多すぎて、日々に自由な時間が無いことだろう。

 

そして、なんのために自分が生きてるのかもよくわかっていない。

 

 

評価 ★★★★☆ (星4.8)

 

(まとめ:作品としてはほぼ満点に近い柴咲コウ主演のヒューマンサスペンス。完成度が高すぎるので、地上波でも放送してほしいくらいだが、変な人がこの作品を見ると、逆にストレスや不安を煽って虐待が増えそうな感じもあるので、その点では、大衆向けではない。あまりにも良い作品というのも害があるなと思う。ちなみに作品の出来は星5つ級ですが、エンタメという部分(面白さ)では、見ながら気分が高揚して行くようなポジティブな話ではないので、星3つ位でしょうか。)

 

 

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連続ドラマW「トップリーグ」(全6話)の感想(ネタバレ)

2019.12.14 Saturday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「トップリーグ」(全6話)の感想(ネタバレ)

 


■監督:星野和成 中前勇児
■出演者:玉山鉄二 池内博之 佐久間由衣 光石研 長谷川朝晴 橋本マナミ 黒羽麻璃央 中村映里子 野間口徹 佐野史郎小雪 陣内孝則 小林薫 他


【連続ドラマW「トップリーグ」のあらすじ】

「都内の埋立地で大金が入った金庫を発見」このニュースが後に2人の記者の運命を変えることになる。大和新聞経済部から政治部に異動した記者の松岡直樹(玉山鉄二)。初めて参加した近藤官房長官(小林薫)の定例会見でこの金庫に関し見解を求めると、なぜか近藤の目に留まり懇談会に誘われる。一方、松岡の元同僚で週刊誌記者の酒井祐治(池内博之)は金庫の謎を追う中で昭和史に残る一大疑獄事件とのつながりを見つけ出す。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「トップリーグ」(全6話)の感想(ネタバレ)】 

 

 

「不発弾」の相場英雄の同名小説を玉山鉄二主演でWOWOWドラマ化した社会派サスペンス。

 

新たなWOWOWドラマを見つけたので見てみた。

 

WOWOWの番組解説からもわかるが、過去に椎名桔平主演でWOWOWで連続ドラマ化もされた「不発弾 ブラックマネーを操る男」と同じ原作者(相場英雄)の作品。

 

「不発弾」では、不良債権の闇を描いていたが、今回は、クラスター事件(たぶんロッキード事件を基にしている)と呼ばれる政府の裏金の闇に迫った話。

 

この原作者は、自身がジャーナリストであることから、綿密な取材を元にして社会のタブーに切り込む作品を得意としているが、この「トップリーグ」でも新聞記者の内情をかなり描いている。

 

クラスター事件(ロッキード事件)の内幕がどれほど事実が元になっているのかは、ちょっと詳しくないので分かりかねるが、政府と新聞記者の癒着?関係はほぼそのまま事実だと思って良いでしょう。

 

というのも、経済学者で元大蔵官僚だった高橋洋一氏がことあるごとに、大手新聞記者の実態を暴露してるが(新聞記者というのは、官僚からもらったネタをただそのまま言われたとおりに書いているだけという話(ハトのエサやりと言う))、そのまんま、このドラマで描かれているからだ。

 

知らない人にとっては、この癒着関係は衝撃だが、知ってる人にとっては、やっぱりあれ本当なのかとすんなりと納得できてしまう。

 

ちなみにこの作品では、政府(近藤官房長官)の力が絶大のように描かれているが(昔はそんな時もあったらしいが)、実際というか現在は、マスコミの力の方が圧倒的に強いだろうと思う(今はその裏にいる財務省か)。マスコミの力(イメージ操作)で総理大臣(関わらず国会議員)を辞めさせることだって出来るほどの力を持っている。

 

マスコミが話題にすれば、ある議員を当選させることだって可能だ。国民がマスコミの情報を信用しすぎてバカになっているともいえるが。

 

このドラマの中に出てくる陣内孝則が演じる阿久津が言う、(新聞社が)政局を動かすは、真実だし、真理をついている。

 

内容は、一応フィクションとされているが、内情や登場人物が吐くセリフ等は悲しいかなほぼほぼ現実の実態をそのまま表しているようで、見ていて悲しくなってくる。

 

結局、ラストにあるように、新聞記者は誰に忖度すること無くただ真実だけを追求し、それを報道し、あとは、国民の判断に任せるは、まさにその通りだが、国民の方にもある程度の教養がないと、判断を誤って間違った政治(政治家を選ぶ)が行われるのもたしかで、単純にそうとも言えない。

 

善意ある人間が情報を忖度した方が、良い場合もある。

 

ただ、現実問題として、新聞(記者)の方が、間違った前提を元にした情報が多く(特に経済政策)、それによって国民を不幸にしていて、役割を果たしていない。また、それを見抜けない国民も多く、なぜかしなくて良いはずの増税へと突き進んでいるのは、気が狂ってるとしかいえない。

 

一体国民の誰が増税を望んでいるのか。税収を増やすために増税するというが、増税すれば、景気が悪くなり、税収が減るのに。そもそも今はデフレで増税する時期じゃないし。

 

全く意味がわからない。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.8)

 

