映画「バレッツ」の感想(ネタバレ)

2012.01.14 Saturday フランス映画 レビュー

■映画「バレッツ」の感想(ネタバレ)




■監督:リシャール・ベリ
■出演者:ジャン・レノ カド・メラッド ジャン=ピエール・ダルッサン マリナ・フォイス リシャール・ベリ ジョーイ・スタール フィリップ・マニャン

WOWOWで放送していた映画「バレッツ」を鑑賞。

【映画「バレッツ」のあらすじ】

マルセイユを支配するギャングの大物だった過去を捨て、妻や子供と穏やかな日々を過ごしていたシャルリ。だがある時、何者かの襲撃を受けた彼は、体に22発もの銃弾を受け、生死の境をさまよう。奇跡的に一命を取り留めたシャルリは、襲撃の犯人が、かつて不変の友情を誓った幼なじみのザッキアと知る。家族を危険にさらしたくない彼は、復讐の連鎖を嫌って報復に動く仲間を押しとどめるが、それが逆に仲間の死を招いてしまう……。
※WOWOWから引用

【映画「バレッツ」の感想(ネタバレ)】


リュックベッソンが製作に名を連ねる、「レオン」のジャンレノが主演するフランス産のマフィア映画。

物語は、何者かの襲撃により22発の銃弾を受けた男が奇跡的に生還すると、仲間と共にその犯人を突き止め復讐するという話。

ジャンレノ主演×復讐ものということだけで見始めたが、アメリカ的な軽くわかりやすい復讐アクションを想像したが、実際は、マフィアの組織が絡む意外と重厚なドラマだった。

フランス映画のマフィアものは意外と良作品があるが、この映画もなかなかの見ごたえがある。ジャンレノの久々?の殺し屋役も良い。ラストは、新たな真犯人がいるというお決まりのサスペンスさも用意されており、全編にわたって適度に緊張感があって2時間(118分)の長さも気にせず楽しめる。

物語については問題ないが、演出面では、時間軸が急に変わったり、展開も速いので、登場人物の顔や名前を覚えるのに結構苦労する。特に女刑事の物語が解説なくシーンのみで始まるのには、完全に迷子になった。※夫殺しの捜査も同時に進行しているが、シーンが少ないので全体像がわかりにくい。

この映画は、1回見て、登場人物その他を理解するには相当集中してみないと厳しい。同じような外見(ハゲ+ひげ)も多く、敵なのか味方なのかよくわからなくなった。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(「男たちの挽歌」(仁侠映画)ばかり見ていたので、気分を変えようと思って見たら、これもマフィア映画だった。ちなみに、仁侠映画ということで、この映画も「男たちの挽歌」に負けず劣らず名言が多い。シャルリの名言(誰が殺してなぜ死ぬのか?…)は結構好きだが、一度追い詰めた犯人を格好つけて逃がしたせいで、のちに仲間が殺されたりするのは、詰めが甘いとしかいいようがない(笑)映画的には良いけど、なんかところどころ惜しい。仲間や友情についても描かれているが「男たちの挽歌」より感情移入できてこっちの方が好きだ。)


死んでも友達だ

-シャルリ



死は永遠なの?

-女刑事の息子




名誉など死んだら

何の役にも立たん


-シャルリ


誰が殺してなぜ死ぬのか

知ってほしい


-シャルリ



物質的に豊かなら

苦労は乗り切れる

-ザッキア?



友情とは責任があり

義務だ


-ザッキア?




勝利への焦りが

敗北を生む


-ルイ14世




今ほど自分の命が

愛おしかったことはない


-ラビータ?(オペラの歌詞)



因果な稼業だ

足を洗おうとすると

何者かが殺しに来る

父親や兄弟や伯父を

殺しにくる

とどまるしかない

くたばるまで…

血は流れ続ける


-シャルリ



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映画「熟れた本能」の感想(ネタバレ)

2011.12.13 Tuesday フランス映画 レビュー

■映画「熟れた本能」の感想(ネタバレ)



