映画「寄生獣 完結編」の感想(ネタバレ)

2016.08.28 Sunday 邦画 アクション/スペクタクル/SF

■映画「寄生獣 完結編」の感想(ネタバレ)



■監督:山崎貴
■出演者:染谷将太 深津絵里 阿部サダヲ 橋本愛 新井浩文 ピエール瀧 北村一輝 國村隼 浅野忠信

WOWOWで放送していた映画「寄生獣 完結編」を鑑賞。

【映画「寄生獣 完結編」のあらすじ】

母を乗っ取ったパラサイトを倒した新一は、その後も復讐心を収めず“パラサイト狩り”を続けていた。やがて警察はパラサイト事件の周囲にたびたび現われる新一もまたパラサイトではないかという疑いを強めていく。一方、パラサイトたちのネットワークを統率する市長の広川は、パラサイトの敵となった新一に対し刺客を放つ。そんな中、人間との共存を模索するパラサイトの田宮良子は、ネットワークから距離を置いていたが……。

WOWOWから引用

【映画「寄生獣 完結編」の感想(ネタバレ)】


岩明均のコミックを実写映画化した2部作の後編(完結編)。

久々に先が気になる邦画に当たったので、後編も続けて見てみた。

たぶん前編・後編同時に撮影してるからなのか(詳しくは知らないが)、後編もわずかながら物語の時間軸は、進んでるが、引き続き前編の世界観と緊張感を保っていて面白い。

なぜ、この寄生獣が面白いのかと考えてみると、もちろんアクションもあると思うが(とは言ってもアクション映画ではない)、一番は、寄生生物と人間の思想(哲学的な)の戦いがしっかり描かれているからかなと思う。

説得力のある背景(確固たる根っこ)があった上で、その実行手段としてアクション(暴力性)が積みあがっているので、それぞれのアクションシーンにちゃんと意味がある。ただただアクションが見せたい(やりたい)だけのアクション映画とは、そもそも違う。

ちなみにこのアクションシーンに意味があるという部分では、ターミネーター(1.2)とこの寄生獣は、かなり似ている。

設定こそ、機械(人工知能AI)と寄生生物の違えど、どちらも知的で、独自の考えから人間を滅ぼそう(数を減らす)と合理的に実力行使してくる。※寄生獣は、共生を選ぶことを考え始めてはいるが。

途中にある、カーアクションシーン(逃げる主人公に襲い掛かる寄生生物(浅野忠信))なんかは、もろターミネーターのあるシーンを髣髴とする。そして、ラストは、銃では倒せない寄生生物をどう倒すのかと思ったら、舞台は、ゴミ焼却処理場。

個人的に最後が、溶鉱炉だったら、笑ったんだけど。やるならそこまで徹底して欲しい。

でも、溶鉱炉だったら、完全にパロディ化しちゃうんで、ゴミ焼却場が無難か。

さて、大分褒めてきたが、ダメな部分(気になるところ)もある。

まず、主人公に寄生した寄生獣の声優役に阿部サダヲを起用してる部分だが、どうしても阿部サダヲ本人のキャラクターが前に出すぎていて、寄生生物に必要以上に親近感が膨らみ過ぎな気がする。そこが狙いだったのかわからないがもっと声優や俳優の印象が薄い無機質な声優の方がもっと主人公に光があたったような気もする。あまりにも寄生生物が人間的なキャラクター過ぎる。ドラえもんじゃないんだから。

他の寄生生物は、人間に寄生した場合、あまり人間を上手く使いこなせていない前提がある訳(笑わない等)で、仮に腕に寄生したとはいえ、キャラクターがあまりにも人間的過ぎやしないか。もちろん、主人公に寄生した寄生生物は、他の同種とはやや違う個性があったという理由もつけられなくないが。

また脇役の俳優が有名俳優で固め過ぎという感じもしなくない。主演の染谷将太はほとんど知らなかったので、演技は新鮮だったが、他は、テレビや映画でよく見る人たちで構成されていて、やっぱり良くも悪くも、その俳優の過去に演じてきた役の影響や本人特有の固定されたイメージが出ていたと思う。

深津絵里も演技は真に迫っているが、やっぱり深津絵里という今まで演じてきたもともとの女優(個体)は、ずっと離れずに残っている。その分、作品の中での存在感はあるんだけど。これは、國村隼や浅野忠信もしかりで、やっぱり、どこか本人のいつもの感じが残っている。

その中で言えば、新井浩文や橋本愛は、自分の中でまだ固定された印象がないからか、しっかり役に溶け込んでいるように思う。作品ごとに違う顔になっている。

ちなみに、ピエール滝や國村隼は、進撃の巨人の実写版にも出ていたが、どちらもこちらの方が良かったように思う。

あと、演技とは関係ないが、ラストのゴタゴタでは、彼女(橋本愛)は、死なずに助かるが、個人的に死んでいた方が、もっとこの物語を深く考えさせられた気がする。もともとスカスカの話じゃないので、安易にハッピーエンドに終始しなくて良かったかなと思う。

母親が乗っ取られて死んだりとか、主人公に不幸が続いてるが、あそこで彼女が再び死んだことによる、主人公の考え方のさらなる転換も興味があるところ。再び挫折(気持ちが折れる)するのか、もっと崇高な思想に転化するのか…。寄生生物の能力が無くなって(失われて)からの彼の人間としての行動の変化こそ、寄生獣の本質じゃないかなと思う。

結局、あのハッピーエンドの後、彼はどうなるかは、これまでと、それほど変わらない同じ今までの学校生活が続いていくような気がする。



評価 ★★★★☆ (星4.5)

(まとめ:2016年(に見たおすすめ)の実写化邦画二部作品の良作です。細かく見れば気になるところもあるが、それを優に超す内容の充実さです。中身たっぷり。進撃の巨人の実写化とはえらい違い。映画は、やっぱり内容重視のこういうのが見たい。話としても一応まとまってる。ヤフーレビューを見ると、平均は3.4位で、高評価ではあるが、その割に酷評も目に付きます。個人的にこれを酷評にしたら、もうほとんどの映画見るの無い気がします(笑)。もちろん原作ファンだと、比較で酷評という評価もあるかもしれないが、イチ映画(実写化)としては、十分よくできていると思います。とりあえず、映画が面白かったので、原作も読んでみよう。)



だが 君たちも

いずれ気付くはずだ

殺人よりもゴミの垂れ流しの方が

はるかに重罪だと言うことも


-?


人間一種の繁栄よりも

生物の全体を考える

そうしてこそ

万物の霊長だ


-?


正義のためとお前たちはほざくが

これ以上の正義がどこにあるか


-?


いや虫ではなく

獣(けだもの)


-?


人間が増えて困るのは

他の誰でもない

人間自身だ


-?


私たちはか弱い生き物だ

だからいじめるな


-?


>>寄生獣 完結編 通常版


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2017.12.10 Sunday -

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