(まとめ:前作の「不発弾」より中身が面白い相場英雄原作の良作社会派サスペンス。主演の玉山鉄二の演技は、熱演してる割に他の作品とそれほど変わらず同じに見えるが(池内博之の方が上手い)、ストーリーは、緊張感があって最後まで目が離せない。設定としては、悪役(近藤、阿久津)が狡猾で強い(悪い)というのが、やはり物語を盛り上げている。内容が良いので、個人的にはWOWOWでなく、むしろ地上波で放送してもらいたい作品だ。とりあえずまだDVD化が決まってなくWOWOWの再放送でしか見れないので(現状再放送の予定も無いし)、人目につくよう早めにセル化、またはレンタル化を望みます。)

 

 

>>トップリーグ [ 相場英雄 ]

 

 

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連続ドラマW「そして、生きる 」(全6話)の感想(ネタバレ)

2019.12.02 Monday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「そして、生きる 」(全6話)の感想(ネタバレ)

 


■監督:月川翔
■出演者:有村架純 坂口健太郎 知英 岡山天音 伊藤洋三郎 森脇英理子 諏訪太朗 萩原聖人 光石研 南果歩 他


【連続ドラマW「そして、生きる 」のあらすじ】

3歳のときに事故で両親を亡くした生田瞳子(有村架純)は、盛岡で理髪店を営む伯父(光石研)に引き取られる。大人になった瞳子は女優を志し、東京で開催されるオーディションに挑もうとするが、その前日の2011年3月11日、東日本大震災が起きる。その後、友人のハン(知英)とともに、気仙沼のボランティア活動に参加し、そこで学生ボランティアの運営メンバーである東京の大学生・清水清隆(坂口健太郎)と出会う。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「そして、生きる 」(全6話)の感想(ネタバレ)】 

 

 

有村架純×坂口健太郎共演のヒューマンラブストーリー。

 

有村架純が出演したWOWOWドラマを見つけたので見てみた。

 

内容は、タイトルからも多少想像できるが、不幸な辛い状況でも前を向いて生きようというような話です。

 

っということで、全6話通して、やり過ぎで笑ってしまうほど、本人が望む望まないは別にして、不幸な出来事がかなり起きます。

 

基本的には、有村架純と坂口健太郎の二人の恋愛を軸としながらも、ドラマ「沈まぬ太陽」(※まだ見てないけど)ばりの海外ロケ(フィリピンロケ)もしてたりして、WOWOWドラマの中でも世界を股にかける感じで(といってもフィリピンのみですが)、物語の世界観は広いです。

 

1話、2話は、二人の生い立ち(人物像)と出会いが描かれますが、被災地のボランティアをしたり、人物として悪い要素はほとんどないにも関わらず、登場人物への感情移入と言う部分では、彼らの恋愛や人物に対しても、あんまり入り込めません。

 

なんだかんだで自由に生きてる感じがあるのと、キャラクター(性格)の動機がわかりやすく、深みがないと思えてしまうからでしょうか。

 

このドラマ、はっきり言ってしまうと、1話、2話の段階ではあんまりドラマとして共感も出来ず、面白くないです。有村架純と坂口健太郎の恋愛という部分も、映画「ナラタージュ」を見てると焼き増しみたいに見えます。

 

ドラマとして面白くなってくるのが、坂口健太郎(清隆)がフィリピンに行って、テロの被害にあってからが、話として盛り上がってきます。この辺りは、日本の恋愛ドラマでは味わえない韓国ドラマ的な悲劇の深さというか壮大さがあります。

 

また、フィリピンに行った彼(清隆)と行き違いに岡山天音が恋のライバルとして出てきますが、それによって俄然、ドラマとして面白くなります。

 

この岡山天音のキャラクター(演技)が結構良いです。

 

自然体と言うかいつもの岡山天音のダメキャラですけど人間味という存在感がすごいです。そこと比べると、有村架純と坂口健太郎の役(演技)は、どこか人間味が少ないです。感情移入がしずらいというか。

 

しかし、この共感が高い岡山天音が、最後まで良いキャラのまま突っ走ってくれれば、申し分なかったのですが、結婚して子供ができるところはまでは良かったのに、いろんなプレッシャーから追い込まれて働いていた会社が行っていた詐欺に加担して逮捕されるという、脚本家の筆攻撃に遭ってしまいます。

 

ここまでの間にも、散々不幸な出来事が立て続けに起きてますが、この彼が詐欺で捕まるという出来事は、そんなバカな!と脚本家にダメ出ししたくなるほど、不幸を起こし過ぎていて、逆に笑ってしまいます。

 

今までの不幸な出来事(テロや流産など)はまだシリアスの範疇で受け入れられてましたが、この最後はもう無理です。

 

個人的に、この一件で、このドラマは笑っちゃったのでコメディになりました。

 

子供を出産した当日、大事に育ててくれた父親(伯父)が亡くなった日に夫が詐欺で捕まっても…

 

”そして(でも)、生きる”じゃないんだよ(笑)

 

いろんな出来事をある1日に集約したのは良いが、その完成度、都合の良さが、ストーリーを大きく見たときに作品を台無しにしてる感があります。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.5)

 

