映画「ゴールデンスランバー」の感想(ネタバレ)

2012.11.01 Thursday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「ゴールデンスランバー」の感想(ネタバレ)




■監督:中村義洋
■出演者:堺雅人 竹内結子 吉岡秀隆 劇団ひとり 柄本明 伊東四朗 香川照之

WOWOWで放送していた映画「ゴールデンスランバー」を鑑賞。

【映画「ゴールデンスランバー」のあらすじ】

仙台。30歳の平凡な独身男性・雅春は、現地で総理大臣がパレードを行なうその日、大学時代の同級生・森田に呼び出され、これから逃げるよう警告される。直後、近くのパレード会場で爆発が起き、首相は殺される。それから雅春は身に覚えのない証拠によって首相暗殺犯に仕立てられていくが、何者かの陰謀によると思われる。雅春の元恋人で大学時代のサークル仲間でもある晴子は報道に驚き、かつての仲間たちに連絡を取ろうとする。

※WOWOWから引用

【映画「ゴールデンスランバー」の感想(ネタバレ)】


伊坂幸太郎の同名ベストセラー小説を「チーム・バチスタの栄光」の中村義洋監督が、堺雅人、竹内結子、吉岡秀隆ら豪華キャストで映画化した作品。

物語は、首相暗殺という濡れ衣を着せられた一人の男の逃走劇を描いた話。

最近は韓国映画ばっかりだったので、日本映画も見てみようということで邦画の話題作をチェック。

この作品は、典型的な主人公巻き込まれ型(逃亡者)の王道の物語。

爆破シーンやアクションシーンもそれなりにあるが、韓国映画「クイック!!」と比べると、爆破シーンなどCGを使った部分では荒さが目立っていて、ビジュアル感では残念ながら韓国映画に負けている。

ただ、脚本や主人公への感情移入度は、こちらの方が断然よく出来ていて141分という二時間超えの長尺映画の割りに、緊張感が最後まで保たれ疲れを感じさせず見させてくれる。「クイック!!」はアクションシーンはすごいがパワー押しが強くて、途中で疲れた。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(逃亡モノ作品にやっぱり外れなしと思える安定作品。唯一の強力お助けキャラ浜田岳演じる連続通り魔の存在理由が一人浮いている点と途中安易に友人宅に戻り一度捕まってしまう点を除けば言うことなし。エンタテーメント作品でありながら、警察やマスコミなどの真実よりもイメージの方を先行する問題点も鋭く切っているし、目に見えない第三勢力の存在、キャラクターのセリフにも重みがあり、雰囲気を重視する邦画の良さをあらためて感じれた。ラストも手放しに喜べるハッピーエンドではないが、メッセージは残る。あと、竹内結子はまだまだイケる。)


人間の最大の武器は

何だかわかるか?

習慣と信頼だ


-森田


人間生きててなんぼだ

-森田


オレにとって残された

武器は人を信頼すること

だけだから


-青柳


ロックってのは

単純でわかりやすいから

良いんだよな


-?


小さくまとまるなよ

-シーマン


死んだら逃げたことになんねえぞ

-?


思い出ってさ

大体似たようなきっかけで

復活するんだよ

-轟


堺雅人/ゴールデンスランバー


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映画「悪人」の感想(ネタバレ)

2012.07.26 Thursday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「悪人」の感想(ネタバレ)




■監督:李相日
■出演者:妻夫木聡 深津絵里 岡田将生 満島ひかり 樹木希林 柄本明 宮崎美子 永山絢斗

WOWOWで放送していた映画「悪人」を鑑賞。

【映画「悪人」のあらすじ】

長崎の漁村に住む土木作業員の青年、祐一。かつて出会い系サイトで知り合った福岡の保険外交員、佳乃と再会するが、彼女と言い争いになった結果、彼女を殺してしまう。そんな時、やはり出会い系サイトを通じて祐一とメールのやり取りをした佐賀の独身女性、光代からメールが。孤独な毎日を送る光代は、優しそうだった祐一と初めて面会するが、彼が起こした事件を知って動揺し……。事件は当事者の肉親たちにも予期せぬ影を投げる。