■監督:カトリーヌ・コルシニ
■出演者:クリスティン・スコット・トーマス セルジ・ロペス イヴァン・アタル ベルナール・ブランカン アラダン・レイベル

WOWOWで放送していた映画「熟れた本能」を鑑賞。

【映画「熟れた本能」のあらすじ】

裕福な夫と子どもたちに囲まれ、幸せな生活をおくる主婦スザンヌ。子どもの手がかからなくなり、平凡な生活に退屈し始めた彼女は、一時退いていた心理療法士の仕事を再開しようと決意する。そんな矢先、彼女は自分の不注意から、仕事場の工事にやってきた作業員イバンに怪我を負わせてしまった。責任を感じたスザンヌは、怪我で仕事ができなくなった彼になにかと気を遣うが、そうするうち2人は激しく惹かれ合い……。

※WOWOWから引用

【映画「熟れた本能」の感想(ネタバレ)】


イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス主演の官能ラブストーリー。

WOWOWでは3ch放送になってからか、WOWOWシネマでときたま深夜に外国の官能作品を放送しているが、今回好きな映画ベスト10に入る映画「イングリッシュペイシェント」に出演する女優が出演しているということで気になり録ってみた。

物語は、40歳を過ぎた女性の不倫を描く作品。たしかR-15指定相当の視聴制限付きの作品なので、ラブシーンは意外と大胆に描かれているが、中年男女のそれなので残念ながら特に期待するほどのものではない…。

ただ、そんなことよりも、この主人公の女性への感情移入度はほぼないと言える位、不倫男性への異常なまでの愛情が強引すぎて、すべての行動が共感できず腹立ってくる。久々にこのヒロインには腹立った。

まず、家の改修に来た男と何度か話しているうちに良い関係から浮気してしまう…という点は、ありがちだなと思いながらも見ていると、不倫した直後に、なぜか罪の意識に駆られて、夫に浮気を正直に告白するという謎の暴挙に出る。※浮気するなら墓場まで持って行くのが、唯一相手に対する思いやりでしょう。この行動には全く理解できない

この暴挙に浮気相手の彼氏も驚きを隠せず”もう会わないほうが良い”と、関係を終わりにしようとするが、女性側は、夫に浮気を告白したにも関わらず、浮気をやめる気配は全くなく、知人が訪ねてきている時にも、浮気相手からの電話に出ては、すぐにでも会いに行こうとする。

さすがに浮気相手との会話が夫にバレると、「部屋にいろ」と閉じ込められてしまうが、二階の窓から抜け出してでも会いに行く。

妻の浮気告白に対しては、嫌々ながらも許して生活を共にしていた夫だが、妻が不倫をやめるつもりがないことを知ると、遊ぶ金を無くそうと妻のクレジットカードなど財産をすべて凍結する。そして、戻ってくるなら、元に戻すと伝える。

財産が凍結されたことを知り、浮気相手との会う金にも困った妻だが、夫と離婚すれば、いくらかの財産がもらえると思い、今まで子供を育てた分だなどと難癖付け、財産分与を要求するが、夫は首を縦には振らない。※そりゃそうだ

離婚で財産分与を受けるには、子供の証言も重要らしく、子供に手紙を書いてもらおうと、息子と娘に話を持ちかけるが、息子は理解するが、娘は、「自分から出て行った」と母親をあきらかに毛嫌いする。※そりゃそうだ

結局、離婚しても自分の財産がないと知ると、自宅にある絵画や貴重品などを売りさばき、不倫相手との新たな生活への資金にしようと考え、誰もいないときを狙って、不倫相手の男と共に自分の家に空き巣に入る。

無事に自宅から貴重品を盗むことに成功したが、不倫相手の男が絵を換金に行くと、被害届が出ており、盗品の売買ですぐに捕まってしまう。夫は妻に不倫相手の男が捕まったことを話すと、妻は何でもするからと彼を元に戻してと言い、夫の条件を呑んで今までのように良き妻に戻る。

しかしある晩、夫との嫌々の性交渉の後、耐え切れなくなった妻は、寝ている夫に目掛けて銃の引き金を引くと、家を捨て逃げるように不倫相手のもとに行く。男と一緒に暮らす予定だった景色の良い山小屋に到着し、久しぶりの再会を果たすが、その後サイレンの音が聞こえ…。