(まとめ:有村架純、坂口健太郎共演のラブヒューマンコメディ。このドラマで、唯一泣ける部分があるとすれば、当事者の二人の不幸ではなく、ひたむきに頑張る床屋の伯父さん(ヒロインのお父さん)ですね。この伯父さん(父親)が一番気持ち入ります。そこと比べると、有村架純、坂口健太郎の動機や気持ちはわかるけど、思慮が浅いというか、いろいろ勝手過ぎます。そもそも妊娠させんなよっていうところから(彼にその事を言わなかったりもそう)始まって、共感がどんどん離れていきます。ドラマとしては妊娠を言わないのは、ありそうな設定ですが、その結論が流産ではダメだろと思います。(”そして、生きる”という話だからそういう厳しい設定なんだろうけど)ちなみにこのドラマには、元KARAの知英も出演してますが(最近HARAが亡くなってしまいましたが)、少し見ないうちに痩せて、めちゃめちゃ綺麗になってます。有村架純よりも良いんじゃないかっていう位に。ちなみにこのドラマは、12/2時点でDVDは発売されておらず、小説かWOWOWのみでしか見れないようです。)

 

 

 

>>そして、生きる [ 岡田惠和 ]

 

 

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連続ドラマW「沈黙法廷」(全5話)の感想(ネタバレ)

2019.11.30 Saturday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「沈黙法廷」(全5話)の感想(ネタバレ)

 


■監督:村上牧人 東田陽介
■出演者:永作博美 市原隼人 大倉孝二 臼田あさ美 藤本泉 甲本雅裕 金田明夫 北村総一朗 杉本哲太 田中哲司 他


【連続ドラマW「沈黙法廷」のあらすじ】

東京都赤羽で資産家の老人・馬場幸太郎(北村総一朗)の変死体が発見された。赤羽所轄の刑事・伊室(杉本哲太)と西村(臼田あさ美)は警視庁の刑事・鳥飼(大倉孝二)とチームを組み、捜査に当たる。容疑者として浮上したのは家事代行業の女・山本美紀(永作博美)。彼女の住むマンションを訪れた伊室たちだったが……。一方、工場で働く高見沢弘志(市原隼人)は、行方知れずになったかつての恋人を捜し続けていた。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「沈黙法廷」(全5話)の感想(ネタバレ)】 

 

佐々木譲の原作小説を、永作博美主演でWOWOWドラマ化したリーガルサスペンス。

 

新たなWOWOWドラマを見つけたので見てみた。

 

タイトルから終始法廷モノかと思いきや、実際に法廷が始まるのは4話から。

 

基本的には、1件の資産家老人の変死体事件が軸になっていて、どちらかと言うと刑事ドラマ。その捜査線上に出てきたのが、その家で家政婦バイトをしていた今作のヒロイン(永作博美)。

 

疑いを掛けられ警察の強引な捜査から逮捕され犯人扱いされてしまうが、必要以上のことは口にせず、犯人(知能犯)なのか、そうでないのかは、最後の法廷までわからない。

 

時々見せる表情が知能犯なのかと思う表情(演出)もあって、意外と最後まで飽きさせない。

 

ただ、真実があきらかになると、意外と中身は家政婦あるあるな話で、彼女がしゃべらない(しゃべりたくなかった)動機も理解できる。この作品は、沈黙と言う部分の意味では、ケイト・ウィンスレットが主演した映画「愛を読むひと」で感じた動機とかなり似ている。というか同じか。

 

刑罰と自分の秘密を天秤に掛けて、秘密をしゃべるくらいなら、いっそ罪を被ってしまった方が良いと思ってしまう、人としての物理的な損得だけではない行動、複雑な感情(羞恥心や自尊心の低さだったり弱さだったり、相手への優しさだったり)がこの作品のテーマである。

 

それによって、人は沈黙するが、その沈黙する場所が法廷であったなら、人生を左右する。

 

この作品では、彼女のことを唯一信じる恋人の市原隼人(高見沢)の存在がなければ、最後まで沈黙していたであろう話である。

 

ただ最後まで見て思うのは、やっぱりこれだ。

 

早くしゃべれよ!(笑)

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.8)

 

(まとめ:永作博美主演の良作リーガルサスペンス。ヒロインの気持ちは常に隠されて謎の反面、周りを囲む人間:弁護士や彼氏の存在が人間味あって共感を誘う。めちゃくちゃ面白いという作品ではないが、1話から真実があきらかになるまで、緊張感があって楽しめる。視聴率のことしか考えてないマスコミ批判、手柄を取りたい警察内での争いによる強引な捜査など、問題点もしっかり描かれている。こういうドラマ等では何度も指摘されるが、一向に現実の方では改善されてるのを見たことがない(笑) ネットがあるとマスコミのひどさがより浮き彫りになる。テレビは、ほとんど情報源として信じられない。嘘半分、池上彰から間違ってると思ってる位がちょうど良い。)

 

 

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連続ドラマW「盗まれた顔 〜ミアタリ捜査班〜」(全5話)の感想(ネタバレ)

2019.11.16 Saturday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「盗まれた顔 〜ミアタリ捜査班〜」(全5話)の感想(ネタバレ)

 