※WOWOWから引用

【映画「悪人」の感想(ネタバレ)】


吉田修一の同名ベストセラーを「フラガール」の李相日監督が妻夫木聡や深津絵里をはじめ豪華キャストで映画化し、モントリオール世界映画祭最優秀女優賞を受賞した作品。

物語は、殺人犯と恋愛関係になってしまった女性や、殺人犯に娘を殺されたその遺族など事件に巻き込まれた周囲の人々の苦悩を描いた話。

最近マイナー映画ばかりで、話題作や注目作を全然見ていないので、久々に話題作に手を出してみた。

たしか「悪人」は日本アカデミー賞でも結構話題になっていたと思うが、ひとつの事件を当事者、被害者、マスコミなど様々な視点で描かれていて、かなり考えさせられる作りになっている。話題になるのも頷ける。

ヒロインの深津絵里がモントリオール世界映画祭最優秀女優賞を受賞したようだが、個人的には、樹木希林の演技の方が印象に残った。こんなばあさんいる。

内容については、主人公(妻夫木聡)の悪人への共感度が強く描かれ、殺されてしまった女性:佳乃(満島ひかり)に対する共感はかなり薄い。もちろん当時の事情を知らない娘を失くした両親の目線では、結果だけ捉えるととても憤りを感じて悲しいが、殺される前の娘のキャラクターがかなりムカツクので、言葉は悪いが自業自得のような気がしてならない。※殺すのはやり過ぎだが、あんなうんこみたいな女は無視して立ち去れば良い。

そんな悪人擁護目線で作品は進んでいくが、ラストで遺族が殺人現場で花を供える姿を見てしまった光代(深津絵理)は急に正気を取り戻すと、悪人:祐一(妻夫木聡)に対する気持ちを追いやり、殺人者=悪人という一般的な結論(感覚)に戻ってきて終始する。

殺人者も愛してしまうという”純愛”要素がある逃避行ラブストーリーとしても一時は盛り上がり結構不幸な感じが好きだったが(逆境の恋愛は好き)、最後は社会性(客観性)を考慮して、無難なところに落ち着いた感じだ。さすがに殺人者に共感したまま作品が終わるのは無理だろう。

個人的には、途中で祐一が自首を決断したときにそのまま捕まり、数十年後祐一が刑務所から出てくるのを光代が待つ展開になれば”純愛的に美しい”と思ったが、そうはならなかった。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(本当の悪人は誰なのか?と思ってしまうような被害者でさえ悪人?と思える微妙なキャラクターがたくさん出てくる作品。そういう意味では、タイトルの「悪人」は登場人物皆に当てはまるのかもしれない。唯一、娘の復讐を途中で思いとどまった父親が悪人(殺人者:祐一)との違いを明確に表した正常な心を持っている人と捉えるべきでしょうか。ストーリーとは関係ないが、祐一がGTR(スポーツカー)に乗っているという、悪人の趣向設定が、こういう奴いるな〜と思って妙に納得して笑ってしまう。完全に設定がギャグだなと。あと、これも関係ないが、深津絵理の足の指が長いのも気になった。そして、この映画を見ると灯台に行きたくなる。)



目の前に海があったら

もうその先どこにも

行かれんような気になるよ


-祐一


あたしってあの国道から

全然離れんやったとね

あの国道を行ったりきたり

しよっただけで


-光代


オレもっと早う

光代に会うとけば

良かった


-祐一


会いたいなら

金払えって言われて


-祐一


オレはあんたが思っているような

男じゃなか


-祐一


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映画「姑獲鳥の夏」の感想(ネタバレ)

2012.07.22 Sunday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「姑獲鳥の夏」の感想(ネタバレ)




■監督:実相寺昭雄
■出演者:堤真一 永瀬正敏 阿部寛 宮迫博之 原田知世 田中麗奈

WOWOWで放送していた映画「姑獲鳥の夏」を鑑賞。

【映画「姑獲鳥の夏」のあらすじ】

昭和27年、夏の東京。小説家の関口は巷で広まる、産婦人科の大病院である久遠寺医院の娘・梗子が、妊娠20カ月目を迎えたのに一向に出産する気配がなく、しかも彼女の夫は1年半前に医院の密室から忽然と消え、以来、行方不明となっているという不思議な噂を耳にする。雑誌の依頼で事件を取材することになった関口は、古本屋の店主にして神社の神主でもある、博覧強記の友人・京極堂に相談を持ちかけるが……。