最後は、不倫の末、夫を銃殺するというとんでもない暴挙で幕を閉じる。なんだこりゃ。という作品だ。

この妻の行動は、駄々をこねる子供みたいで、終始呆気に取られる。せめて、少しでも納得がいく不倫の結末があったら良かったが、とにかくこの映画は誰が得するのか、損しかない。妻が浮気するまでが、不倫の恋愛映画として見れるが、その後は泥沼すぎて、なんだかなあ。


評価 ★★★☆☆ (星3つ)

(不倫する妻も妻だが、妻が浮気したとわかった後、なぜか「俺の女だ!」と今まで倦怠期だったのに、急に妻に対して性欲が沸く夫も夫だ。人のモノだと思うと、急に価値が出る。男ってやっぱりバカだな。不倫相手の男の不幸な人生は、こんなおっさんの人生は嫌だと思いながらも哀愁や人間味があり、個人的に唯一の救いだ。)


まるでさかりのついた

メス犬だ


-夫



俺との人生はクソだ

呪われている


-イバン



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映画「ラストアサシン」の感想(ネタバレ)

2011.12.12 Monday フランス映画 レビュー

■映画「ラスト・アサシン」の感想(ネタバレ)



■監督:ジェローム・ル・グリ
■出演者:メラニー・ロラン クロヴィス・コルニヤック チェッキー・カリョ グザヴィエ・ガレ クリストファー・スティルズ コラード・インヴェルニッツィ ヨハン・レイセン

WOWOWで放送していた映画「ラスト・アサシン」を鑑賞。

【映画「ラスト・アサシン」のあらすじ】

すご腕の暗殺者にしてシングルマザーでもあるリュクレスは、娘に自分の仕事も説明できない暮らしに疲れていた。あるとき、ついに引退を決意した彼女は上司に辞意を告げるが、彼女の才能を知る上司は条件として最後の仕事を命じる。それは石油パイプラインの利権に絡む要人、アレクサンダーを抹殺せよというものだった。かつて声楽の道を志していたリュクレスは女声歌手として、音楽家でもあるアレクサンダーに近づくのだが……。

※WOWOWから引用

【映画「ラスト・アサシン」の感想(ネタバレ)】


フランス映画「オーケストラ」のバイオリニスト役でお馴染みのメラニー・ロラン主演のアクション映画。DVDは2011年12月22日発売のようで、WOWOWの方が一足先に先行放送のようだ。

邦題タイトル「ラストアサシン」からもわかるとおり、メラニーロラン演じる凄腕女性暗殺者の引退前の最後の任務を描いた物語だ。

一応凄腕の女性暗殺者という設定で、同じフランス映画の「レオン」みたいな冷酷な暗殺者を想像してしまうが、実際の行動は、一度標的の殺害に成功したのに、無関係な人まで毒を飲ませてしまい、急遽解毒剤を急遽取りに戻ったりと、暗殺者なのに落ち着きがない。

ただ、それはともかくとして暗殺者としての一番の失態は、凄腕捜査官には正体がバレて暗殺を止める様、普通に説得されてしまう始末で、もう凄腕とは思えない。

結局、正体がバレて弱みを握られると、捜査官とともに送り込まれた別の暗殺者探しに翻弄したりと、暗殺業は結構グダグダだ。

このグダグダだが、これが予想外にも違う盛り上がりを見せ、これはこれで普通に見れる。

とりあえず暗殺者役のメラニーロラン可愛さでいくらでも持つという感じの映画。一応サービスショットでシャワーシーンがあるが、大事な部分はよく見えない。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(この映画も、メラニーロラン出演の過去の映画「オーケストラ」同様、オーケストラの舞台シーンがあり、今回はソプラノ歌手?という役で実際に歌を歌うシーンもあるが、ロランはもともと?歌手らしく、吹き替えと勘違いしそうな生オペラを披露している。※本物らしい。個人的には、歌はすごく上手いかもしれないが、オペラを歌ってる姿は外見のキャラクターとかけ離れていて、あまり宜しくない。)


一日一個のレモンは

医者いらず

-リュクレスの上司



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映画「ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜」の感想(ネタバレ)

2011.10.06 Thursday フランス映画 レビュー

■映画「ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜」の感想(ネタバレ)