■監督:武正晴
■出演者:玉木宏 内田理央 町田啓太 丸山智己 渋川清彦 中村ゆり 眞島秀和 友近 山崎樹範 伊藤歩 他


【連続ドラマW「盗まれた顔 〜ミアタリ捜査班〜」のあらすじ】

警視庁捜査共助課の白戸崇正(玉木宏)は指名手配犯の顔を記憶し、群衆の中から見つけ出す“見当たり捜査員”。制服警官から抜擢した安藤香苗(内田理央)、スランプに苦しむ谷遼平(町田啓太)とともに群衆を見つめる日々。ある日、白戸は群衆の中に、4年前に死んだはずの先輩刑事・須波通(渋川清彦)の顔を見てしまう。一方、同棲する恋人の千春(伊藤歩)は不可解な言動を取るようになり、白戸は疑心暗鬼になっていく。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「盗まれた顔 〜ミアタリ捜査班〜」(全5話)の感想(ネタバレ)】 

 

 

羽田圭介の同名小説を玉木宏主演でWOWOWが連続ドラマ化したサスペンス。

 

主演の玉木宏とともに内田理央が出てたので見てみた。

 

内容は、指名手配犯の顔をひたすら覚えて街に出て探すという警視庁捜査共助課の活躍や苦悩を描いた話。

 

証拠から地道に容疑者を炙り出して、犯人逮捕とかではなく、ただ街に出没してきた指名手配犯を見つけて捕まえるというだけの異色の刑事ドラマだが、これはこれで徳川埋蔵金探し(しかもこっちは見つかる)のような宝探しの快感が味わえて、結構見れてしまう。

 

一応、中国マフィアと警察官の汚職という裏ストーリーが隠れているが、かなり凶悪事件(中国のマフィア抗争)を扱っていて気分が悪い。っというか、この設定にこれかという類のストーリーで刺激が強い。もっとライトな話で良い。

 

またワンマンプレイ的な方向に進んでいて、この全体の話自体はかなり微妙といえる。脚色によってサスペンスさは出ているが、警察官が普通に白昼マフィアに襲われてるのに、ただ逃げるだけで応援も呼ばず、その後何もしない(できない)状態というのは、どうも違和感がある。一般人ならまだわかるけど。一人でいろいろ背負いすぎ。

 

いくら警察官が後ろで関わってるとしても(また上層部がお蔵入りにするネタだとしても)、警官があきらかに死んだり、傷害の事実があるのに、特にそこに対して警察が対策もない状態で、それが普通の感じで処理されているというのは、どうなんだろうか。

 

ミアタリ捜査自体は、リアルな感じがあるだけに、全体のストーリー(事件)がどこかフィクションっぽさ(都合の良さ)全開というか、マンガっぽい脚色感(ドラマ感)を感じて惜しいです。

 

ドラマとしては、普通に面白い。全5話(45分×5)だが、ダレて途中で飽きることなく、二日でさくっと見れたし。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.5)

 

(まとめ:ミアタリ捜査という視点は良いが、全体の肝のストーリーがやや微妙な玉木宏主演ドラマ。個人的には、内田理央目当てだったので、警官の制服を着るより私服警官として、のびのび活動していて、持ち前のモデル感もよく出ていた。っというか、こんな派手な私服警官は居ないだろうとも思う。ちなみに内田理央もこうやってドラマでよくよく見てしまうと、本当に可愛いのか、スタイルがいいのか、意外とそれほどでもという感じがしてくる(笑)。結構骨格しっかりしてるし、たしかに可愛いと言えばそうなのだが、ファッションの傾向が逆にけばさを強調していたりと、マイナス面もある。また男勝りな役柄もあって、自然体過ぎて逆に女性として魅力が弱い。恋愛的なそっちを求めるなら普通にバラエティとかで見るほうが良いなと思う。)

 

 

潮時って

 

絶好のチャンスって

 

意味ですよ

 

-?

 

 

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連続ドラマW「石の繭 殺人分析班」の感想(ネタバレ)

2019.10.27 Sunday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「石の繭 殺人分析班」の感想(ネタバレ)


■監督:内片輝
■出演者:木村文乃 青木崇高 渡辺いっけい 平岳大 北見敏之 小柳友 古川雄輝 神野三鈴 段田安則 仲村トオル 他


【連続ドラマW「石の繭 殺人分析班」のあらすじ】

刑事だった父の後を継ぎ、警視庁捜査一課十一係の刑事となった如月塔子(木村文乃)。ある日、廃ビルの地下室で、床にセメントで塗り込まれた死体が発見される。現場に残された唯一の遺留品から、死体に類似した「犠牲者の型取り」といわれる石膏像にたどり着く。捜査会議が始まる中、“トレミー”と名乗る犯人から電話が入り塔子が交渉相手となることに。トレミーは、殺人に関するヒントを提示しながら警察を挑発していく……。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「石の繭 殺人分析班」の感想(ネタバレ)】 

 

 

麻見和史の同名小説をWOWOWでドラマ化したサスペンス。

 

木村文乃が主演してたので見てみた。

 

作品と全然関係ないが、木村文乃の自然体の美人さ(顔が整ってる度)は尋常じゃない。…と昨今常に思っている。深田恭子の衰えなさも同じく。

 

さて、作品のほうだが、平たく言うと、新人女刑事がトレミーと名乗る連続殺人犯に挑むという話。(全5話)

 

