映画「HK/変態仮面」の感想(ネタバレ)

2017.03.18 Saturday 邦画 コメディ/お笑い

■映画「HK/変態仮面」の感想(ネタバレ)



■監督:福田雄一
■出演者:鈴木亮平 清水富美加 ムロツヨシ 安田顕 佐藤二朗 池田成志 片瀬那奈

WOWOWで放送していた映画「HK/変態仮面」を鑑賞。

【映画「HK/変態仮面」のあらすじ】

殉職した刑事の父を持つ高校生・狂介は、正義感こそ人一倍だが、実力が伴わず不良に立ち向かっては返り討ちに遭っていた。そんなある日、彼が想いを寄せる同級生の愛子が銀行強盗の人質にされる。彼女を救い出そうと拾った覆面で変装する狂介だったが、それは覆面ではなくパンティだった。だがその瞬間、ドMの父とSMの女王の母から受け継いだ変態の血が覚醒し、彼は人間の潜在能力を極限まで引き出した超人・変態仮面となった。

WOWOWから引用

【映画「HK/変態仮面」の感想(ネタバレ)】

あんど慶周のギャグ漫画を「勇者ヨシヒコシリーズ」の福田雄一監督が鈴木亮平を主演に迎えて実写映画化したコメディ。

原作は、少し読んだことがあったので(内容はもう覚えてないけど)、実写版ということで見てみた。

まーいわゆるギャグ漫画が原作のコメディ映画なのだが、なんでしょう、描き方が完全にコントのような空気感になっているので、通常の映画の時間(106分)という長さで描かれると、非常に時間が長く感じる。個人的に最初の10分か15分でもうこの作品は十分かなという気がしている。

一応最後まで早送りしながら見たが、ずっと内容は、同じパターンの繰り返しで、まーもともとそういう傾向の話ではあるんだけど、実写で描くと、設定が無理あり過ぎだし、俳優陣も演技が完全にコントのような笑いを求めてる確信犯の演技をしていて、逆にそれが笑えない。完全に原作のキャラクター(登場人物)をバカにしている。

個人的には、ツッコミの上手い芸人に副音声でずっとツッコミを入れてもらえれば、そっちの方では笑えると思うが、この映画の求める方向の笑い(コメディ)では、一向に笑えない。

この映画の面白さは、良い年した俳優がほぼ全裸に近い衣装で、頑張っているという俳優そのものをいじるという撮影秘話的な裏の笑いでは、多少の面白さはあるかもしれないけど、変態をひたすらこすって笑いにするメインの作品の部分は、ただ登場人物をバカにしてるだけで、お笑いとしては、全くセンスが感じられない。ずっと、素人みたいなことを永遠やっている。

まー、いつもの福田監督の作品傾向だからしょうがないといえばそうだが。

ちなみに事あるごとに心の声や解説をたくさん入れているのも、もう作品を台無しにしている。コントならいいけど、映画で解説するのはどうなんだろうか。誰目線の話なんだよ。

映画は基本的に、映画(物語)の世界で起こっている出来事を勝手に遠くから覗き見ているというのが視聴者の一般的な目線だと思うが(視聴者は、その世界観に一切干渉しない)、それが、こちらに対して必要以上に作品側が語りかけてくるような演出というのは、もう前提がズレているとしかいえない。それは、作品といえるのだろうか。

結果、終始内輪笑いに陥っており、本来の映画的な登場人物の世界観に入り、人間的なキャラクターの掘り起こしは全く出来ていなく、そのため実在感(リアリティ)がないので、彼らに対して巻き起こることに共感が全く湧かない。だってずっと場所を変えてその場その場で、大人が遊んでるだけにしか見えない。

真剣に世界観が作られていないのでキャラクターに共感ができるわけないし、感動もしずらい。結果笑えない。


評価 ★☆☆☆☆ (星1つ)

(まとめ:行ききったコメディではあるけど、見る人を完全に選ぶコメディ。内容に関しては、ほとんど面白くないけど、全裸でがんばってる俳優陣のがんばりにだけ星1つです。あと、映画と関係ないが、少し前に出家して芸能界を辞めて話題になった清水富美加がこの作品に出ている。たしか芸能界を辞めたい理由のひとつに水着になりたくないって言ってましたけど、この映画で水着になってたけど、もしかしたら芸能界を辞める原因のひとつはこの映画だったのかなと、そんな気がしないでもない。仕事とはいえ、こんなヒロイン役、絶対やりたくないですね(笑) 芸能界にいてもマイナスでしかない。)


この変態は勝てない

-?