■監督:フレッド・カヴァイエ
■出演者:ヴァンサン・ランドン ダイアン・クルーガー ランスロ・ロッシュ オリヴィエ・マルシャル オリヴィエ・ペリエ

WOWOWで放送していた映画「ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜」を鑑賞。

【映画「ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜」のあらすじ】

若くて美しい妻のリザと幼い1人息子のオスカルと共に、パリでささやかだが幸福な家庭生活を送っていた国語教師のジュリアン。ところがある日、彼らの家に突如警察が押しかけてきて、リザはある殺人事件の容疑者として逮捕され、懸命の無実の主張も空しく彼女には20年の禁固刑が言い渡されてしまう。すっかり生きる気力を失った妻の変わり果てた姿を目にしてジュリアンは遂に一大決心をし、彼女を脱獄させる計画を練り始める。

※WOWOWから引用

【映画「ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜」の感想(ネタバレ)】

ニコラスケイジ主演の「ナショナルトレジャー」やブラッドピット主演の「トロイ」など大作映画でも御馴染みの美人女優ダイアンクルーガー出演のフランス映画。

無実の罪で投獄された妻を助けるべく、平凡な国語教師の夫が妻を脱獄させるため綿密に計画して実行するという海外ドラマ「プリズンブレイク」を彷彿する物語。

本家「プリズンブレイク」は、無実の兄を助けるべく弟が奔走する兄弟の愛だったが、こちらは子持ちの夫婦の話。

全編に渡って妻を奪われた夫(家族)の哀愁が漂う作品で、脱獄と言うサスペンスものだが、妻へのラブ(愛)の方が、重要度が高く、自然とこの平凡な夫に共感し感情移入させられてしまう。稀に見る主人公目線に自分も同化しながら見れる作品。

タイトルにある「すべて彼女のために」がまさに夫の妻への愛を表しているようで、妻のためとはいえ次第に悪に染まっていく姿がとても悲しい。

夫は妻の脱獄を計画するにあたり、脱獄を7回成功させて脱獄本も出している男との接触を図り、直接ノウハウを仕入れるのだが、この映画では脱獄するために必要な情報もかなり提供されている。

1.脱獄にはカギ(警備の隙など)を見つける必要がある。(どんな刑務所でもカギは必ずある)

2.脱獄後は家族、友人、恋人とは連絡を取らず縁を切る位の決断をせよ

3.子持ちの警備員を殺したり、警察の検問を突破する位の意気込みがなければならない。

4.逃走後の宿や数年間の生活費等、お金はとにかくたくさん用意する。

5.警察の裏をかき、国外に逃げるその際には国外の空港を使え。

6.逃走する際のパスポート、身分証を事前に用意する。


以上のような脱獄スキルが紹介されていたりと、なかなか面白い。もし無実の罪で投獄された場合は参考にしよう(笑)。この映画は、プリズンブレイクとはまた違った面白さがある。


評価 ★★★★★ (星5つ)

(この映画はかなり面白い。特に期待もせず見始めたが、イントロテロップでダイアンクルーガーの名前が出たところから急に興味が出てきて、その後いきなりの警察の登場と逮捕で拘束。妻の回想シーンで妻の無実が明らかになった後、弁護士から見放された夫は脱獄計画へと着手する。最初から最後まで目が離せない。ときたまフランス映画に良作品を見かけるが、これもかなりおすすめの作品。言わずもがなの登場人物の語らない演技(演出)が素晴らしい。特に息子が逃亡を計画をしていることを知ったオスカルの父親の無言の演技が良い。)

脱獄するのは簡単だ

その後が大変だ


-オスカル


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映画「パリ20区、僕たちのクラス」の感想(ネタバレ)

2011.06.21 Tuesday フランス映画 レビュー

■映画「パリ20区、僕たちのクラス」の感想(ネタバレ)




■監督:ローラン・カンテ
■出演者:フランソワ・ベゴドー ほか

WOWOWで放送していた映画「パリ20区、僕たちのクラス」を鑑賞。

【映画「パリ20区、僕たちのクラス」のあらすじ】

パリの下町、20区にある中学校。新学年を迎え、とあるクラスの担任となった国語教師のフランソワは、正しくて美しいフランス語を教えようと試みるが、生徒たちは、アルジェリアやモロッコ、中国など、お互いに出身国や文化背景もバラバラで、基本的な社会的コミュニケーションすらすぐには成り立たないのが現状。そうした困難な状況の中、フランソワは彼らと真剣な対話を試み、各自に自己紹介文を書くよう課題を与えるのだが……。

