映画「寝ても覚めても」の感想(ネタバレ)

  • 2020.03.29 Sunday
  • 06:03

■映画「寝ても覚めても」の感想(ネタバレ)


■監督:濱口竜介
■出演:東出昌大 唐田えりか 瀬戸康史 山下リオ 伊藤沙莉 田中美佐子


【映画「寝ても覚めても」のあらすじ】

大阪で暮らす21歳の女性・朝子。ある日、不思議な魅力を放つ謎めいた青年・麦と出会った彼女は、たちまち彼と運命の恋に落ちるが、やがて麦は、不意に姿を消してしまう。それから2年後、大阪から東京に転居した朝子は、まるで生き写しのように麦とよく似たサラリーマンの青年・亮平と出会う。今なお麦のことが忘れられない朝子は、戸惑いを隠せないが、そんな彼女に亮平は好意を抱き、朝子も抗しがたく亮平に心惹かれていく。

WOWOWから引用

【映画「寝ても覚めても」の感想(ネタバレ)】

 

 

「ハッピーアワー」の濱口竜介監督が柴崎友香の同名恋愛小説を東出昌大、唐田えりか共演で映画化した恋愛サスペンス。

 

巷で話題になっていた東出昌大と唐田えりかが私生活で不倫関係に至る原因となった映画ということで見てみた。

 

作品を見てみるとわかるが、この内容なら、私生活でも好きになって、不倫に突っ走っても仕方ないと思えるほど、かなり濃密な恋愛作品であった。

 

肉体関係の描写は、キスやハグ位の軽い演出にとどまっているが、そのやり方(見せ方)が、少女漫画系の青春映画のさわやかな(どこかブレーキがある)恋愛描写とは異なり、かなり濃厚(他人を気にしない二人だけの世界がある)で、カットがかからなければ(その場に誰もいなければ)、そのまま気持ちに任せて、次の段階に進んでしまってもおかしくなさそうな描写である。

 

たぶんシーンの流れの大枠だけ指定して、細かい部分の演技は俳優自身のやり方(アドリブ)にすべて任せてるのだろう。そのフリー演技が妙にリアルなのだ。

 

なので、作品を良くしようと演者が真面目に考えれば考えるほど、作品の登場人物への気持ちが入り、作品の世界に体が同化し、お互いの恋愛感情も盛り上がり、次第に自分自身も見失って、撮影後には、登場人物が抱いた恋愛感情だけがトラウマのように強く残ってしまいと、そんな感じだろう。

 

そして、作品のヒロインと同じく、唐田えりかも、クズ行動(不倫)に走ってしまった(笑)

 

しかし、その気持ちもわからなくもない。

 

この作品、男側よりも、女性側の方が恋愛感情の闇が深く、底が見えない。ヒロインの気持ちを考えれば考えるほど、どうにも心が闇に落ちていくのだ。

 

好きになった男を運命だと感じるほど、本気で好きになって、結婚も考えたであろうが、間もなくして、男は連絡もなく行方知れずになる。

 

何も告げずに目の前から消えるというのは、女側としては、死んだに等しい別れであるが、会いたい気持ちを整理できる訳もなく、なんとなくその事実を受け入れ、ただ二年という時間が流れていたとき、突如、目の前に彼が現れる。

 

会いたかったとか、心配したとか、二年という間に抱えていたすべての感情をぶつけたくなるのを抑えて、なんとか平常心を保つ。外見は似ていたが、中身は全然違う人だった。

 

外見が似てるというだけで、脳が誤反応を起こし、過去の恋愛感情が一気に思い起こされ、激しく盛り上がった。

 

だが、その恋愛感情には、全く意味がない。

 

相手(中身)が違うのだ。

 

そんな事情を知らない、外見が似ているだけの亮平は、そんな彼女に好意を持つようになる。

 

誤反応の恋愛感情だからと心に押し込めて彼を必死に避けようとするヒロインに対して、あきらめず追いかける亮平。

 

ついに、逃げられないところまで、追い詰められると、そこで心が折れ、彼の気持ちを受け入れる。

 

会った時からずっと好きだったという感情はヒロインも同じだった。

 

ただ、本当に彼に対して思ってるのかどうかは、深く考えないことにした。

 

