映画「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」の感想(ネタバレ)

2018.07.13 Friday 洋画 人間ドラマ/ヒューマンドラマ レビュー

■映画「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」の感想(ネタバレ)


■監督:マイケル・アルメレイダ
■出演者:ピーター・サースガード ウィノナ・ライダー ジム・ガフィガン アントン・イェルチン ジョン・レグイザモ


【映画「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」のあらすじ】

ナチスの戦犯アイヒマンに対する公開裁判が始まった1961年、アメリカのイェール大学で、社会心理学者のミルグラム博士が奇妙な実験を開始する。通称「ミルグラム実験」あるいは「アイヒマン実験」と呼ばれるその実験を通して明らかとなったのは、人は通常、上から命令されると、自らの意志や倫理道徳に反したことでも、つい服従しがちになる、という驚くべき事実だった。博士の発表は、一躍社会的に大きな論議を巻き起こす。

WOWOWから引用

【映画「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」の感想(ネタバレ)】 

 

 

アメリカの社会心理学者スタンレー・ミルグラムの奇妙な実験と生涯を描いた人間ドラマ。

 

「ミルグラム博士の恐るべき告発」というタイトルに惹かれて見てみた。

 

内容は、第二次世界大戦中に起こったナチスによるユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)に至るメカニズムを研究し始めた自身もユダヤ人であるミルグラム博士の奇抜な実験と生涯に触れた話。

 

ユダヤ人への大量虐殺が行われたアウシュヴィッツ強制収容所で所長をしていたアドルフアイヒマン。彼は上からの指示で大量虐殺(殺人)を日常的に行っていたということだが、そこに(中止しようとする)彼の良心は一切なかったのか?という疑問からミルグラム博士の実験が始まる。

 

二人一組となり、一方が簡単な記憶問題を顔が見えない別部屋にいる相手に出題。答えを間違うと罰として電気ショックを与え、すべて正解するまで続ける。ちなみに回答を間違うごとに電気ショックの威力を段階的に上げていく。

 

間違いが続き、最後まで電気ショックを与えると(450ボルト)、相手が死んでしまう可能性があることなどは実験中は伏せられている。

 

この実験の結果は、約7割が最後まで指示を続け、電気ショックを受けた相手(被験者)の様子を知ると、途中で命令者に抵抗する者も出てくるが、基本命令に対しては、大抵が服従してしまうという。

 

この実験結果は、人間は、性格や生い立ち(道徳心、信仰等)よりも、その置かれた状況の方が影響がより強いことを表していた。

 

この結果は、アウシュヴィッツ強制収容所で虐殺を実行していた所長の行いは、彼個人が特別悪人だったという訳ではなく、人間なら誰し(人種、宗教関係無く)もその状況に置かれたら同じように命令を実行していた可能性が高いという。

 

ちなみにこの恐るべき実験結果だが、個人的には、あ〜そうなんだ位で結果に対しての驚きはタイトルをから想像したときほどはなかった。

 

っというのも、人って何らかの組織の一員(集団)になった瞬間、その場の空気を読んで、その流れに強く反発することなく、ゆるやかに従ってしまうのは、仕方のないことだと思えるし、そういうものだとこれまでの経験でなんとなく感じていたからでもある。日本人は特にその傾向があると思う。良い意味でも悪い意味でもその場の空気を大事にする。

 

もちろんそれが殺人の加担をするほどの異常な影響化にいることは、一般的にまずないと思うが、基本その場の状況に従ってしまうのは、社会生活を円滑に進める上では、しょうがないと思う。

 

なのでこの実験結果は、人間とは根本的にそういう特性がある生き物なんだということを客観的に知っておくということだろう。

 

個人的には、そのことよりも、無意識に人は他人に従属しやすいことを認識した上で、やはりそこ(アイウシュビッツ)に至る、悪い環境(のちのち犯罪が想定されそうな人間関係や場所)に身を長く置かないようにすることが、その問題に対する一般人としての初歩的な対応策だと思う。現代は、一応戦時でなく、平時である訳で。

 

まーわかりやすく身近な例で言うと、不良(考え方が短絡的過ぎる人間、自分より自我が強くその場を勢いで支配されてしまうような人間)とは、付き合わないようにする(距離を置く)ということだろう。

 

またなんらかの集団に属さなければならない時は、その集団の本質を見定め、妙な違和感があれば、常にいつでもそこから脱退しやすいように、人間関係では一定の距離を取っておくことだろう。

 

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.4)

 

(まとめ:複数の奇抜な実験から、何かしら発見が得られるであろう実験映画。ちなみに上記の電気ショック問題以外にも、不特定多数に手紙やメモを送ったり(置いたり)する奇抜な実験があってそちらも面白い。)

 

 

 

どの被験者も

 

ほとんど結果は同じ

 

ためらい嘆息し

 

身震いしても

 

最後の450ボルトまで実行する

 

”危険な電撃”まで

 

やんわり命じるだけで

 

-?

 

 

あらゆる行動は

 

その人の感情や思想が

 

起こすと考えがちです

 

しかし人の行動は

 

状況が左右します

 

状況の力が個人の力を圧倒したのです

 

-?

 

65%の被験者は服従した

 

残りの35%は道徳に反すると考えて

 

自分の責任で権威に反抗した

 

しかし服従する人の方が多い

 

モンテーニョの言葉がある

 

”悪魔は心の中にいる”

 

自らが信じるものを疑う

 

自らが非難するものに縛られている

 

-?

 

人生は後ろ向きに理解して

 

前向きに生きるもの

 

-?

 

 

ひたすら人間として生きていられた時代には

 

どんな場合も人間的に反応したでしょう

 

しかし現代は?

 

人々は全体より部分を見ています

 

分業により細分化された

 

専門的な仕事をしていて

 

常に上からの指示で行動します

 

これが”代理人状態”です

 

-?

 

 

権威に服従することで

 

自分の行動と心理的距離をとります

 

代理人状態の人間が得意な言い訳は

 

”自分の仕事をしただけ”

 

”私の仕事じゃない”

 

”規則を決めたのは私じゃない”

 

命令に従うことが行動基準です

 

他人の要望を遂行する

 

道具のようになるのです

 

-?

 

 

代理人になるかどうか

 

被験者は選べるはず

 

しかし一旦受け入れれば

 

もう引き返せません

 

-?

 

 

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2018.11.13 Tuesday -

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