※WOWOWから引用

【映画「パリ20区、僕たちのクラス」の感想(ネタバレ)】

最近、第63回カンヌ国際映画際の発表でブラッドピット主演の「ツリーオブライフ」(テレンスマリック監督)がパルムドールを受賞して話題になっていたが、その二年前の第61回カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞したというフランス映画。

タイトル「パリ20区、僕たちのクラス」からもわかるとおり、学校ものの作品でまるでドキュメンタリーを見ているかのようなリアルな学校の実情が描かれている。

個人的には、この映画がカンヌの最高賞(パルムドール)を受賞というのは見終わった後に???が浮かんだが、製作者(審査員)の視点で見ると、最高賞になるのかなと思う。

出演者の演技や演出が上手く嵌ったときにたぶんそれは演技(やらせ)という枠を飛び越えて、限りなくリアルなドキュメンタリーに近づいていくと思われるが、この映画はまさにその映画が別のものに化けてしまった成功例といえる。

これが台本があって、イチから念入りに作られたものとして製作されていたと知った時の他の製作者の”やられた感”の溜め息ったらないと思う。っという意味でカンヌの最高賞なのかなと想像する。

先生や生徒ら出演者のやり取りは、まるで実際にある学校で行われている出来事を追っていると錯覚するほどのリアルさ。そして、先生目線での言うことを聞かない生徒に対するムカツキ度はドラマとかでは見られない、真実に迫る嫌らしさ。先生の演技は普通にイライラしている!?

「自分の考えが正しいと思うか?」という哲学的な本(プラトンの”国家 ”)を読んで達観した考えを持つ生徒に心底バカにされる先生や、先生の弱みを握っては学校中に噂を広める生徒、一年間親身に教えた生徒から「私は学校で何も学んでいない」など答えのない答えを求められるなど先生という前に一人の人間としての苦悩などよく表現できていると思う。

大人になってこの映画を観ると、先生という職業の大変さを身に染みてよくわかる。昔は全くそんなこと考えもしなかったが。自分がこの先生になったら我慢できず生徒を殴ってしまいそうだ。特にあの会議でうすら笑みを浮かべていた白人の女生徒は確実に殴っている(笑)

この映画は、フランス映画で、多種多様な人種が通うフランスの三流?学校での出来事を迫ったものだが、生徒はとりあえず全員出席しているし、問題があるといっても、それほど悪い学校ではないと感じる。

意外と日本の学校の方がもっと生徒の資質が悪質のような気がする。今は、授業中でも勝手に教室から出て行ってしまうのは当たり前らしいし、先生に見えないところでいじめなどは、普通にあるだろう。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(リアルという部分に特化すれば、ずば抜けた作品だが、なんとなく言いたいことが言えていない消化不良なラストなど、マイナス点も多い。先生が体を張って退学する生徒を助ける、何かの答えを見つけるなど、ドラマ的面白さは全く用意されていない。現実に近いと言えば、そうなるが。果たして映画(演技)でドキュメンタリーを目指す意味はあるのかという部分で素人(視聴者)としては疑問が残ってしまう。普通にドキュメンタリーを撮れば良いと思ってしまうので。っということで”いかにやらせでリアルを作れるかという”製作者側のテクニックを見せるみたいな玄人向けの映画ですね。)


”ペタス”(フランス語)=売春婦

-フランソワ


パリ20区、僕たちのクラス


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映画「オーケストラ」の感想(ネタバレ)

2011.06.16 Thursday フランス映画 レビュー

■映画「オーケストラ」の感想(ネタバレ)



■監督:ラデュ・ミヘイレアニュ
■出演者:アレクセイ・グシュコブ メラニー・ロラン ミウ=ミウ フランソワ・ベルレアン ドミトリー・ナザロフ ヴァレリー・バリノフ

WOWOWで放送していた映画「オーケストラ」を鑑賞。

【映画「オーケストラ」のあらすじ】

ボリショイ交響楽団の劇場清掃員である中年男性アンドレイは30年前、天才指揮者と呼ばれて活躍したが、当時共産主義だったソ連はユダヤ人排斥の政策を強行し、ユダヤ系の演奏家たちやアンドレイらその支持者たちは排斥されてしまう。そして今、パリの劇場から届いた出演依頼のファックスを偶然見たアンドレイは、自分と同様に今は落ちぶれたかつての楽団仲間を集め、偽のオーケストラを結成。夢のパリ公演を実現させようとするが!?