しかし、彼と付き合うようになってみて、彼に対する気持ち(愛情)は、元カレ(麦)に対して思っていた感情なのではないかという不安が付きまとうようになる。

 

彼のことを本当に好きなのか判断することが出来ない。

 

彼を傷つけたくない手前、本当のことを伝えることも出来ない。

 

ある時、彼と別れることを決断する。

 

元カレと同じように、亮平の目の前から消えようとしたとき。

 

世界が一瞬で変わった。

 

あの日、誰もが愛する家族や友人を心配し、歩いてでも家に戻ろうと必死だった。

 

一方で、愛する家族や友人もいない人は、家に帰ることができないとわかると、その場で混乱が収まるのをただじっと待っていた。

 

愛する者がいる人は歩き、いないものは、急ぐ必要もなく、その場に止まり、何かが終わるのをやり過ごした。

 

亮平は、朝子を探し歩いていた。

 

朝子は、亮平の目の前から消えようとしていたが、ふと足を止めた。

 

その時にはっきりと気づいた。

 

麦(ばく)ではなく、亮平を心配している自分に。

 

麦がどこにいるかわからないが、亮平のいる場所はわかる。

 

そこから戻る理由は、亮平しかなかった。

 

私は亮平のことが好きなのだ。

 

朝子が振り返って戻ろうとした時、目の前には亮平がいた。

 

 

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.5)

 

(まとめ:序盤と終盤は内容がクズそのものだが、二年後からの序-中盤がすごい充実している東出昌大主演の恋愛サスペンス。映画を見てたときには、感じなかった感情をヒロイン目線の文章として、シーンを整理すると意外と未練たらしくて気持ち良かった。唐田えりかの演技だけだと、細かい感情が読めずわかりにくいが、自分でヒロインの目線になってみて、この時はどうだろうと、気持ちを考えてみると、意外と味わいがあって、心情に浸れる。原作小説は未見だが、こんな感じで想像すると、たぶん小説の中のヒロインの恋愛模様(心情描写)は、結構興味深いと思う。この作品、震災(3.11)をテーマに使ったことで、途中から内容がリアリティを伴って、急激に吸引力と作品の世界観がスケールアップしたように思う。この震災によって、真実の愛に気づくというのも、上手い。しびれる。この作品は、死を意識すること(場所(海、川))や状況(病気、震災))によって、ヒロインが正気を取り戻す。盲目的な愛から覚めることが出来るのは死を感じることで、死を感じることによって愛に気づく。この作品は、ヤフーレビューが荒れてて面白い。作品としての完成度(監督の力量)は、あるので、解釈がいろいろある。)

 

 

猫捨てたで

 

-?

 

帰れ

 

-?

 

 

>>寝ても覚めても [Blu-ray]

 

 

にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ

 

JUGEMテーマ:邦画

スポンサーサイト

  • 2020.10.28 Wednesday
  • 06:03
  • 0
    • -
    • -
    • -
    コメント
    コメントする








        

    PR

    calendar

    S M T W T F S
        123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
    << October 2020 >>

    参加中

    にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ
    にほんブログ村
    ブログランキング

    • seo
    レイシック病院比較



    管理人の最近のおすすめ作品



    selected entries

    categories

    archives

    recent comment

    • 映画「妹の誘惑」の感想(ネタバレ)
      pinewood (11/24)
    • 映画「バイオハザード:ペイシェント・ゼロ」の感想(ネタバレ)
      管理人 (05/01)
    • 映画「バイオハザード:ペイシェント・ゼロ」の感想(ネタバレ)
      まさお (04/30)
    • 映画「超強台風」の感想(ネタバレ)
      管理人 (03/15)
    • 映画「超強台風」の感想(ネタバレ)
      まさお (03/14)
    • 映画「超強台風」の感想(ネタバレ)
      管理人 (03/14)
    • 映画「超強台風」の感想(ネタバレ)
      まさお (03/13)
    • 映画「ナンバー10」の感想(ネタバレ)
      管理人 (01/03)
    • 映画「アイアンクラッド ブラッド・ウォー」の感想(ネタバレ)
      管理人 (01/03)
    • 映画「アイアンクラッド ブラッド・ウォー」の感想(ネタバレ)
      葵 (01/03)

    recent trackback

    recommend

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM