映画「キング・コーン 世界を作る魔法の一粒」の感想(ネタバレ)

2012.07.10 Tuesday ドキュメンタリー映画レビュー

■映画「キング・コーン 世界を作る魔法の一粒」の感想(ネタバレ)




■監督:アーロン・ウールフ
■出演者:イアン・チーニー カート・エリス アール・ブッツ

WOWOWで放送していた映画「キング・コーン 世界を作る魔法の一粒」を鑑賞。

【映画「キング・コーン 世界を作る魔法の一粒」のあらすじ】



米国のある大学で友人になった2人、チーニーとエリス。2人が自分たちの髪の毛を調べると、いずれもコーンが含まれていることに驚く。そこで自分たちがいずれもアイオワ州の出身であることから、同州で小さな畑を借りて自分たちでコーンを作ってみようと行動を起こす。そこで分かったのは、コーンを作ると申請しただけで合衆国政府が補助金をくれることと、コーンが飼料や甘味料に姿を変えて全米に流通していく変な食事情で……。

※WOWOWから引用

【映画「キング・コーン 世界を作る魔法の一粒」の感想(ネタバレ)】



「ブルー・ゴールド 狙われた水の真実」「ありあまるごちそう」を始めWOWOWの食メンタリーシリーズで放送されていたドキュメンタリー作品。

内容は、髪の毛を調べたらコーンの成分が含まれていることに驚いた二人が、自らコーンを作り始めていくと、アメリカの農業が抱える問題が次々と浮き彫りになってくるという話。

この作品もコーンがもたらすアメリカを始め世界の食の真実が分かる内容になっている。

まず、直接コーンを食べていないはずの主役の二人の毛髪にはなぜかコーンの成分が入っているという素朴な疑問からスタートして、実際に畑を借りてコーンを栽培するところから話がこの作品が始まる。

彼らがコーンを実際に作ってみてわかるのだが、コーンの収入から除草剤などすべての経費を引くと最終的に赤字になった。ちなみに規模を多くして儲けを出そうと、計算してみるが、それでも赤字は変わらない。それほどコーンのみの収入は少なかった。

結局、政府の助成金なしでは、アメリカのコーン農家はやっていけないという状況が判明する。ちなみに自分たちで育てたコーンを食べてみるが、木くずを食ってるみたいだ!と全然美味しさがなかった。

その後、自分たちが収獲したコーンは一体どこに運ばれていくのか、(※実際は誰のコーンか特定するのは不可能だが)、コーンが積まれた貨車を追って追跡していく。

まずは、穀物飼料として、牛のえさに使われていた。アメリカ全体で大量に作られているコーンは、かなり安く手に入るため、牧草のかわりにコーンが使われていた。

しかし、牛を育てる経営者から話を聞くと、牛に穀物(コーン)を与えるのは、牛にとって良くない事だと聞かされる。120日以内の牛には問題ないが、それ以上の牛に与えると、胃潰瘍ができたり、病気になるという。

また、牛の検査をすると(※生きている牛の胃を外側から穴を開けて直接中を胃を調べるという検査と、大量のコーンは、胃酸を出す原因になっており、体内のPHの数値が落ちてそれが牛を病気にしていた。この症状は酸毒症と言い、治療しなければ死んでしまう症状だった。

そのため、牛がコーンを食べ続けても死なないように抗生物質が打たれるようになっていた。

ちなみに抗生物質の登場により、放牧せずに舎飼い飼育が可能になったというメリットもある。ただ、舎飼い飼育で運動をしない牛は、ただ太らせるために存在しており、放牧されて牧草で育った牛と比べて、カロリーが高い高脂肪の牛だという。

コーンの使われ方だが、全体で4500キロ取れた場合、その中の32%は、輸出や燃料になる。全体の50%に当たる2500キロは、飼料や食料用。残りの200キロは、甘味料(コーンシロップ)になるとその後の調べでわかる。

彼らは、次にコーンシロップを調べるため甘味料の工場への取材を行うが、どこも取材拒否で入ることはできなかった。どの工場も危険だからとかそういう理由だったが、他に何か隠している雰囲気は満載だった。