※WOWOWから引用

【映画「オーケストラ」の感想(ネタバレ)】

フランス映画ということ以外誰が出演しているのかも知らない作品だが、音楽ものというタイトルに惹かれて見てみた作品。

ストーリーは、過去に伝説の指揮者と呼ばれながらも歴史出来事により今は劇場の清掃員として成り下がってしまった中年の男がパリで行われるというオーケストラ公演に偽って参加し、当時実現できなかった悲願の夢を叶えるという物語。

オーケストラがテーマのドラマというと「のだめカンタービレ」や韓国ドラマ「ベートーベンウイルス」が人気ですが、このフランス映画「オーケストラ」も期待に負けない素晴らしい作品。

舞台がヨーロッパ(ソ連)で戦時中には共産主義の被害をもろに受けたと言われる音楽家の歴史的背景がある中で語られるエピソードということで、登場人物達への無念さ憤りなどは痛いほど伝わってきて共感が絶えないが、それをすべて癒すほどラストでの夢実現シーン(チャイコフスキー作 ヴァイオリン協奏曲)の演奏は素晴らしく、鳥肌+涙ものの感動を与えてくれる。

この映画でアンドレイ(伝説のマエストロと呼ばれた男)が、楽曲として完璧だと言っていたこのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲だが、こんなに良い曲とは知らなかった。超絶なヴァイオリンソロと盛り上がりのハーモニーが素晴らしい。


評価 ★★★★★ (星5つ)

(過去に死ぬほど練習した当時のメンバーが30年ぶりに集まり、リハーサルもせず本番に望んだり、パリへ行くために空港ターミナルでパスポートを偽造するなど映画ならではというストーリーも多々見られるが、そういう細かい部分がどうでも良くなってしまうほど、ラスト演奏は圧巻。そして若手ヴァイオリニスト(ジャケ)の生い立ちもあきらかになり、ヴァイオリン協奏曲に賭ける登場人物の背景も見事に描いている。これは音楽が好きな人にはおすすめの一本。)


音楽は自発性が大事

-アンドレイ


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映画「パリより愛をこめて」の感想(ネタバレ)

2011.03.28 Monday フランス映画 レビュー

■映画「パリより愛をこめて」の感想(ネタバレ)



■監督:ピエール・モレル
■出演者:ジョン・トラヴォルタ ジョナサン・リス=メイヤーズ カシア・スムートニアック リチャード・ダーデン アンバー・ローズ・レヴァ

WOWOWで放送していた映画「パリより愛をこめて」を鑑賞。

【映画「パリより愛をこめて」のあらすじ】

パリの米大使館で働くリースは、実はCIAの見習いエージェント。麻薬コネクションの捜査のためにCIA本部から腕利きエージェント、ワックスが訪仏し、そのパートナーを任されたリースは初めての重要な任務にはりきる。だがワックスは、任務遂行のためなら手段を選ばない大胆な人物で、自国でもないのに銃をぶっ放すのも平気。リースはワックスのやり方に戸惑いや反感を覚えつつ、パリ市内を捜査し続けるワックスについていく。

※WOWOWから引用

【映画「パリより愛をこめて」の感想(ネタバレ)】

「レオン」「フィフスエレメント」で知られるリュックベッソンと「96時間」「アルティメット」のピエールモレル監督のフランス製作の映画。

ジェイソンステイサムの「トランスポーター」シリーズ、リーアムニーソンの「96時間」と、リュックベッソンが携わるフランス映画があるが、今回は、主演にジョントラヴォルタを迎えている。

