- 2022.04.03 Sunday
映画「永遠の831」の感想(ネタバレ)
映画「永遠の831」の感想(ネタバレ)
■監督:神山健治
■出演:斉藤壮馬 M・A・O 興津和幸 日笠陽子 大塚明夫 粟津貴嗣 近藤孝行 岩崎諒太 山下誠一郎 五十嵐麗
映画「永遠の831」のあらすじ
“未曾有の大災厄”により世界中が混迷を極める現代。東京で新聞奨学生として暮らす青年・スズシロウは、誰にも言えない秘密を抱えていた。高校3年の夏に起こったある事件をきっかけとして、自分の意志とは無関係に周囲の時間を止められるようになってしまったのだ。そんなある日、スズシロウは初めてその秘密を分かち合える相手と出会う。自分と同じく、心に傷を負い、時間が止められるようになってしまった少女・なずな。彼女が異母兄の芹によって犯罪に利用されていることを知ったスズシロウは、衝動的に手を差し伸べる。「君、ボクと一緒に逃げよう!」止まってしまった時間を、2人は再び動かすことができるのか。
※WOWOWから引用
【映画「永遠の831」の感想(ネタバレ)】
「攻殻機動隊 S.A.C.」「東のエデン」シリーズの神山健治が監督・脚本を兼ねたという長編アニメ。
現在映画館で公開中の劇場アニメがWOWOWで放送してたので見てみた。
内容は、時間を止められる男が、テロリストの陰謀に巻き込まれていくという話。
一応、物語はフィクションとされているが、このアニメの中で語られている世界(東京)というのは、現在の日本である。
しかも、アニメという体裁を取りながらも、現在の日本の社会システム(政治)については、真実(現実)を一切隠さず、本音(自分の見解とも一致する)でしっかり描いてるところはなかなかすごい。テレビでは描けないネット時代の真面な人の解釈である。
たぶんWOWOWが多く出資してるからだと思うが、普通に大手のスポンサーがついてる映画作品ではたぶんここまでの内容は無理だと思う。
個人的に、この物語の中で人材派遣会社の社長?だかが誘拐される話が出てくるが、たぶん現実では、竹●平蔵のことじゃないかと思う。女性総理は、将来的な高●早苗がモデルなのかと思うが、立ち位置は合ってるが、キャラクターは別の人っぽい。
とりあえず、竹●平蔵というキーワードにすぐ反応できる人(嫌いな人)なら、この映画は見といて損のない内容である。
半グレらが集まった反政府機関(テロリストら)が腐敗した役立たずの日本政府に鉄槌を喰らわす的な内容が入っているので、今の政府に不満が溜まってる人は、見てて多少ストレス発散になる(笑)
ちなみに、政治的な部分での話は良いのだが、ラストのオチがイマイチなのがもったいない。
せっかく真実をベースに描いてるのに、最後がなんとなくふわっとした終わり方になっていて、印象が薄い。
特に、主人公とは別にいた時間を止められる女子高生の存在が、青春や恋愛という安易なテーマに戻ってしまい、もっと描いて欲しい本質から逸れてしまったようなそんな気がします。やはり映画の限界かな。
評価 ★★★☆☆ (星3.4)
(まとめ:珍しく日本の社会システムの構造の真実をしっかり描いているアニメ。この部分だけでも見ることをおすすめします。日本国民の3割でもこういう日本の現状があることを共通認識として持っていれば、もう少しマシな日本はなるでしょう。最近は、いいかげん気づいた人も増えてきて、良くなりそうな兆候(話)はあるけど、現実は、変わりそうで本丸(緊縮財政)は一向に変わってないか、むしろずるずると悪くなっているだけとも言える。個人的には、希望は持ちつつも半分あきらめている。)
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