映画「ダウト〜あるカトリック学校で〜」の感想(ネタバレ)

2010.12.09 Thursday 洋画 人間ドラマ/ヒューマンドラマ レビュー

■映画「ダウト〜あるカトリック学校で〜 」の感想(ネタバレ)



■監督:ジョン・パトリック・シャンリィ 
■出演者:メリル・ストリープ フィリップ・シーモア・ホフマン エイミー・アダムス ヴィオラ・デイヴィス

かなり前にWOWOWで放送していた映画「ダウト〜あるカトリック学校で〜」を鑑賞。

【映画「ダウト〜あるカトリック学校で〜」のあらすじ】

1964年、NYのブロンクスにあるカトリック学校。何事に対しても厳格な校長シスター・アロイシアスは、まだ若いシスター・ジェイムズからある相談を受ける。それは、先進的な考えを持ち、まだ子供である生徒たちの信頼を広く集めるフリン神父が、学校で只1人のアフリカ系の生徒と性的な関係にあるのではないかという“疑い(ダウト)”だった。シスター・アロイシアスは神父と対峙するが、神父はそうした関係を完全に否定し……。

※WOWOWから引用
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【映画「ダウト〜あるカトリック学校で〜」の感想レビュー】


「確信がないときどうするか?」

ケネディ大統領が暗殺された時、誰もが深い心の混乱に陥りました。

この絶望…進むべき道は?
今はどうすべきか?
子供たちへの説明は?
自分はどう納得する?

あの時人々は心を寄せ合い、絶望感でひとつに結ばれました。

絶望感があなたと他の人を結びつけたのです。

社会全体にとっての悲劇でしたが、共に体験できたのです。

自分だけの不幸を背負い、苦しむ男性や女性の方がはるかにつらいでしょう。

私が病気だと誰も知らない。
親友を失ったことを誰も知らない。
私の過ちを誰も知らない。

孤独感を想像してください。

窓越しに世の中を見るようだ。

ガラスの向こう側には幸せな人々。こちら側にはあなた。

ここでもうひとつ別の話をしましょう。

貨物船が沈没しました。

火事が起き、船は海の底へ

船員が一人だけ生き残った。

彼は救命ボートに帆を張り、天を仰ぎ星の位置で方角を読み取りました。

そして戻る進路を定め、疲れて眠り込んだ。

やがて空が曇り、20日間にわたって星が見えなくなりました。

正しい針路だと思っても確信を持てません。

日が経つにつれ、彼は衰弱していき、疑いを持ち始めました。

針路は正しいのか、故郷に向かっているのか

それとも方向を見失い、悲劇な死を迎える運命にあるのか。

知る手だてはない。

星が示してくれた方角は、絶望的なあまり空想したものだったのか。

それとも真実でたとえ報われなくても、信じ続けるべきなのか。

皆さんの中には信仰の危機に陥り、迷う方もいるでしょう。

疑いは確信と同じくらい強力な絆になり得るのです。

道に迷った時、あなたは一人ではない。


フリン神父のこの説教から始まる映画「ダウト〜あるカトリック学校で〜」は、タイトルにある通り、疑い(ダウト)がテーマになっている。

校長のシスターは、ある朝、ある生徒がフリン神父が触る行為を拒絶している姿を見て、彼の態度を気に留めるようなる。

もともとカトリックのしきたりに従順な校長シスターにとって、社会の変化とともにカトリック(学校)のルールも変えていくべきだと、先進的な考えを持つフリン神父の考えは理解できなかった。校長は出来れば、規則を乱すフリン神父を学校から追い出したいと考えていた。

そんなとき校長の元へあるシスターが、フリン神父とアフリカ系の黒人男子生徒が不適切な関係があるのでは?という状況証拠の疑い(ダウト)を持ってくる。

その証言から校長は証言したシスターを同行すると、フリン神父を呼び出し、生徒との関係を直接問い詰めるが、フリン神父は関係を否定する。結局、状況証拠も疑いの域を超えず、真実はフリン神父と生徒だけが知る。



事実ではなく疑い(ダウト)を信じる校長のせいで、自分だけでなく、生徒へもいらぬ誤解を生むことになってしまった神父は、次の説教の時間に以下の議題のテーマを話す。



ある女がよく知らない男の噂話をしました。

その夜女は夢を見た。

巨大な手が現れ彼女を指差したのです。

突然彼女は激しい罪の意識にとらわれ翌日告解へ。

年老いたオローク神父に告白しました。

「噂話をするのは罪ですか?」

彼女は尋ねた。

「あれは全能の神の手だったのですか?

赦しを請うべきでしょうか?

私は何か悪いことをしたのですか?」

「そうとも」

オローク神父は答えた

「その通り 

育ちの悪い無知な女よ

あなたは偽りの証言をし

隣人の評判をおとしめた。

心から恥を知るがよい」

神父の言葉に彼女は悔い、赦しを請いました。

もう少し待って神父が言った。

「家に帰って枕を持って屋根に上りなさい

枕をナイフで裂きまた私の元に来なさい」

女は家に帰るとベッドから枕を取り

ナイフを片手に屋根に上り枕に突き刺しました。

そして再びオローク神父の元へ

「枕をナイフで裂いたか?」

神父が尋ねた

「はい神父」

「中身は何だった?」

「羽根です」

彼女は答えた

「羽根だ」 

神父が言った

「辺り一面の羽根です 神父様」

「さあ家に戻って

風に散った羽根を残らず集めなさい」

彼女は答えた

「そんなの無理です

風でどこまで飛んだかわかりません」

神父が言った

「それが噂の正体だ!」


この説教を聴いたシスターの校長は、フリン神父からの宣戦布告だと思ったのか、フリン神父を失脚させるようと嘘をついてまで計略をたてます。結局フリン神父は、校長の強引な行いで学校を辞めることになる。

しかし、フリン神父は、これまでの実績が反映され異動した学校で司祭になり、出世していた。校長のシスターは、自分の思い通りにフリン神父を追い出すことに成功するが、最後に残ったのは、疑い(ダウト)によって、発生した罪の意識だった。

評価 ★★★★★ (星5つ)

(この映画「ダウト」は、かなり深いテーマで見終わった後にいろいろと考えさせられる。神父の疑い(ダウト)についての角度の違う異なる説教も面白い。個人的には、この映画を見て思うのは、他人の気持ち立って、何かを受け入れるられる”寛容さ”が必要だと思う。シスターの校長は、神父の不適切な関係の疑い(ダウト)を信じていたが、結局、周りの状況を理解できず(誰一人神父の疑い(ダウト)の行為について被害を言うものはいないのに)、不適切な関係の行為の罪だけ考え、自分が一番正しい判断をしていると錯覚し、強行に実行してしまったことだろう。そういった意味では、自分は終始シスター校長の側に立つ事はなかった。)

ダウト 〜あるカトリック学校で〜

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2018.05.20 Sunday -

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