ある過去の特定の事件をそのまま忠実に描写するような(何かのヒントは得てるかもしれないが)作品ではないためなのか、監督や演出が違うのもあり、WOWOW刑事作品特有(石つぶて)のような重厚さや堅苦しさはない、比較的ライトな刑事ドラマ作風。

 

木村文乃が主演してることで(弱弱しい役柄の印象もあって)よく言えば世界観が中和され、悪く言うと軽くなり台無しにしてるのかもしれないが(もっと別の女優だったらもう少し締まった気もするが)、作品自体も、実際の刑事に演技を寄せてるよりかは、いわゆる刑事ドラマで見るような刑事像のドラマ演出。

 

見始めれば、連続殺人事件自体にそれなりにテンポがあるし、謎もあるので、普通に見ていけるが、どうしようもなく、次が見たくなるほど、話に共感するほどの吸引力は無い。

 

なにぶん、主演の木村文乃の役柄に対しての共感度が弱く(美人だけどそれ以上の何かが感じにくい)、それに加えて、刑事の才能があるのかないのか、かなり中途半端な設定や性格なのも大きい。実際の刑事だったらこんな感じだろうと思うが。そこのリアリティはどうなのか。

 

能力を開花させて、若いながらリーダーシップを取って、自信満々に犯人と緊迫する交渉が見られれば(よく言えば、アンフェア(篠原涼子)や交渉人(米倉涼子)のような立ち位置)、それだけでもシーンが濃厚になり、見どころではあるのだが、いかんせん、ほぼほぼ、推理が探り探りの感じで、歯切れが悪い(笑)

 

だからと言って、他にリーダーシップがある人間(上司)がいて常に彼女を引っ張っているかというと、そこもまた微妙なライン。

 

木村文乃と一緒に行動をともにする先輩パートナーの青木崇高もイマイチだ。もっと対照的に老齢刑事の方が良い。

 

先輩として基本、経験値で引っ張ってはくれているが、肝心なところは木村文乃(如月)の才能(見識)が勝っていたりで、トータルだと、どんぐりの背比べ状態。

 

ものすごいリーダーシップ(上司)の中で、自由に木村文乃が若手として動けている構図かというとそうでもなく、一方の捜査一課の先輩刑事らも、行き詰って結構グダグダしている。結局、捜査のカギは、後輩の木村文乃(如月)に頼りっきり。

 

しかし、刑事発展途中の木村文乃は、そこの期待に対しては、基本歯切れが悪い。

 

基本「う〜〜〜ん」、なんだよね。

 

全体としてこういう作品。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3つ)

 

(まとめ:犯人が誰かわかった時がこのドラマの見納めになる刑事サスペンス。謎はいろいろあるが、何はともあれ、最後に犯人が誰かという部分での持ち上げとそのキャスティングには意外性がある。(自分が若い俳優を知らないからかもしれないが)なので最後まで、犯人がわからない(種明かしがある)ドラマになっています。なので、そこがわかっちゃうと(犯人が誰かわかっちゃうと)、もういいか的に、先を見る気が無くなってしまいます(笑) 特に警察への復讐とか始めると、犯人に対する共感が一気に冷めます。不幸な生い立ちで共感もあったんだけど。)

 

 

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連続ドラマW「片想い」全6話の感想(ネタバレ)

2019.10.21 Monday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「片想い」全6話の感想(ネタバレ)



■監督:永田琴
■出演者:中谷美紀 桐谷健太 国仲涼子 大谷亮平 鈴木浩介 和田正人 中村アン 高月彩良 眞島秀和 赤堀雅秋 酒井美紀 丘みつ子 田中要次 秋吉久美子 田中泯 橋爪功


【連続ドラマW「片想い」のあらすじ】

「人を殺した」元女子マネジャー・日浦美月(中谷美紀)はそう告白した。帝都大学アメリカンフットボール部だった西脇哲朗(桐谷健太)は、早田幸弘(大谷亮平)らと開いた同窓会の帰り、美月と遭遇。美月は、殺人の告白に続けて、自分が性同一性障害で、今は男として生きていると打ち明ける。元マネジャーで哲朗の妻・理沙子(国仲涼子)と美月の元恋人・中尾功輔(鈴木浩介)らも加わり、哲朗たちは美月を守ろうと奔走する。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「片想い」全6話の感想(ネタバレ)】 

 

 

東野圭吾原作の同名小説をWOWOWで連続ドラマ化したミステリー。

 

以前、同じく東野圭吾原作のWOWOWドラマ「ダイイングアイ」(こっちの方が新しい)を見たが、かなり微妙だったので、また別の東野圭吾原作のWOWOWドラマ作品を心機一転見てみた。

 

東野圭吾原作の映像作品というのは、最近では映画やドラマでかなり溢れていて、個人的によくもこんなにハイペースにたくさん小説が書けるものだと関心してしまうのだが、実際に原作(小説)ではないが映像化された作品を見てみると、意外と作品として、東野圭吾原作とは言うものの、微妙な作品が結構あるなと思う(笑)

 

小説家として名前は売れてるが、駄作(悪くはないが、作品としてどうもぱっとしない)も量産しつつあるということ。小説家界の三池監督タイプかなと思ってしまう。

 

容疑者Xの献身やガリレオ等は、普通に面白い作品だと思うが、前回見た「ダイイングアイ」しかり、今回の「片想い」は、エンタメとしては、かなり微妙だ。

 

