映画「悪女/AKUJO」の感想(ネタバレ)

2019.02.05 Tuesday 韓国映画 レビュー

■映画「悪女/AKUJO」の感想(ネタバレ)


■監督:チョン・ビョンギル
■出演者:キム・オクビン シン・ハギュン ソンジュン キム・ソヒョン キム・ヨヌ


【映画「悪女/AKUJO」のあらすじ】

犯罪組織によって殺し屋として育てられた女性スクヒは、育ての親ジュンサンにいつしか恋心を抱きだし、彼と結婚する。甘い新婚生活に胸躍らせていたそんな矢先、ジュンサンは敵対する組織によって殺害され、逆上したスクヒは復讐のための戦いへ。しかしその後、国家的組織によって拘束され、政府直属の暗殺者として第二の人生を歩みだす。やがて新たにある男性と運命的に出会って彼との幸福を願うが、困難な任務を命じられて……。

WOWOWから引用

【映画「悪女/AKUJO」の感想(ネタバレ)】 

 

日本でもリメイクされた韓国版「殺人の告白」のチョン・ビョンギル監督が「渇き(2009)」のキム・オクビンを主演に迎えたアクション。

 

”悪女”というタイトルに惹かれて久々に韓国映画を選んでみた。

 

この作品、監督がアクション監督出身ということで、アクションシーンにこだわりがあり、かなり力が入っている。

 

序盤から主観での長回しのアクションシーンに始まり、中盤のバイクでのカーアクション(バイクアクション?)など見どころがあり、ときおり俳優、カメラマンともにどうやって撮影してるのかわからないほど、カメラが自由自在に移動している。しかも1カット(のように見える)で撮っている。

 

これらのアクションシーンに関しては、今までに見たことが無いと言って良いほどの出来だと思う。

 

特にこれだけのアクションシーンをほぼ1カット(風)でやっているのは、自分の中では見たことが無いレベル。ただ、撮影自体はすごいのだが、ときおり動きが早いシーンになると、カメラが内視鏡みたい見えてしまい、通常の映画と比べるとかなり見づらくなってしまう。

 

この辺は、アクション自体は拘っているのでもったいない。ただ、こういうカメラで撮らないと、シーンの繋ぎや細部の荒が目立ってしまうんだろうと思う。悪く言えば、CG処理してる部分(血等)が多くあるので、その誤魔化しのためともいえる。(※この撮影時のメイキングは見たい)

 

ちなみにアクションに関してはすごいのだが、肝心のストーリーがかなり微妙。

 

普通に時間軸通りに描いてくれれば、それで良いと思うが、変に時間軸を細かく入れ替えて、サスペンスさ?(謎)を強調させているが、これが逆に物語をわかりにくくさせていて、イライラする。

 

ちなみに時間軸通りに描くとたぶんこんな感じだ。

 

1.スクヒは、幼い頃、父親の親友に父親を殺される。

 

2.父親を失ったスクヒは父の親友に捕まり売られるが、たまたまスクヒを買春した男を殺しに来た殺し屋に助けられ、殺し屋の一味として、育てられる。

 

3.その後、スクヒは、殺し屋グループのリーダーの男(助けてくれたその男(おじさん))を好きになり、結婚するが、新婚旅行中に、他の任務に向かった夫(おじさん)は、そこで殺されてしまう。

 

4.スクヒは、夫の敵討ちのため、敵対組織に乗り込み組織を壊滅させるが、警察に捕まり、その後、その才能(殺し屋スキル)を買われ、政府直属の殺し屋として、施設に入れられ軟禁状態となる。

 

5.おじさん(夫)の子供を妊娠していたスクヒは、その政府機関(施設)で一人娘を産み、そこで育てながら、殺し屋として活動する。

 

6.その後、施設を出て娘とともに団地に引っ越すが、そこで隣人の男(実は、スクヒに好意を抱いていた政府機関の男)と親密になる。

 

7.ある時、殺し屋として任務を遂行する過程で、暗殺のターゲットが過去に死んだはずの夫だったことがわかる。

 

8.夫が生きていたことを知るが、ターゲット(おじさん)を殺せなかったことから、結果、前にいたおじさんの殺し屋組織から命を狙われ、その過程で、娘とともに親密となっていた隣人の男を殺されてしまう。

 

9.娘と男を殺されたスクヒは、復讐のためおじさんとその組織と戦う。

 

 

全体像はこんなストーリーなのだが、この作品では、まず、4の夫を殺されスクヒが復讐に燃えて、組織に乗り込むところからスタートする。導入のアクションとしては、緊張感があって、良いのだが、それ以降、まるで世界観の説明もないまま、謎の政府機関に収容され、そこからダラダラと施設での話が流れる。

 

なぜダラダラかというと、主人公のスクヒの生い立ち(過去や生活観)やこの作品の世界観(そもそも謎の政府機関(殺し屋育成機関)ってなんやねん)がほとんど見えない状態で、物語だけ勝手に進んでおり、感情移入ができない。

 

また、知らないうちにスクヒが妊娠していて、誰の子かわからない娘を産んで、育てていて、全くついていけない。※誰の子供やねん

 

前提として、事前に結婚していて、さらに夫が死んで、その過程で娘を身ごもっていたという悲劇ストーリーは、前提に描いていないとまるでなんのこっちゃわからない。施設に入ってから身ごもったのか、それ以前に身ごもっていたのかすら、説明が無さ過ぎて、わからない。

 

結局、この映画何が言いたいのかというと、おじさん(殺し屋グループのリーダー)が死んだと嘘をついて(この部分を一応謎にしてる(スクヒだけ知らされない))、復讐に燃えたスクヒを敵対組織に乗り込ませ、その隙に、その組織が持っていた覚せい剤?だかを強奪していたという話であり、スクヒ目線では、おじさんと結婚までしたが、結局、殺し屋の駒として扱われていたという悲劇である。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3つ)

 

(まとめ:長回しのアクションだけは唯一見どころだが、ストーリーがごちゃごちゃしててわかりにくい映画。この映画、サスペンス部分の理想としては、「ユージュアル・サスペクツ」的などんでん返し(驚き)を少しやりたかったと思うが(※途中で仲間がケガを偽装した演技をしてる)、あまりにも構成が下手すぎて、物語に集中できず、謎が明らかになった際の驚きがほとんどない。エピソードの盛り上げ方が下手すぎる上に、主人公の髪型と顔が過去と現在で大分変わっていて、ころころ挿入される過去シーンは、ぱっと見では、誰の話なのかがわかりにくい。施設の仲間にもショートカットの人物とかいてそいつのことなのかと思ったりして、とにかくわかりにくい。物語を順を追ってストレートに描けば、それなりに感情移入できる話で、十分見れたと思うので、何でこんな格好つけた変な構成にしてるのか謎です。そういえば、隣人の男が携帯でスクヒの娘の秘密を聞くのもあれも謎のままだな。スクヒの娘は、おじさんの子供(娘)じゃなかったてことか。じゃないと普通は、自分の娘を殺さないよね。その辺もよくわからない。あと、タイトルの悪女って、殺し屋という意味では悪女ではあるけど、”悪い女”という意味では、悪女ではない。”悪いおじさん”の方がしっくり来る。)

 

 

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2019.10.12 Saturday -

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