変態であればあるほど

強いなどという法則など

どこにも存在せん


-?


>>HK/変態仮面(DVD)


にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ


JUGEMテーマ:邦画

映画「人生の約束」の感想(ネタバレ)

2017.03.16 Thursday 邦画 人間ドラマ/ヒューマン

■映画「人生の約束」の感想(ネタバレ)



■監督:石橋冠
■出演者:竹野内豊 江口洋介 松坂桃李 優香 小池栄子 高橋ひかる 柄本明 ビートたけし 西田敏行

WOWOWで放送していた映画「人生の約束」を鑑賞。

【映画「人生の約束」のあらすじ】

業績を上げるためならいくらでも非情に徹し、自ら創業したIT企業を拡大させてきた敏腕CEOの中原。ある日彼の携帯電話に、ともに起業しながら半ば社を追い出す形で決別した親友・航平から何度も着信が入る。最初は無視していた中原だが、妙な胸騒ぎを覚え、航平の故郷・富山県新湊へ急ぐも、航平はすでに他界していた。航平の義兄、鉄也から非情さをなじられる中原。そんな中、航平の娘・瞳が中原に一つの頼み事を申し入れる。

WOWOWから引用

【映画「人生の約束」の感想(ネタバレ)】


竹野内豊主演の人間ドラマ。

あらすじを読んで感動できそうだったので選んでみた。

内容は、会社社長が創業時の友人であり、途中で会社を去り、その後会うことなくすでに亡くなっていた同僚の思いを引き継ぎ、ある町のために神輿を取り返して担ぐというサクセス?ストーリー。

もう日本人ならほとんど説明もいらない、義というか友情の王道話で、特に裏切る展開もなく、正統派に描いていて普通に感動です。

こういう亡き友人の思いを引き継いでなんやらという話は、もうずるいですね。

この流れで感動できない(しない)方が難しい。

ちなみに最後にたけしさんがちょい役で出てたり、出演陣も意外と豪華。

個人的には、最後の一緒に神輿を担ぐシーンは、別にあえて描いてくれ無くても想像で十分。すでに、目的は達してくれたので、気持ちは、胸に仕舞ってそのまま終わってくれた方がいさぎ良かった。実際の絵で描かれてしまうと、やはりいろいろ別に考えちゃうことがある。竹野内豊はもともとそんなに熱い人間ではないので、神輿の掛け声とか盛り上げ方が少し気を使ってるなとか…いろいろ。

ちなみに最後の祭り部分がなければ、15分-20分位短くでき、本編120分→100分位でちょうどいいサイズ感だった。さすがにこの映画で120分は、やや長い。最後は、いわゆる祭りだし。祭り(神輿)好きにはいいかもしれないけど。


評価 ★★★☆☆ (星3.6)

(まとめ:タイトルからの想像を裏切らない竹野内豊主演の正統派人間ドラマ。最近では稀に見る人間的な熱さをすごく感じる映画です。わかりやすい話で感動したい方にはおすすめな作品。最後に、ひとつ気になったのが、亡き友人の娘に連れられて、ある山?に行って、穴を掘って、タイムカプセルみたいな缶の箱を掘り出した中に、亡き母親の遺灰(骨)が入っているというのがあったが、全然説明もないまま、急に山に連れられて、そこでいきなり人骨を見せられるのは、どうなのだろう。事前に形見として母親を埋めてあるとか、ストーリーをあらかじめ知らせて置いて欲しい。じゃないといきなりは怖い。なんとなく感動話(愛情)の延長でさらっと描かれているけど、何も知らないこっちとしては、急に一緒に来てくれと言われたその流れで、急に人骨を見せられるのは、ホラーです(笑) 人骨見るときは、前持って準備して置きたい。そういえば、この娘役のヒロインの子(高橋ひかる)は、素朴で良かった。あと関係ないが、小池栄子の独身役も嵌っていて面白い。)


お母さんです

-?