今回の「片想い」は、性同一性障害をテーマに、アメフトネタとここはネタバレになるが、戸籍交換という要素を巧みに入れて、複雑に絡み合う人間関係の物語を構築している。

 

性同一性障害という社会問題についても、その問題にただ触れるだけでなく、しっかりと当事者の悩みや問題も浮き彫りにしている。

 

そこに戸籍交換というサスペンス要素を入れて、単純な社会問題の提起だけでなく、ミステリー作品(謎がある作品)としてのエンタメ感も追求している。

 

登場人物の人間関係の設計図としては、見ながら頭がこんがらがってくるほどの複雑さがあり、その組み立て具合には、小説家としてのテクニカルさを見せ付けられた感がある。性同一性障害と戸籍交換というアイデアを元にして、そこからしっかりストーリーとして仕上げてしまう力量はすごいと思い。自分にはめんどくさ過ぎて、こんな話をまとめる気も情熱もない(笑)

 

しかし、スペインのサグラダファミリアの建築物を見て、構造物としてすごいと思う反面、だからと言って、別にそこに住みたくはないよなと思うのと似たようなもので、この「片想い」という作品も人間関係の設計図としてはすごいと感じるのだが、だからと言って、作品として愛すべき面白いものかというと、なんかあんまり面白くないという感想に尽きる。

 

全6話(50分×6話=300分/5時間)は、やっぱ長いし。

 

ミステリー部分に対する謎は、多少興味は出るものの、基本的に「ダイイングアイ」の時と同じく、肝のミステリー部分が、意図的に隠された真実(作者の都合、登場人物が意図的に言わない)なので、謎に対するドキドキより、ストレスが勝ってしまう。

 

そして、一番、肝心なところだが、登場人物への共感(感情移入)がやや弱いところだろう。共感するかどうかでほぼドラマや映画を評価してる身としては、ただストーリーの上手さだけみせられても、あんまりついていけない。

 

中谷美紀が演じる性同一性障害の友人しかり、この物語の実質の主人公と思われる桐谷健太に自然と共感するほど(動向を応援したくなるほど)、キャラクター心理に入り込めない。

 

その原因は、人間的魅力が出ていないのと、構成が基本、後出しが多いためだろうと思う。

 

学生時代のアメフトチームの活躍が、基本回想で振り返るため、視聴者側は、登場人物の思い出を後になって知ることになる。最初にやっぱり学生時代のアメフトの話を大雑把でも描いたのちに(ここで当時の人間関係や人物に対する共感するよう作っておいてから)、殺人事件が起きるという、通常の時間軸で描いてくれた方が話がすっきりするし、感情移入はしやすいと思う。

 

人間関係や詳細のほとんどが、後々知らされてくるので、結局、その都度、へぇ〜そうなんだ!という感じで事実をただ理解するだけに留まる。容疑者(美月)のことを心底助けたいっていう、当事者心理についていけない。

 

中谷美紀が演じる美月も性同一性障害というのはわかるのだが、それ以外の男女の恋愛部分以外の細かなキャラクター、普段の生活だったり彼女(彼)の趣味思考があんまり見えてこない。アメフトが好きという個性がそれにあたると思うが、アメフトチームの話の中では、そこの部分での個性が見えにくい。ただのスポーツ好き話にも思えちゃうし。

 

一応、家族(親父)とのエピソードも出てくるが、なんかそれだけじゃ弱い。思い切り共感を狙ってる感じもしてしまうし。ジェンダーの悩みや問題はわかっても、その人物(当事者)に心底共感するほどの細かい描かれ方ではない。唯一、犯人に女だとわかって暴行されそうになったエピソードは、わかりやすく感情が動いたがそれ以降はないな。

 

 

 

評価 ★★☆☆☆ (星2つ)

 

(まとめ:東野圭吾原作の社会派ミステリーだが内容は微妙なWOWOWドラマ。この作品は、美月というジェンダーの人物にどれだけ共感できるかが、鍵でもあると思うが、中谷美紀の男役(立ち方や話し方など)が、上手く演じれてるという部分は多少評価できるが、それとは別のところで、ずっとどこか河村隆一のモノマネをしてるのかな?と思うところもあって複雑だ。こういうジェンダーの問題はどうすればいいのか。今後法律として受け入れられる制度に変わったとしても、この人は、どこか男じゃない、女じゃないと感じてしまう、人間の感覚(違和感)がある以上、男や女と同じように扱うことは、理性的にはそうしようと努力できたとしても、感覚として受け入れにくいものだと思う(普通に気を使っちゃう)。この部分はそういう人が街に自然と増えてきて接する機会が増えれば、一般の人も自然と感覚が慣れてきて、そういうもんだと普通に受けいれられるものなのかどうなのか。個人的にはいっそのことジェンダーだらけの街を作ってしてしまえば、解決すると思うが、そういうことではないのだろう。)

 

 

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連続ドラマW「ミラー・ツインズ Season1 Season2」の感想(ネタバレ)

2019.08.30 Friday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「ミラー・ツインズ Season1 Season2」の感想(ネタバレ)



■監督:村上正典 池澤辰也 守下敏行 野田健太
■出演者:1.藤ヶ谷太輔 倉科カナ 渡辺大 武田梨奈 温水洋一 村上知子(森三中) 櫻井淳子 中村久美 佐戸井けん太 石黒賢 高橋克典 2.福田悠太 霧島れいか 飯尾和樹(ずん) 平山祐介 平井理央 宮崎美子 中村俊介 古谷一行


