映画「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」の感想(ネタバレ)

2017.02.12 Sunday 洋画 人間ドラマ/ヒューマンドラマ レビュー

■映画「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」の感想(ネタバレ)



■監督:ラミン・バーラニ
■出演者:アンドリュー・ガーフィールド マイケル・シャノン ティム・ギニー ノア・ロマックス ローラ・ダーン

WOWOWで放送していた映画「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」を鑑賞。

【映画「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」のあらすじ】

母と小学生の息子と3人でつましく暮らすシングルファーザーのデニス。経済不況のあおりで職を失った彼は、住宅ローンを滞納した末、ある日ついに長年暮らした家から即座の強制退去を命じられることに。やむなく家族とともにモーテルの部屋に移ったデニスは、その後、皮肉にも彼らの家を奪い取った非情な不動産ブローカーのカーバーのもとで働き、自分たちの一家と同様、貧苦にあえぐ人々を家から追い立てる仕事に励むようになる。

WOWOWから引用

【映画「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」の感想(ネタバレ)】


「アメイジング・スパイダーマン」のAアンドリュー・ガーフィールドと「マッド・ガンズ」のマイケル・シャノン共演の人間ドラマ。

リーマンショック後の話ということで気になって選んでみた。

誰が出演してるのか、キャストも知らずに番組情報のあらすじだけで選んでみたが、これは当たりで最初から普通に面白い。

家の差し押さえの話で、特にアクションシーンがある訳でもないが、ある日、突然家を取られてしまう人たちという、他人事ではない実生活に直結した話で親近感があり、主人公目線で見れる。

また、差し押さえされた側が、ひょんなことから差し押さえする側に回り、一転大金を掴むという、物語の運び方も映画ならではの幅があって面白い。

この映画、差し押さえる側、差し押さえられる側どちらにも言い分があってわかるが、この映画を見てると差し押さえする側の方の理論の方が明らかに正義のような気がしてしまう。

不当に差し押えするのは、別として、ローンの支払いを滞納してしまうのは、やはりお金を借りた家主の原因によるところが大きいし。日本人からすると、アメリカは低所得者層の家でも、家広いし。大分、自分の所得以上に無理して家を買ってるような気がしないでもない。

ちなみに不動産ブローカーの手口については、素人目には、どこから犯罪行為なのかよくわからない。

空き家のエアコンやキッチン等の設備を事前に外しておいて、後で国から補助金?を得る方法は、詐欺ではあると思うが、その時の家の所有権がイマイチどうなってるのかわからないので、どういうしくみなのか、事情がよくわからない。

差し押さえ時の弊害(受け渡し時の手数料のうち)だとすれば(以前の家主が持っていってしまった。またはすでに壊れているときの補填だとすると)、その辺もある程度、仕事上の許容範囲(旨み)のうちなのかと思える。差し押さえで買い取った住宅公庫側?が、その分を上乗せして、後々さらに儲けることを考えると、まーやらないにこした方がいいだろうが、システムとして、そこに穴があるのだと思われる。

実際、知ってる人にしかわからない、国に対する請求方法なんてこれ以外にもいくらでもありそうだし。

この映画は、終始、グレーなところをうろうろしていて、素人目には、どこからラインオーバーなのかよくわからない。また主人公も家がなくなり追い込まれてることもあり、なんでも気軽にひょいひょいやってるので、そこにどの程度の犯罪行為があるのか、主人公の倫理感では掴みにくい。

普通に見ていたら、明確にラインを割ってると思うのは、主人公が悩み出す最後の文書偽造部分だと思うが(その前に不法侵入もあるけど、それほど主人公はそこに対して決断することに悩んでいないし、ある程度積極的だ)、この文書偽造部分も、なんとなく、もうそこまで来たら、そのままでいいだろうという気がしないでもない(笑) それ位の話の強い流れがある。

また、家族の反応も最初は250ドルで大喜びしてたのに、家を取り戻す位の大金を得てからは、急にデニスを疑い、距離を置こうとするのも調子が良すぎるというか、そもそも家取られたら、モーテル以外、どこにも行く当てはなかったはずなのに、転がり込む場所が急にできるのも、最初と話がなんか違っている。

デニスはデニスで、家族のためにやってきたことを否定されても、家族に対して、そこに怒りすらも出さないのも、感情的におかしい。

家族に見放されたとわかれば、金の亡者として、一人倫理観より、成功を掴むことに固執するのが動機として、普通の流れだと思う。

しかし、ラストは、この利益を生み出す構造の中に裁判所(判事?)もぐるだったということがわかり、最後にギリギリ善人としてUターンを試みる展開には、なんか無理があるというか、ただただ、あと味の悪いラストになっただけという気がする。

もし物語のラストとして倫理観を保ちたいのなら、あの家主に撃たれてカーバーかデニスのどちらかが死んだ方が、悪いことはしてはいけないという行為全般の罪がわかりやすかったと思う。

結局のところ、その後は描かれてはいないが、不動産ブローカーのカーバーは、文書偽造の罪位では(彼が証人となって告白しても)、優秀な弁護士をつけて、大した罪にもならなさそうだという気がしてしまう。それも含めて勝者の国:アメリカのシステムだと思う。


評価 ★★★☆☆ (星3.8)

(まとめ:差し押えがテーマの良作人間ドラマ。上記に書いたとおり、話は、非常に面白いが、ラストが、なんともいえない微妙な終わり方。個人的には、途中でデニスが3000ドル?もらった時に、すぐに家を取り戻そうとせずに、その資金を元に他に投資先を考えるのが理想。人間は、物欲というか、不必要な愛着欲に支配されていて、それが不幸の原因を作っているのに気付かない。その点、ブローカーのカーバーは、さすがビジネスマンで俯瞰で物事を見れている。家は、ただの箱は、誠に真理をついている。)



変動金利ローンのせいで

俺はホームレスだ


-?


正直に自分に問え

何を間違った?

なぜモーテルに?


-?


預金せず投資しろ

-?

お前は自分で何も考えない

腰抜けだ


-?



この国は負け犬には手を差し伸べない

(アメリカは)成功した勝者が築いた国だ

この欺瞞の国は

勝者の勝者による勝者のための国だ


-?

教会には?

方舟に乗れるのは

100人に一人

他は溺れ死ぬ

私は溺れない


-?

それでも毎日陽は昇る

-?

家への思い入れは捨てろ

ただの箱だ

大きな箱 小さな箱

いくつ手に入れるかだ


-?

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2017.07.18 Tuesday -

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