映画「不能犯」の感想(ネタバレ)

2019.06.12 Wednesday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「不能犯」の感想(ネタバレ)


■監督:白石晃士
■出演者:松坂桃李 沢尻エリカ 新田真剣佑 間宮祥太朗 矢田亜希子 安田顕 小林稔侍


【映画「不能犯」のあらすじ】

ある電話ボックスに殺してほしい理由と連絡先を残すと、その“願い”を叶えてくれるという噂がSNS上で話題になっていた。ある日、金融会社社長が喫茶店で、町内会会長が公園で、ともに心不全で不審死を遂げる事件が発生する。刑事の多田は部下の百々瀬と現場で目撃された黒いスーツの男・宇相吹を追うが、彼は目を見ただけで相手を死に追いやるというマインドコントロールを使った犯行で、罪には問われない“不能犯”だった。

WOWOWから引用

【映画「不能犯」の感想(ネタバレ)】 

 

 

宮月新原作、神崎裕也作画の同名コミックを「貞子vs伽椰子」の白石晃士監督が松坂桃李を主演に迎えて実写映画化したスリラー。

 

シンプルなタイトルに惹かれて見てみた。

 

内容は、自ら手を下すことなくマインドコントロールで人を殺せる男とそれを阻止しようする唯一そのマインドコントロールに掛からない女性刑事の話。

 

催眠術(洗脳)の原理を知ってると、実際にある程度可能な方法なので(さすがに自殺に追い込むのは難しいらしい)、そこからヒントを得た話なのかと思ってみると、なかなか興味深いストーリー。

 

基本的には、松坂桃李演じる不能犯は、依頼されたら殺害のみ引き受けるということで、ある種、自分自身に厳格なルールを課している。

 

犯罪者しか殺さないデスノートのキラみたいなスタンスとちょっと似ている。殺害という行為自体は否定しないが、殺害するという部分では、誰かの依頼があって初めて行う。キラも犯罪者がいなければ、基本、人を裁かない(殺さない)。

 

さて、そんな神のような不能犯に対するのが、マインドコントロールに掛からない沢尻エリカ演じる女性刑事なのだが、この女性は、洗脳の防御方法を知ってる専門家という訳ではなく、ただ、マインドコントロールに掛からないそういう体質の人。

 

せっかく、いいテーマなのに、体質で片付けてしまったので、せっかくのマインドコントロ−ルの深みが一切無い。

 

個人的には、催眠術対決ではないが、視線を合わせない、体に触れさせない、また言語によるイメージ誘導など、催眠の各段階による攻防があったら非常に面白いと思ったのだが、そういうのは一切無かった。

 

そういう訳で、エスパー対決みたいなことにならず、女性刑事が武器にするのは、アナログ的に自らの法と正義。

 

しかし、不能犯は、法では裁けないので(殺人を立証できないので)、彼を止めるためには、自らが手を下さなければいけない。そこで彼女が自らの正義を保ちつつ、どう対応するかという部分がこの映画のテーマである。

 

ウソをつけば彼を法で裁ける機会を得るが、自分の正義に反するためウソはつけず、彼を止められない。

 

この作品を見てると、憲法9条縛りみたいな自分がやられない限り自らは何もしない(できない)のが、さもそのルールさえ守っていればいいみたいな、思考停止した平和解釈に縛られているみたいで、見ていてすごくイライラする。

 

法律的(ルール的)には、そうかもしれないけど(その方が楽だけど)、法だけ守って、目の前で人が死んでたら意味無くないか?

 

それと、目の前でテロを起こされてるのに、犯罪者の更生をまだ信じてるとかも相当アホだし(笑)

 

裏切られてショックかもしれないけど。

 

”信じる”という行為は、あそこまで行ってしまうと、もう宗教というか現実逃避です。

 

警察官じゃないなら、別に勝手に信じてていいけど、目の前に危機があるならまずそれを全力で止めるのが仕事じゃないのか。

 

ちなみに勝手な自身のルールに縛られる(守る)理想の正義で行くならそれはそれでいいけど、それならそれで犯人(不能犯)刺したらダメだと思う。そこの抵抗は、いいのかよ(笑)

 

なんか思想がどっち付かずなんだよね。あんまり深くテーマに切り込めていない。

 

とりあえず、ヒロイン(女刑事)が決断できず悩んでいる間に、人が死に過ぎだし。

 

この話って、極論を言えば、人間(全体)の殺意がある限り、殺人事件は無くならないという部分があって、不能犯はその思い(殺意)をただ代行してる存在。

 

しかし不能犯に依頼すると、その殺人が罪にならない。

 

殺人という行為があるのに、その行為の責任を誰も取らない。ここの不公平さが問題。

 

でも法では、立証できないため取り締まれない。

 

その間に、人は次々と死んでいく。

 

では、建前上人を守るため?に作られた法律が、人を守れない場合の法律の存在意味とは?

 

個人的な結論を言えば、もううるせーですね(笑)

 

そんな使えない法律をひたすら守ってる必要はないと思いますね。

 

そもそも誰が見ても、彼女が仮に不能犯を実力で止めたとしてもそのことを攻められないし、緊急事態として、しょうがない結論になると思う。さすがにこの状況を見て、人が死ぬよりも法律を守るべきだという人は、普通に良識があればいないと思う。

 

もしいたらその人は、不能犯に自分や家族が殺されても別に法さえ守れればいいと言ってる様な人だと思うので、相手にせずほっておいて良いでしょう。どっちみちその考えだと、その人は極論死んじゃう訳だから。

 

こういう場合は、緊急事態(特例)としてその時の状況判断で見るべきでしょうね。法律や憲法は、ずっと永遠に固定されたモノではなく、状況に応じて、変えてくもんだと思うし。

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.6)

 

(まとめ:テーマはいいけど、デスノートほどの心理戦は無い松坂桃李主演のスリラー。ただ作品自体はそれなりに面白く飽きずに見れる。しかし、冷静に考えると殺人依頼が多過ぎ。松坂桃李目線で描いてたら、毎日相当忙しく活動してると思う。他の仕事は出来ない。完全にボランティアでやるには、一人では仕事量が多い、そろそろバイトを一人雇った方がいい。あと、依頼が来るたびにあのサイコなキャラクターを維持するのは結構大変だと思う。やってるそばから次の依頼がどんどん来てると思うし。そう考えると彼の私生活は意外と面白い。結構一日で仕事が重なってバタバタしてくると、「いいかげんお前ら俺に頼んでこないで、自分でやれよ!」って言ってそう。それ言っちゃうと本末転倒だから言えないんだけど。だから、この話の解決策ってのは、殺人依頼を大幅に増やして(外国からも依頼する)、彼を過労で廃業に追い込めれば、勝ちでしょうね。一応正義は貫いてます。ただそれがオチだったら誰も納得しないし、エンディングがものすごいダサイですけど。)

 

 

チクショー

 

-?

 

 

>>不能犯 豪華版 【Blu-ray】

 

 

にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ

 

 

JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

スポンサーサイト

2019.08.16 Friday -

  • Check
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • -
  • -
  • 0
    • -
    • -

    コメント

    コメントする








    この記事のトラックバックURL

    WOWOWのおすすめ番組!    

    Search

    管理人の記憶に残るおすすめ作品

    Links