映画「愛を読むひと」の感想(ネタバレ)

2010.08.01 Sunday 映画レビュー(★★★★★)作品

■映画「愛を読むひと」の感想(ネタバレ)





■監督:スティーヴン・ダルドリー 
■出演者:ケイト・ウィンスレット レイフ・ファインズ デヴィッド・クロス ブルーノ・ガンツ レナ・オリン

WOWOWで放送していた映画「愛を読むひと」を鑑賞。

【映画「愛を読むひと」のあらすじ】

1958年、ノイシュタット。15歳のマイケルは偶然から知り合った年上の女性ハンナに誘惑され、彼女に童貞を捧げる。ハンナの部屋に通い出すマイケルだが、彼女から頼まれ、「オデュッセイア」「犬を連れた奥さん」などの古典小説を彼女に朗読するように。そんなマイケルが彼女との愛が深まったと感じた時、ハンナは突然、彼の前から姿を消してしまう。8年後、法学生になったマイケルがハンナと再会したのは意外な場所だった。

※WOWOWから引用

【映画「愛を読むひと」の感想(ネタバレ)】


ベルンハルト・シュリンクのベストセラーの自伝的小説『朗読者』を『リトルダンサー』『めぐりあう時間たち』のスティーブン・ダルドリー監督が映画化した『愛を読むひと』がWOWOWで再放送していたので見てみました。

「愛を読むひと」は、15歳の少年が初めて関係を持った年上の女性との生涯を描く物語。

物語の序盤は、15歳の少年マイケルが年上の女性ハンナと知り合い、初めて肉体関係を体験し、その後快楽に落ちるという、主に背徳的な姿が描かれていて、単純にエロス路線ですが、途中から少年が女性に対し、本を朗読し始めると、映画の雰囲気はガラっと変わっていきます。※年上女性を演じるケイトウィンスレットの脱ぎっぷりもすごいですが、この作品で彼女はアカデミー主演女優賞に輝く。

そして、付き合って数ヶ月経ったある日、女性は突然少年のもとを去りますが、それから数年後ある裁判の容疑者として女性が出廷しているのを法学部?の大学生になっていたマイケルは、体験講義として傍聴席から観ることになります。その女性がハンナでした。

ハンナの罪は、捕虜収容所での虐殺に関する容疑。捕虜収容所の管理をしていたハンナは、収容所に集められた捕虜を次の収容所に送る仕事をしていました。

捕虜の中から毎回10人ほど自ら選んで、次の収容所(ガス室?)に送っていました。この容疑に関する裁判が行われると、捕虜収容所で同じく仕事をしていた女性らが呼ばれ、唯一そこの収容所から生き残った母子がこの裁判の証言台に立ちます。

しかし、これによって状況が悪化するとハンナとともに働いていた収容所の同僚たちは、すべての虐殺の責任をハンナ一人になすりつけます。その証拠の書類があるという同僚らの話を聞くと、裁判官は書類の筆跡鑑定をすればわかると、ハンナにサインを求めます。

しかし、ハンナはサインをすることを拒否すると、同僚の意見をすべて認めてしまいます。

傍聴席で一部始終を見ていたマイケルは、ハンナのことを深く知っていた自分が名乗り出ればハンナの裁判は逆転することがわかっていたが、公にさらしたくない二人の秘密を言うことに躊躇い、結局最後まで出廷することができず、ハンナは無期懲役の刑が確定してしまいます。

それから数十年が過ぎ、娘を持つ父親になっていたマイケルは、ある時からハンナが収監されている刑務所に、自分でマイクに向かって本を朗読したカセットテープを送るようになります。

ある日、ハンナからマイケルの元に一通の手紙が送られてきて中身を開くと、小学生の低学年のようなカタコトの内容と字体で短い文章が綴ってありました。それを見たとき初めてマイケルはハンナが文字が書けなかった事(読めなかったこと)を知ります。

それらはマイケルが朗読していた文章の一説をハンナが覚えており、刑務所の図書館で同じ本を借りて、朗読の文章と文章の配列から、単純に単語だけを組み合わせた文章でした。

それから時が流れ、ハンナが釈放されることになると、誰も身寄りがいなかったハンナに身元引受人としてマイケルが選ばれます。迷ったあげくマイケルは、ハンナに会うことを決めます。

すでに顔はシワシワで老女となっていたハンナだが、大人になったマイケルを観ても「ぼうや」と以前の呼び名で呼びかけます。仕事や住む家などすべて用意しているから大丈夫だとハンナに告げると、釈放の日は「静かに出たい」と言って別れます。

ハンナが釈放される当日、マイケルが花を持って刑務所を訪れると、ハンナはすでに亡くなっていました。刑務所の部屋を片付けるわけでもなく、部屋をそのままの状態に残し、遺書とお茶の缶に少しのお金を残して、自殺していました。

遺書には、貯めて置いたお金を捕虜収容所にいた被害者の母子に渡してくれというものでした。

マイケルは、ハンナの希望通り、アメリカにいる被害者の母子に会いに行きます。

すでに被害者の母は死んでおり、娘が大きくなり、調度品が溢れる立派な家に住んでいましたが、ハンナのお金の入ったお茶の缶を渡すと、お金はいらないと言って、お金を抜きアンティークなお茶の缶だけ手に取ります。

マイケルは、自分とのハンナの関係や収容所での事実を告げますが、被害者の娘からは、「思い出したくない。収容所で学ぶものは何もない。」と言われます。しかし、今までで抱えていた秘密を人に話したことで、心の荷が下りたのかマイケルは、被害者の娘に「ありがとう」と告げると、アメリカを後にします。

帰国したマイケルは、上手く接することが出来ないでいた自分の娘にハンナの墓を見せると、ハンナとの馴れ初めを語り出します。…end


評価 ★★★★★ (星5つ)

(始めの少年と年上女性の快楽に溺れる背徳な感じとは裏腹に、捕虜収容所での戦争の悲惨さや、なども語られており、時代に翻弄される人の姿が描かれている。特に、愛を読むひと、読んでもらう人が、文字が書けない(読めない)というオチは、長い時間を通してわかる事実で感動的である。ただ、最後に自分の娘にハンナとの関係を語るのはどうだろうかとも思ってしまった。)


愛を読むひと 完全無修正版


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2018.01.23 Tuesday -

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