フランス映画のアクション映画作品ということで、上記の2作品とストーリーは違えど、方向性、雰囲気はかなり似ている。

ただ、個性派俳優ジョントラヴォルタが主役ということもあり、フランス映画だが、ハリウッド映画っぽい感じもあるという異色な映画。

ところどころ「これそういえばフランス映画か?」と思い返すこともしばしば。その原因は、フランス人俳優が少ないことと、主演の男二人を始め、出演者の多くが英語をしゃべっていることが大きい。

内容は、巻き込まれ型ストーリー。パリ大使館で働くジョナサンリースマイヤーズ演じるリースは、大使館員という職業とは別にCIAの諜報活動も請け負っていた。

しかし、CIAから頼まれたある麻薬取締りの任務に参加したのがきっかけで、ジョントラヴォルタ演じる凄腕捜査員ワックスと知り合い、なぜかテロリストの陰謀に巻き込まれていく…。

ラストは、悲しさが残る結末となるが、2時間弱という作品はテンポよく進んでいく。※スタートレックの話題もある。

評価 ★★★☆☆ (星3.5点)

(世界で3億ドル以上の興行成績を記録したピエールモレロ監督の前作「96時間」と比べると、緊張感と物語の吸引力はやや弱い。ジョントラヴォルタの豪快な役どころは良いが、それ以外で特に残るものはない。アクションは激しいが、このジョントラボルタの役は、ヴィンディーゼルでもいけるような気もしてしまう。個人的にジョナサンリースマイヤーズは好き。リュックベッソン製作のフランスアクション映画が好きな人にはおすすめ。)


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映画「アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ」の感想(ネタバレ)

2010.10.17 Sunday フランス映画 レビュー

■映画「アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ」の感想(ネタバレ)



■監督:パトリック・アレサンドラン 
■出演者:シリル・ラファエリ ダヴィッド・ベル フィリップ・トレトン ダニエル・デュヴァル エロディー・ユン

WOWOWで放送していた映画「アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ」を鑑賞。

【映画「アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ」のあらすじ】

2013年のパリ郊外、バンリュー13地区。そこは依然として、さまざまな人種が入り乱れて小競り合いを繰り広げる無法地区状態のまま。そんなある晩、この地区で警官が何者かに射殺されるという事件が発生。この機に乗じた政府は同地区の一掃浄化作戦に乗り出す。しかしこの警官射殺事件は、実は政府が仕組んだ狂言芝居だった。その陰謀に気づいた潜入捜査官のダミアンは投獄の憂き目にあうが、かつての相棒レイトが彼の救出に向かう。

スタントマンなしの肉体アクションが炸裂したリュックベッソン製作のフランス映画「アルティメット」の続編に当たる映画「アルティメット2 マッスルネバーダイ」は、前作の3年後の話。

このシリーズは、ストーリーは、特に合ってないようなものでジャッキーチェンばりの肉体アクションが見どころの映画ですね。高い場所からの飛び降りや逆に壁登りなど、普通にあり、どこかで見たことがあるドアを開けずに窓から車に乗リ込むなどの細かい小技アクションもある。

とにかく主人公二人は動きにキレがあり、アクションの爽快感はある。3階から落ちるカーアクションも実写なのかCGなのかよくわからないがとにかくすごい。肉体アクションが好きな人にはおすすめの映画。


評価 ★★★☆☆ (星3つ)

(最後は、13区をミサイルで破壊しようと陰謀を企てていた幹部の証拠を掴み危機一髪で止めるのだが、結局主人公達は違う思想のもと一から作り直すということで、自分達が住んでいた13区にミサイルを発射してしまう。結局壊すのなら急いで止めにいかなくて良いんじゃないかとも思う。さらに、戦闘機からのミサイルでの街の破壊シーンは、部屋の中にいて外の音と電球が弱くなるという映像だけで描かれており、直接の破壊シーンは想像に任せるというなんとも味気ない演出になっている。)

2010年10月20日発売アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ

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映画「スケートオアダイ」の感想(ネタバレ)

2010.09.10 Friday フランス映画 レビュー

■映画「スケートオアダイ」の感想(ネタバレ)



