映画「ザ・トライブ[R15+指定版]」の感想(ネタバレ)

2016.06.03 Friday 洋画 人間ドラマ/ヒューマンドラマ レビュー

■映画「ザ・トライブ[R15+指定版]」の感想(ネタバレ)


■監督:ミロスラヴ・スラボシュピツキー
■出演者:グレゴリー・フェセンコ ヤナ・ノヴィコヴァ マリナ・パニヴァン オレクサンダー・パニヴァン リュドミラ・ルデンコ

WOWOWで放送していた映画「ザ・トライブ[R15+指定版]」を鑑賞。

【映画「ザ・トライブ[R15+指定版]」のあらすじ】

ろうあ者の寄宿学校に入学した青年のセルゲイ。実はそこでは、不良グループが厳然たる上下社会を築いていて、セルゲイは入学早々、彼らの手荒い洗礼を受けるはめに。やがて組織の下っ端として犯罪行為の片棒を担ぐようになった彼は、徐々に頭角を現わし、リーダーの愛人で、夜ごと寄宿舎を抜け出しては深夜トラックの運転手たちを相手に売春を働く少女アナの用心棒役を務めるうち、すっかり彼女に惚れ込むようになるのだが…。

WOWOWから引用

【映画「ザ・トライブ[R15+指定版]」の感想(ネタバレ)】


第67回カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリをはじめ、世界中で多くの映画賞に輝いたというウクライナ映画。

ろうあ学校が舞台で、全編手話という番組情報を見て選んでみた。

実際に見てみると、手話について、字幕で説明されるのかと思いきや、字幕表示は一切なし。

手話がわからないと物語の細部(実際何を話してるか)まではわからないが、ろうあ学校という、特別な場所や状況を除けば、やってることや起こる出来事は(人間の学校生活、人間が考えること等)、普通の学校生活と何も変わらないので、手話を理解できなくても、何が起きているのかは、状況からほぼ判断できる。

なので、字幕なし(説明なし)という思い切った見せ方は、ありだとう思う。変に字幕で説明されれば、字幕ばかり追ってしまって、あの独特な世界観に注意がいかなくなってしまう。

彼らの日常は、ほとんどすべての情報は映像から取っていることもあり、字幕なしにすることで、視聴者も同じ土俵に強制的に連れて行かれる。

例えば、学校の授業の終わり(通常はチャイムが鳴る)を生徒にどう知らせるかという部分で、ろうあ学校では、黒板の上にライトが設置されていて、時間になると、そこが強烈に光って点滅する。また玄関、入り口等にもライトが設置されていて、生徒等を集める場合は、そこが光って知らせるようになっている。

こういうのも説明されなければ、なんのことかさっぱりわからないが、字幕がない彼らと同じ状態で映像を見ていくと、そういう部分に気付いて、次第にわかっていく。

その他にも、途中で、不良の一人が、バックしてきたトラックに何も反応することもなくあっさり轢かれてしまうが、あれも、通常なら、バックしてきたことに気付けよと思ってしまうが(それよりもそんな場所でタバコ吸うなよとかもあるけど)、聴覚障害なので、死角の後ろから追突されてしまうと、避けることができなかったということがわかる。特に物理的にある程度、自分の場所から距離が離れてるスペースにいた場合は、その状況に安心してしまう。まさか後ろからトラックが追突してくるとは思わない。

また、中盤、主人公が技術の先生?(※たしか)を後ろから襲って、彼の家のものを物色するシーンがあるが、ガラスを思いっきり割ったり、物を乱雑にばらまいたりして、やたら音を立てていて、通常の強盗とはまるで違う物色の仕方をしていて、その違いに気づかされる。音が鳴ってることがわからないんだと。

最後の仲間を殺害するシーンも、ロッカーでガンガン、頭を強打してるのに、そのすぐ隣で寝てる仲間は、死んだように一向に起きない。

あれだけ音を立てたらさすがに同室の仲間は、異変に気付くだろと直感的に思ってしまうが、彼らに取っては、まったく無音の世界だから、隣で人が殺されていても、寝ていては、全く気づくことができない。また、近づいてくる足音すらもわからない。

こんな感じで、この映画は、ただ見ていくだけで、いろいろ発見があるし、こういう表現は適切ではないかもしれないが、かなり面白い。なんといっても人間の本性がよく描かれている。こういう力がすべての世界で生きていると、屈辱を味わえば味わうほど、人間が嫌いになる。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(まとめ:セリフなしの衝撃的なエロバイオレス映画。これをコメディとして見るのは、どうかと思うが、この世界ならではのシュールな面白さが隠れている。黒板にチンチンの絵(かなりリアルな)を書いておく生徒のイタズラを見た先生は、何も言わず無言で消すとか。普通の学校でもあるけど、またそれとは状況が起きたときの雰囲気が違う。なぜなら教室には笑い声が一切ない。やっといて、結果(笑い)を求めていないようで、すごい高貴なギャグに思える。)



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2017.09.21 Thursday -

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