映画「ゴーン・ガール」の感想(ネタバレ)

2016.09.04 Sunday 洋画 サスペンス/ミステリー

■映画「ゴーン・ガール」の感想(ネタバレ)



■監督:デヴィッド・フィンチャー
■出演者:ベン・アフレック ロザムンド・パイク ニール・パトリック・ハリス タイラー・ペリー キム・ディケンズ

WOWOWで放送していた映画「ゴーン・ガール」を鑑賞。

【映画「ゴーン・ガール」のあらすじ】

幼いころから長年、人気絵本のモデルとして広く世間に知られたセレブの知的美人エイミーを妻に射止め、自らの郷里の町で、周囲の誰もがうらやむ幸せな結婚生活を送っていたはずのニック。ところが、2人の5回目の結婚記念日に、エイミーが突如行方不明に。家の中には何者かが争った跡が発見され、さらには、次第に過熱するマスコミの報道合戦で2人の私生活の秘密が暴かれるにつれ、ニックによる妻殺しの疑惑も浮上するのだが…。

WOWOWから引用

【映画「ゴーン・ガール」の感想(ネタバレ)】

 

 

「セブン」のデヴィッド・フィンチャー監督がベン・アフレック&ロザムンド・パイク共演で描いたラブサスペンス。

見忘れていたデビッドフィンチャー監督の話題作がWOWOWで再放送してたので見てみた。

評判は、かなり良いという情報はなんとなく耳に入っていて、結構期待してみたが、サスペンス的な深さ(展開が二転三転する部分)は、かなり充実していて、中身はそれなりに濃いのだが、どうも主人公(登場人物)心理に入れない。ずっと客観的立場のまま物語の状況をうかがうような感覚。

その原因は、エイミー(妻)とニック(夫)どちらもどうしようもない人間で心から共感できないということ。

ネタバレになるが、エイミーが悪者かと思えば、夫は、急に浮気(不倫)している事実が出てくるし。この時点で、ニック側の正当性はほとんどなくなってしまったし、かといってエイミーに共感できるかと言えば、行動がただのサイコなんで無理。

結局、わずかにニック側の心理(目線)に共感しながらも、彼も人間としては、深みが全くなく(信念や正当性がない)ペラペラな感じは否めない。

そんな感じなんで、物語の行く末のみ(二転三転の展開)が見どころで、登場人物の心理に一緒に立って楽しめる話ではない。この部分が惜しい。

結局、ラストに二人とも別れられない地獄のような状況になるという予想通りの着地に落ち着くが、もう勝手にしてというしかない。どちらも心から好きになれないので、もうなんかどうでもいい。


ちなみにエイミーが逃亡中に知り合ったカップルから強盗に合うシーンがあるが、あのシーン本当に必要かな?って思う。

物語の流れでは、完璧に思えたエイミーの計画や行動性があそこで崩壊して流れが大きく変わるという位置づけだが、個人的には、完璧な計画での夫婦の世論を巻き込んだ、攻防が見たかったのに、あそこのせいで緊張感が急に切れた。

一応、あれが原因で、金が無くなって元カレに電話するに繋がるのかと思うが、せっかくのエイミーの計画が壊れ、急に人間的なしょぼさが浮き彫りになった。サイコとしてはあるまじき凡ミス。

そこから(ハプニングから)の強引な軌道修正の上手さ?は、サイコ感はあるけど、やっぱりこの映画の見どころは、エイミーのパーフェクトな計画をニック側がどうやって打ち崩していくかの攻防(インタビューとかイメージ戦略で大衆支持を取り合う)だと思うので、元カレを殺害して、血まみれで急に戻ってくるとかは、ちょっと行き過ぎ。

殺さずに相手をじわじわ追い込むのがエイミー流だと思うし。ちょっと最後の展開は話が雑になってる気は否めない。

それと、エイミーが普通の女性から結婚によって、次第にサイコに変貌していく(普通の女性でも結婚によってそうなりかねない、誰にも起きる)というこの物語で書き手が一番見せたいであろう心理的な恐怖も、あまり伝わってこない。

結局のところ、エイミーは、もともとサイコ的な素質が十分にあっての(過去にそういう事例がある)、この物語の例であって、一般の女性が全員こんな女性に急変するわけではない。特例も特例。これが、普通の女性でもそうなっていってしまう過程を心理的変化から巧みに描かれていれば、それは相当すごい映画だと思うが、見た限りそこまでの完成度はない。

もちろんエイミー役のロザムンド・パイクのクールなサイコ演技は迫真に迫っていてすごいが、それよりもクールじゃなくて、もっと人間的な一面が十分あってのあの変化ならもっとより怖かったと思う。ニコニコ笑ってるのに、裏でいろいろ仕込んでいる。

あと、どういう訳か、最初の段階から彼女に対して、あまり好感がもてないのも痛い。結構、印理的な変化の説明や、両親との関係とか、共感できる状況はあるんだけど、なんか共感できるほど芯に迫ってこない。

結局、この映画で、唯一良かったのは、テレビ報道によってコロコロ気持ちが変わる、大衆の描写。テレビを使って印象操作してる当事者と、それによって印象操作されてしまっている大衆がいる。現在のテレビ(報道)と大衆の関係を上手く表現しているなと思う。

 



評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(まとめ:二転三転展開のサスペンスが好きならそれなりに楽しめるフィンチャー作品。前半は、あまり面白くないが、記者会見して世間を巻き込んだあたりからやや盛り上がってくる。ただ、収録時間149分(二時間半)という長さは、ちょっと長い。この映画からの教訓は、以下の最後の夫婦のセリフにある通り、結婚に対する固定された考え方の問題なんで、それはもうどうしようもない。ダメだこりゃの典型ですね。結婚はこういうものだと勝手な概念(イメージ)を決め付けて、それに執着するようになってしまったら、もう逃げ場は無いです。根本的な考え方を変えない限り。)



君を愛したけど

憎み合い

支配し合おうとし

互いを苦しめた

-それが結婚よ


-?


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2019.09.19 Thursday -

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