■出演者:ミッキー・マウ イドリス・ディオプ エルサ・パタキ フィリップ・バス ラシダ・ブラクニ

本日(9/9)WOWOWで放送していたフランス映画「スケートオアダイ」を見てみました。

映画「スケートオアダイ」のあらすじは、スケボー青年のミッキーとイドリスは、ひと気のない立体駐車場で麻薬取引現場に遭遇する。面白半分で携帯電話で撮影していると、その後様子が一変し、取引相手が射殺される自体が起きる。

その場から離れる途中運悪く犯人一味に気付かれた2人は、命からがら逃走することに。証拠の映像を持って近くの警察に駆け込んだ2人だったが、担当者がおらず窓口にいた女性警官にその映像を見せ説明するが、そこに射殺した男達が現れ再び逃走する。犯人一味は、現職の警察官(特捜班)だった。

陰謀で逆に指名手配を受けた2人は、警察と犯人両方に追われながら、スケボー1つでパリ中を逃げ回る。ただ一人射殺映像を見ていた女性警官は、事件に対する特捜班の対応に違和感を覚え一人で真相を探り出す。ミッキーとイドリスは、仲間のダニーを頼り一緒に逃走を計るが、途中で警察に見つかりダニーと離れ二人は地下鉄へ。行く当てもなくなり自宅へ向かうが、最寄り駅から出たところで、二人に犯人達の罠を知らせに来たダニーが、犯人に撃たれてしまう。

ダニーの怪我を労わる二人の前に犯人が銃を持って詰め寄るが、そこに一人で捜査をしていた女性警官が、間に割り込む。孫のダニーを送り届け、目の前で撃たれたのを見た祖父は、激高し犯人一味の車に乗ってきたごみ収集車で突撃する。

爆発によって負傷した犯人を女性警官が追い詰めると、ミッキーとイドリスから射殺映像の証拠品を受け取り二人を逃がす。

評価 ★★★☆☆ (星3つ)

(フランス映画「タクシー」のようなノリとテンポで突き抜ける90分。単純にスケーボーで逃げるだけですが、捕まえるものと逃げるものという鬼ごっこ的な緊張感が楽しめる。タイトルの「スケートオアダイ」というB級感漂う題名も良い。ただし内容は特にない。)

スケート・オア・ダイ

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映画「隠獣」の感想(ネタバレ)

2010.07.31 Saturday フランス映画 レビュー

■映画「隠獣」の感想(ネタバレ)



■監督:バーベット・シュローダー 
■出演者:ブノワ・マジメル 源利華 石橋凌

江戸川乱歩の同名小説をマイケルキートン、アンディガルシア出演の「絶対×絶命」、サンドラブロック出演の「完全犯罪クラブ」の作品でお馴染みのバーベットシュローダー監督が映画化した「陰獣」がWOWOWで放送してたので録画してみました。

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陰獣

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上記の女性が悶えるDVDのジャケット画像は、日本のいかにもB級テイスト溢れる時代物にありそうなエロ映画という雰囲気が漂っていますが、内容はいたって真面目なサスペンス映画。※犯人のネタバレがありますので、まだ見ていない方はご注意ください。

世間はもとより関係者にも一切顔を出さないことで有名な作家:大江春泥を敬愛してやまないフランスの犯罪小説家が、自身の新作小説のPRのため訪れた京都で、ひと目で惹かれたある芸者のストーカー被害を捜査しているうちに、作家大江春泥が用意していたとされる罠に陥ってしまうという推理小説家同士の推理サスペンスが見どころ。

推理サスペンス映画と言うことで、最後に犯人は誰だ?と言う大オチが用意されているわけですが、意外にも、予想を超える展開に最後まで目が離せない。犯人はまさか芸者だったとは…。

異なる二つの問題を上手く接触させることが出来れば、自分で手を下すことなく二つの問題が同時に勝手に崩壊(解決する)という発想は素晴らしい。そして、その橋渡しになっているのがエロス(快楽)という作品。

評価 ★★★★☆ (星4つ)

(江戸川乱歩の作品は今まで読んだことがありませんが、この映画「陰獣」を見て、他の推理作品も読んでみたくなった。実際には小説上に存在するだけのはずの作家:大江春泥というダークなキャラクターの興味性は尽きない。)

陰獣


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