>>[Blu-ray] 人生の約束【通常版】


にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ


JUGEMテーマ:邦画

映画「暗殺教室 卒業編」の感想(ネタバレ)

2017.03.15 Wednesday 邦画 アクション/スペクタクル/SF

■映画「暗殺教室 卒業編」の感想(ネタバレ)



■監督:羽住英一郎
■出演者:山田涼介 二宮和也 菅田将暉 山本舞香 知英 椎名桔平 桐谷美玲

WOWOWで放送していた映画「暗殺教室 卒業編」を鑑賞。

【映画「暗殺教室 卒業編」のあらすじ】

2学期を迎え、残された暗殺の期限も残り半年となった椚ヶ丘中学の落ちこぼれクラス3年E組。殺せんせーが演劇に出たいと言い出して生徒たちが翻弄される中、学園祭は終わり、ある人物が暗殺者としての正体を現わす。それを機に、殺せんせーは、今は亡き雪村先生との過去を明かす。やがて3学期が訪れ、殺せんせーの驚愕の過去を知った生徒たちは、せんせー暗殺を続行すべきか、せんせーを救う道を探すべきかで意見を分裂させる。

WOWOWから引用

【映画「暗殺教室 卒業編」の感想(ネタバレ)】

Hey!Say!JUMPの山田涼介らが共演した学園アクション2部作完結編。

一週間位前に見た「暗殺教室」の二部作の後編(完結編)に当たる「暗殺教室 卒業編」を見てみた。

1作目の「暗殺教室」は、ふざけた設定ながら、意外とテンポよく?話が進み、なんだかんだで最後まで普通に見れたので、それなりに評価できたのだが、この第2作の完結編は、設定の謎(超生物のタコ先生の背景と教師になった動機)が明らかになったのはいいが(別に誰もそこ求めてないと思うけど)、それに反して、物語が急速につまらなくなった。

そもそも第1作が良かったのは、突飛な設定ながら、次に何が起きるのかわからない不規則性が良かったのだが、この第2作は、タコ担任の過去を振り返ったことで、どこかで訊いたことがあるヒーローの裏話に収束してしまったこと。

一応、演出上は、感動的に仕上げてはいるが、よくある定番の展開で、ストーリーの面白さというより、お涙ちょうだいにだけ時間を使っていて、とても退屈になった。いつものエンタメ邦画のパターン。

そもそも、もともと地に足が付いていない設定で始まってることも合って、急に普通の人間ドラマにされても…という部分がある。

変に謎解きみたいなことはせず、謎は謎のままで、新たな着地点を見つけて終わるべきでしょう。



評価 ★☆☆☆☆ (星1つ)
 

 

(まとめ:設定を現実に引き戻したことで、急にただの駄作になってしまった第二弾完結編。要するにこの話は、最初にタコ生物の話を説明してから始まってれば、良かっただけのこと。それを作者の都合で、あえてそこを隠して順番を逆にして始めたのはいいけど、順番を逆にするほどのオチではなかったので、その報い(広げた風呂敷をたたむ作業)が、すべてこの完結編にただ重く圧し掛かってきたという感じ。そのせいで1作目にあったストーリーの自由度がなくなった。そもそもタコ担任の過去の話は改めて、後できっちり描くほどの話ではない。スパイダーマンだって最初に人がクモにかまれてから話がスタートする訳で、後からあのコスプレ野郎の超能力の秘密はなんだって言われて、学生時代に謎のクモに噛まれましたって理由がわかっても…う〜んだよね。それと似ていて、もともと現実離れしてるので、別にそこの理由はなんでもいい、むしろ最初に説明しないで始まるならずっと説明しなくていい。そもそも、みんなあのタコ担任はそういうものだと思って接してきたところで、実は、元は人間ですって言わなくていい。)


そんな気持ちで

殺してはいけません

笑顔で

-?


>>映画 暗殺教室〜卒業編〜 スタンダード・エディション(Blu−ray Disc)


にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ


JUGEMテーマ:邦画

映画「ヒメアノ〜ル」の感想(ネタバレ)

2017.03.14 Tuesday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「ヒメアノ〜ル」の感想(ネタバレ)



■監督:吉田恵輔
■出演者:森田剛 濱田岳 佐津川愛美 ムロツヨシ 山田真歩 駒木根隆介 大竹まこと

WOWOWで放送していた映画「ヒメアノ〜ル」を鑑賞。

【映画「ヒメアノ〜ル」のあらすじ】

「なにも起こらない日々」に焦りを感じながらビル清掃会社のパートタイマーとして働く岡田。ある日、先輩の安藤から恋のキューピッド役を頼まれた彼は、安藤が想いを寄せる女性ユカが働くカフェを訪れ、そこで高校時代の同級生・森田と再会する。当時過酷ないじめに遭っていた森田は、まるで別人のように虚無的な雰囲気を漂わせていた。やがて、岡田はユカから森田にストーキングされていると悩みを打ち明けられるのだが……。