【連続ドラマW「ミラー・ツインズ Season1 Season2」のあらすじ】

20年前、双子の葛城圭吾と勇吾が遊んでいると、兄・勇吾が何者かに誘拐されてしまう。そして現在、今も行方不明のままの勇吾を捜すため刑事となった弟・圭吾(藤ヶ谷太輔)。恋人の里美(倉科カナ)、20年前から圭吾を見守ってきた刑事・皆川(高橋克典)は事件の呪縛にとらわれている圭吾を案じていた。そんな中、ある殺人未遂事件が発生。犯行現場に残されていた犯人の毛髪のDNA鑑定によって驚くべき事実が浮かび上がる。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「ミラー・ツインズ Season1 Season2」の感想(ネタバレ)】 

 

犯罪症候群に続いて、WOWOWと東海テレビが共同製作し、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔が二役を演じたサスペンスドラマ。

 

最近、シーズン1とシーズン2が一挙放送してたので見てみた。

 

一応WOWOWドラマなので結構期待していたのだが、第1話を見終わった時点で、少年時代に誘拐されたまま20年以上行方不明になっていた双子の兄が、普通に姿を現し、個人的に肝だと思っていた謎(モヤモヤ)がすぐ解決してしまい、いきなり見る気が萎えてしまった。

 

なぜ萎えてしまったかというと、一応、この物語で描きたいことは、少年期に誘拐された後、刑事と犯罪者と環境の違いからそれぞれ違った立場(ミラーツインズ)となってしまった二人が、過去の誘拐事件の真相を追いつつ、お互いが再び兄弟という関係を取り戻していけるか?というのを、シーズン1は、全8話(1話45分程度)を使って描こうとしてるのは、1話を見終わった時点ですぐにわかるのだが、一番大事なこの双子に対しての描き方が悪いため、感情移入が弱い。

 

1話の段階では、兄を探すため刑事となっていた弟には、動機その他、共感しやすいのだが、兄の方が、登場からいきなり傷害殺人事件の容疑者となってるわ、さらに弟の彼女と寝るわ(のちに彼女の正体も明らかになるが)で、せっかく弟が20年以上も探し続けていた兄のキャラクターがただただ復讐に燃えているだけのひどい人物で、せっかく生きて現れたのに、彼の行動をまるで応援できない。その過程で父親は事故死するわ。母親は余命いくばくもないし。

 

自分が弟で当事者なら、犯罪者となってしまった兄のことをそれでも心配して、とそういう気持ちはわからなくはないが、客観的な立場となって物語を見ると、こんなキャラになってしまった兄はもうどうでもいんじゃないかと思えてしまって、まったくストーリーに入り込めない。

 

そもそも、弟に対して、復讐心を持ってるという部分での、何かしらの誤解があるのが、すでにめんどくさい。しばらく弟の方がやられ放題になるのは見えてるし。

 

ちなみになぜそうなってしまったのかが、シーズン1では全8話として丁寧(長ったらしく)に描かれていくのはわかるが、完全に最初の掴みの描き方で失敗していて、現に自分は、この双子(兄)から気持ちが離れてしまった。

 

すでに悪人となっていた状態で兄が最初から登場するのではなく、そこに至る過程を描きつつ最終的に悪人となってしまうという葛藤部分を同時に描いてくれれば、兄に対しても最初から共感が生まれたと思うが、1話のラストの見せ方をされたら、もう見る気が起きない。事情はどうあれ行動が悪意に満ちているし。

 

一応、早送りしつつ、物語の外観はほぼ理解したが、結局のところ、この物語も前回見た東野圭吾のダイイングアイと似ていて、主人公(弟)だけが、知らないだけで、周囲の人物が意図的に情報を隠している類の話になっている。これも本音は、脚本家の都合で見せないようにしてるともいえるのだが。

 

それでも話数が短い話なら、それほどストレスではないが、全8話とか言われると、もう無理です(笑)

 

とにかく、それでも時間軸通りに描いてくれれば、基本ストレスは感じにくいのだが、時間軸を変にいじってる手前やはりストレスがある。

 

この兄の誘拐事件に始まるストーリーも、誘拐された側と誘拐されなかった側を少年期から同時並行的に、弟が普通に学校に行ってる時、兄は、バイトしてたとか、そういう感じで描いてくれた方が断然面白く、共感しやすかったと思う。

 

この作品は、誘拐事件と兄弟愛?みたいなテーマを壮大に描こうとしようとしたのは、いいが、細かい謎ばかりが作られていて、話自体がシンプルではなくなってしまったように思う。

 

 

評価 ★☆☆☆☆ (星1.5)

 

(まとめ:藤ヶ谷太輔が二役の熱演で頑張っているが、物語としての共感性が弱く、話自体がやたら長ったらしい駄作サスペンス。結局、ほぼほぼ、早送りで見たのでこの評価です。ちなみにシーズン2は、双子の彼女役の倉科カナ(里美)の生い立ちに迫る内容になっているが、シーズン2が必要かどうかは微妙ですね。WOWOWと東海テレビの共同制作ドラマは、第一弾の犯罪症候群の時もそうだが、話数が長いだけでドラマとしては、微妙なものが多いですね。)