結局、工場への取材が不可能だったので、コーンシロップを作る方法を教えてもらい、自分たちで実践してみた。まず、コーンを水で長時間ゆでた後、ミキサーに掛けてジュースのように細かくし、最後に酵素など化学薬品を混ぜて出来上がる。※詳しくは、WIKIを参照してください。

ちなみに出来上がったコーンシロップは、相当な甘さになっていたが、作った二人は少し口に入れたるが、その味を知るとそのまま吐き捨てていた。

これらのコーンから作られたコーンシロップについては、炭酸飲料をはじめ、様々な加工食品に使われている。

あるメキシコ人?のタクシードライバーは、家族を糖尿病で何人も亡くしていて彼もまた糖尿病だった。以前は150キロも体重があったが、炭酸飲料を飲むのを止めただけで、3分の1にまで減ったという。それ位、コーンシロップなどが使われる炭酸飲料のカロリーは多く入っているという。

また現在、ニューヨーク市民の8分の1は糖尿病だと病院関係者は語り。糖尿病は、血糖値が高すぎて、すい臓が働く範囲を超えて、制御できなくなる病気だと言う。

このコーンだが、最近ではどんどん改良が加えられていて、栄養価がない、代謝にも悪い、カロリーもないという、食として価値はほとんどないものになっているという。コーンは、黄色の部分(コーンスターチ)よりも、白い部分の方が栄養価が高いらしい。

コーンがこのように政府主導で過剰生産されるようになったのが1970年代のアール・ラウアー・バッツ農務長官時代の政策転換が始まりだというが、現在のおかしな状況を彼に取材すると、当時は、食費がひどく高く、それ以外に使えるお金は少なかった。現在では、食料が安くなり、当時の半分ほどになり、他のことへ使えるようになったと彼は語った。

当時からしてみたら、農業の手間が少なくなって時間に余裕ができたり、過剰生産により食費の低減などには成功したが、それらを得るための健康被害への犠牲は、かなり大きいものとなっている。

結局食費は安くなっても、病気になって医療費にお金が掛かっていたらトータルでみたらマイナスだと思うが、この状況を改善しようにも、あまりにも拡大し、様々な問題(食だけでなく、エタノールなどエネルギー分野)に波及して広がっているためどこから手をつけるべきか、すでに手に負えない状況になっている。

現時点では、方針が間違っていても突き進むだけしかできず、システムの崩壊(アメリカの破綻)が唯一の解決策への転換期になるような気もする。


評価 ★★★★☆ (星4.5)

(とにかくコーンについて知りたいなら見ておいて損はない作品。とりあえず個人としては、牛肉、炭酸飲料、フライドポテトなどは食べない方が良いというのが、この作品からの結論になる。もっと細かく言うと、飼料に穀物(コーン)が使われて育った、牛、豚、鳥などの肉や卵なども食べるのは止めた方が良いということになる。あとは、甘味料など、コーンシロップから表記が変わったものも注意する必要があるでしょう。自然に育った原材料のみを食うのが安全かな。ちなみにアメリカでコーンを作っている農家は、自分たちのコーンは食わないと言っているしね。)


ラベルに”甘味”と

書かれているものは

高果糖コーンシロップだ


-?


牛にコーンを食わして

長く生きれなくする

コーンを食べさせるのは

本当は良くねえ


-?


黒字にする

唯一の方法は政府だ

19.92ドル損失を出し

政府の28ドルで

埋め合わせる

-?

莫大な量の栽培だが

食用じゃない

食べられるコーンは

加工したものだ

だから我々は

自給自足できないんだ


-?


マクドナルドで食べるとは

コーンを食べることなんだ

コーンで育った牛

炭酸飲料もほぼ高果糖の

コーンシロップだ

フライドポテトもカロリーの半分は

揚げるコーン油からきている

全部コーンなんだ

-?


農業はおかしいもんだ

質は関係ない

カスを育ててる

見たこともない

カスを育ててる


-?


助成金は過剰生産と

人を肥満に

陥らせるものなんだ

ファーストフードを

促進している


-?


イアン・チーニー/キング・コーン 世界を作る魔法の一粒


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2019.12.09 Monday -

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