WOWOWから引用

【映画「ヒメアノ〜ル」の感想(ネタバレ)】


古谷実の同名コミックをV6の森田剛と濱田岳の共演で実写映画化したサスペンス。

話題の古谷実のコミックの映画化がWOWOWで初放送したので見てみた。

V6の森田剛の演技がすごいという風の噂(WOWOWの番宣)を聞きつつ、原作コミックは読んでいない状態で見てみたが、率直な感想として、これはなかなかの衝撃作です。

濱田岳と佐津川愛美の甘い恋愛&妙に生々しくてエロいベッドシーンと対比して描かれる森田剛のサイコキラーとしてのこっちも生々しい残忍な殺戮?描写は、見ながら心の置き所をどうして良いかわからなくなるほどえぐい。

映画としての出来は、演技や演出や見せ方含めすこぶる高いが、サイコキラーのやりたい放題感に関しては、計画性が全くなく、惰性で生きていて(やっていて)、見ながら都度腹が立ってきてしょうがない。まーそういう映画ではあるんだけど。

過去の強烈ないじめが原因で、精神が崩壊して二重人格になった(少年的な優しさと狂気が共存)ということになっていることがラストでわかるが、いじめられっ子に復讐(抵抗)するところまでは、なんとなく因果で彼に共感できるが、全く関係ない他人を巻き込み出してからは、もう彼に対する同情の余地は自分にはもう1mmも湧かない。殺害された人からみたら、もう彼もいじめっ子と同じ側の人間です。

なので、映画としては、最後の森田剛の殺人犯としての逃亡劇は、エンタメ的には、盛り上がる部分ではあるけど(それにしても日本の警察がなんかしょぼ過ぎ)、逃亡してから殺戮をやり過ぎてしまっている手前、見終わった後に殺戮部分の衝撃しか残らなくなってしまったのが痛い。

せめて、同級生や主人公周辺だけに被害を留めておけば、もう少し最後に彼に対して考える余地が残ったかなと思う。

どうもグランドセフトオートをクリアーした時と同じような感じで、物語はいろいろハラハラドキドキあったけど、結局終わってみたら、これ何だっけ?という感じがしないでもない(笑) そんな映画。


評価 ★★★☆☆ (星3.8)

(まとめ:森田剛の演技も凄いが、個人的にはヒロインの佐津川愛美が可愛いのにエロい、それに尽きる映画。あとは、やはりというべきか、サイコキラー森田に対峙したムロツヨシは、全く役立たずで終わる。これは笑ってはいけないが、なんか面白い。作者としては笑わせたい部分だろう。だいたい人のキャラクターで、社会的な地位や役割ってある程度決まっている気がしてしまう。この映画、普通に恋愛部分だけで普通に面白いので、変にサイコエピソードを強引に入れなくても良かったと思う。もう少し三角関係で遊べたかな。)



君のペ○スを

出したり入れたり

しているのか


-?


>>ヒメアノ〜ル 通常版(Blu−ray Disc)


にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ


JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

映画「超強台風」の感想(ネタバレ)

2017.03.12 Sunday 中国映画/香港映画/ レビュー

■映画「超強台風」の感想(ネタバレ)



■監督:フォン・シャオニン
■出演者:ウー・ガン ソン・シャオイン リウ・シャオウェイ イン・グォホワ ジョウ・ジェンポー

WOWOWで放送していた映画「超強台風」を鑑賞。

【映画「超強台風」のあらすじ】

太平洋上に発生した大型台風12号は、地球温暖化の影響で観測史上最大級に勢力を拡大、人口120万を抱える中国沿岸部のある都市へと進路を向けていた。上陸の可能性は五分五分、市民の避難を断行して進路がそれれば経済的な損失は計り知れない。責任の大きさに行政担当者たちが尻込みする中、市長は台風が直撃してからでは遅いと避難を決断する。やがて台風が上陸、市長はなおも逃げ遅れた被災民をひとりでも救おうと奔走する。

WOWOWから引用

【映画「超強台風」の感想(ネタバレ)】

中国ドラマ「-大明帝国- 朱元璋」のフォン・シャオニン監督が監督、製作、脚本、撮影を担当した災害スペクタクル。

あらすじでミニチュアを多用した中国映画と言うことで気になって見てみた。

災害スペクタクル部分ではCG+ミニチュアを使って表現しているが、CG全盛の時代にあえてミニチュア?という気がしないでもないが、精巧につくられた家や、車などを実際に津波?(水)でぶっこわしてるので、CGでは出てこない生々しさ(リアルさ)があり、意外とミニチュアありだなと感じた。