 

 

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連続ドラマW「ダイイング・アイ」全6話の感想(ネタバレ)

2019.08.24 Saturday WOWOW ドラマ

■連続ドラマW「ダイイング・アイ」全6話の感想(ネタバレ)



■監督:熊切和嘉
■出演者:三浦春馬 高橋メアリージュン 松本まりか 柿澤勇人 小野塚勇人 淵上泰史 木村祐一 堀内敬子 生瀬勝久


【連続ドラマW「ダイイング・アイ」全6話のあらすじ】

西麻布のバー・茗荷のバーテンダー、雨村慎介(三浦春馬)は、ある夜、男に襲われ一部の記憶を失ったが、やがて、自分が1年半前に交通事故を起こし、岸中美菜絵という女性を死なせてしまっていたこと、自分を襲った後、自殺した男は、美菜絵の夫・玲二だったことを知る。そして、店に復帰した雨の夜。どこか人間離れした美しさと強い視線を持つ喪服の女性・瑠璃子(高橋メアリージュン)が店に現われた。

WOWOWから引用

【連続ドラマW「ダイイング・アイ」全6話の感想(ネタバレ)】 


東野圭吾原作の同名小説を三浦春馬主演でWOWOWドラマ化したサスペンス。

 

舘ひろしの「60 誤判対策室」に続けて、WOWOWドラマ作品を選んでみた。

 

「ダイイング・アイ」は、東野圭吾原作からのドラマ化だが、小説は読んでいないので、そっちとの比較はわかりません。

 

ただ、このドラマの内容だけで言うと、かなり微妙な作品。

 

同じWOWOWドラマでも前回の「60 誤判対策室」や「空飛ぶタイヤ」、「石つぶて」「監査役 野崎修平」などから比べると、あきらかに一段下の作品で、かなり内容の薄さが目立ちます。ジャンルが違うというのもあるが、ストーリー自体がオチ含めて、基本ただもったいつけてるだけで、それほど深い内容があるものではありません。

 

大雑把に概要を説明すると、ダイイング・アイというタイトルからもわかるが、人の死に間際の最後の目力とでも言いますが、その瞳を見てしまったことで、精神を侵食、乗っ取られてしまった?女性がテーマになってる話です。

 

そこに三浦春馬演じる主人公が、頭を殴られたことによる記憶喪失と、過去の自動車死亡事故が絡んで、強引に話が複雑になってるだけで、紐解いてしまうと、特になんてことない話です。※多少話にホラーがある位で。

 

このドラマが評価としてなぜ面白くないか?という感想になったかと言うと、主人公が一時的に記憶喪失で過去の事故を知らないだけで、周囲の人間は、その真相をほぼすべて知ってるからです。

 

単純に言うと、忘れた話を教えてくれない、ただ意図的に隠されてるストレスがあるだけのドラマ。全部とは言わないが。

 

ちなみに頭を殴られる前までは、本人(主人公)も過去のそのことを普通に知っていた訳で、その部分を最初にあえて描いてないために、こちら側も知りえなかったというだけです。主人公目線で合わせて描いてると言えばそうですが。

 

結局、この話ってのは、話の構成(時間軸)をいじることで、視聴者(読み手)を適当に騙してるだけのテクニカルなサスペンスです。登場人物の全員が、何かを真剣に追うことで新しい異なる真実(ストーリー)に進んでいくというものではありません。

 

例えると、タイムカプセルを埋めて、しばらくしてそのこと忘れてしまって、あれ?何入れたっけ?、それで一緒に埋めた人に聞いても、誰も教えてくれない〜「なんでだよ!」って大騒ぎしてる話です。

 

当時、自分でしっかり一緒に埋めてたのに(笑)

 

結局のところ、俯瞰でこの話を見てしまうと、記憶喪失とは言え、お前(三浦春馬:雨村)忘れんなよ。って話です。

 

この忘れんなよっていう部分を、ドラマを見終わった後に、その感想を塗り替えるだけの話ではなかった。

 

なぜかと言うと、この記憶喪失部分が、結局、ただ過去のある記憶を忘れただけでしかなく、それ以上の効果が無い。結局、軸は忘れんなよを思い出しただけだし。女の設定は、そこに追加されたおまけだし。

 

個人的には、最初に過去の交通事故の取引を普通に描いておいて、記憶喪失になった後から、周囲の行動がおかしくなっていく、記憶喪失前とその後の両方の変化がわかるように描いてくれた方が状況が理解しやすいし、気持ちが乗りやすい。

 

このドラマの話は、事情はどうであれ、ただ、意図的に記憶喪失前を教えてくれないだけですから。

 

 

評価 ★★☆☆☆ (星2つ)

 

(まとめ:東野圭吾原作作品、ドラマ化の駄作サスペンス。結局ドラマとしては、早送りで見たということで星2つです。三浦春馬ファンや東野圭吾ファンでもない限り、この作品は、スルーで良いんじゃないでしょうか。WOWOWドラマならもっと良い作品があります。全2話なら良いですが、この内容で、全6話はさすがに引っ張りすぎで、しんどいですね。)

 

 

 

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