ミニチュア感はどうしてもわかってしまうけど、どこか平面的で薄っぺらいCGに比べると断然リアル。

ちなみにこの映画、災害スペクタクルアクション部分は素晴らしいが、ストーリー部分(演出)は、極端に過剰な演出が施されていて、まるでコントのようで笑ってしまう。

しかも、あえて笑わそうとしてそのように作ってる訳ではなく、製作者はたぶん一生懸命真面目に作っているのに、結果的にお笑い文化がある日本人がみると非常に面白い出来になっている。

そういった意味では、日本のほぼパターン化されたお笑い(フリを作ってからボケる)に慣れていると、みない種類のいきなり笑わそうとする(別に笑わそうとしてはいないんだけど)天然の笑い?がかなり隠れていて楽しめる。

もし仮に、こういう映画を日本人が狙って作ろうとしたら、もっと整理された感じになるが、そうなってしまうと、この映画の本来の面白さは、無くなってしまうと思われる。それを考えると、やはり日本人にとっては、この映画は、特出した貴重な映画だと思う。

ちなみにこのおかしな流れに見えるすべての原因は、中国ならではの儒教文化によるところが大きい。この儒教文化を理解してるかどうかで、この映画の面白さも変ってくると思う。

儒教は、民が苦しみから救済される(解放される)条件(この映画で巨大台風から助かる方法)は、神様の意志(祈る)でもなく、また人民の協力でもなく(平民がいくらそれぞれがんばっても実はあまり関係なく)、聖人が君主(皇帝)となり正しい良い政治(判断)を行うことによってのみ、民は救済されるという理屈が根本にあるのだ。正しい政治が行われさえすれば、経済だけでなく、自然災害すらも無くなってしまうというのが宗教としての儒教。

この映画も根本的にそういう流れで作られているため、上記説明にある聖人役がしっかり登場している。それがこの映画の中での最高権力者である市長。この映画での彼の活躍といったら、必要以上にいろんなところで口を出してきては、正しい判断を下すのだ。というか、彼の正しい決断がないことには、人民は救われないという教えなのでしょうがないのだが。

日本人からすると、市長が市長職以外の決断まで勝手にしてることに違和感ありありなのだが、中国では、彼を頂点として政治判断を下す事に意味があるので、ごく普通のことなのだ。別に遊んでいる訳ではない。

しかし、この市長の強引さというか、聖人っぷりに対する、過剰なまでの持ち上げる演出は、度を越えていて時々笑えてしまう。ときには、モーセかと思うくらいの荒れた海すらも味方にするくらいの聖人(超人)ぶりだ。これも別に遊んでいるわけでもなく、聖人の力というのは、超能力者にも思えるほどになる。

ちなみに彼(市長)の学校の先生であった女性の気象科学者?も出てくるが、彼(市長)が本当に正しい判断を下したかどうかは、彼女の反応にて、一応確認されるようになっている。中国にとって、両親や先生、師匠というものは、この上なくありがたき位の高い人物。その尊敬された人物から、褒められるということは、行動が正しいという結論になる。

この二人の関係は、劉備(市長)と諸葛孔明(先生)だと思ってみると、わかりやすいかもしれない。

この二人のやりとりもまた実に面白く、政治判断を学校のテストの点数に例えて、先生が言うセリフ「満点よ、また満点よ!」は、もうコントでしかない。

ちなみに、聖人(市長)を過剰に持ち上げる演出はいいのだが、その反面一般人が、必要以上に低くされてしまって、妊娠した妻を持つ夫役の人は、大人なのに小学生みたいな駄々っ子になっていて、かなりアホキャラクターにさせられている。

映画として見ると、儒教の理想主義が強めに反映されて(プロパガンダ映画?)、弊害がいろんなところに出ているが、日本人として、中国の根本思想を理解するには、この上なき教材ではないかと思う。


評価 ★★★★★ (星5つ)

(まとめ:ところどころ退屈ではあるが、意表を突く面白さが味わえる中国災害アクション。暇があれば、一度見てみて欲しい、最近では、おすすめしたい中国映画。ぜひ夜中とかに見て欲しい。面白さを自分で見つけられる人なら、この映画のいろんな場所に面白さが隠れていることを発見することでしょう。個人的には、サメの登場シーンが一番笑えたかな。完全に投げ入れてるよね。)



そのあと、

僕の携帯電話が

壊れて


-?


電話番号も覚えてなくて

-?



俺たちはみんな

ただの漁師ですよ


-?


市長だ

-?


命ずる

-?


満点よ

また満点よ


-?



サメだ危ないぞ

-?


人民解放軍が来てくれたぞ

-?


>>超強台風 [ ウー・ガン ]


にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ



JUGEMテーマ:アクション映画全般

Search

管理人の記憶に残るおすすめ作品

Links