※WOWOWから引用

【映画「姑獲鳥の夏」の感想(ネタバレ)】


人気作家・京極夏彦のデビュー作「姑獲鳥の夏(うぶめのなつ)」を豪華キャストで映画化したサスペンス作品。

物語は、久遠時医院というある名家で起こった夫の失踪事件とその妻の妊娠騒動などの不可解な出来事の謎と真相を描いた話。

京極夏彦という有名な作家の原作を映像化した作品ということで、チェックしてみた。原作は読んでいない。

初見の感想だが、謎解き部分は面白いが、事件の詳細を描く、導入部分は、二時間の映画で描くには、情報量が多く詰めすぎていて、セリフの意味や設定を理解するだけでやっとで、事件に対する吸引力という部分の面白さはほとんどなかった。※ときおり眠くなってしまう位だ

とにかく映像を見ながら同時に理解するには、脳科学の話や宗教など内容が難しすぎる。たぶん原作でも、ところどころ読むのを止めて理解する時間が必要だと思う。またカットや演出もストーリーをわかりにくくしている気がする。

また登場人物への感情移入という目線では共感できるスペースがなく最低だ。

個人的には、この手の話(今見ている現実は脳が作り出しているなど)は、苫米地英人の本で読んだことがあったので、脳のしくみについてはすでに理解していたので良かったが、その事実を全く知らない人だと、なんのこっちゃさっぱりわからない話なのではと思う。

余談だが、この映画には、仏教の”愛”についての話が少し出てくるが、個人的にキリスト教の”愛”の観念(敵も愛せ)は結構好きだったが、仏教の”愛”の否定の理論を聞いたら、普通に納得してしまった。


評価 ★★★☆☆ (星3.3)

(作家の懐の深さ(知識量)がわかるような難しい世界観の作品。ちょうど開始1時間経ったあたりからようやくサスペンスとして面白くなってくる。謎解きでは、これまでの伏線を回収しながら、結構気持ちよくなる。映画のエンターテーメントとしては、吸引力は微妙で、大衆向けでなく、人を選ぶが、映画を見て知識を増やしたい人には、科学的に本質を語っているいい映画。このノウハウを使うと、より自分を客観的に見れるようになる。)


我々が今見て聞いて

体感しているこの世界は

決して現実そのままじゃない

それぞれの脳が選択した情報の

再構成だ


-京極堂


我々はみな

脳というものが作り上げた

ある種の結界に

囚われているのだよ


-京極堂


意味のない存在に

意味を持たせ

価値を見出す言葉が

呪いだ


-京極堂



仏教は愛という観念は

捨て去るべきだと説いている

愛すなわち執着と言い換えることができるからね

あらゆる執着を捨てることが

唯一の解脱如来へ至る道


-京極堂


見えるものが見えない

見えないものが見える


-?


この世には

不思議なことなど

何もないのだよ


-京極堂


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映画「行きずりの街」の感想(ネタバレ)

2012.07.16 Monday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「行きずりの街」の感想(ネタバレ)




■監督:阪本順治
■出演者:仲村トオル 小西真奈美 南沢奈央 窪塚洋介 石橋蓮司 江波杏子

WOWOWで放送していた映画「行きずりの街」を鑑賞。

【映画「行きずりの街」のあらすじ】

教え子と関係を持ったというスキャンダルで名門高校の教職を追われた波多野は、故郷で塾講師となっていた。ある日、上京した生徒のゆかりが連絡を絶ち、波多野は12年ぶりに東京を訪れる。ゆかりが暮らすはずのマンションで怪しい男に追跡された彼は、彼女が事件に巻き込まれたことを案じて手がかりをたどり、とあるバーへとたどり着く。そこにいたのは、スキャンダルの他方の当事者だった元教え子で、元妻でもある雅子だった。

※WOWOWから引用

【映画「行きずりの街」の感想(ネタバレ)】


「このミステリーがすごい!」1992年の第1位に選ばれた志水辰夫の同名小説を、「座頭市 THE LAST」の阪本順治監督が映画化したサスペンスラブストーリー。

物語は、上京したはずの元生徒との連絡が急に途絶えたことで、塾講師として親しくしていた男が代わりに彼女を探しに行くと、その彼女の周りで起こっていたある陰謀に巻き込まれていくという話。

あらすじを見て気になった作品だが、最初から最後まで、謎が多く「なぜ?何?どうして?」の連続で目が離せない。小説(原作)は知らないがこの作品は完成度も高く面白い。

よくある主人公が巻き込まれていく王道のサスペンスだが、主人公にも秘められた過去があり、それらとも結びつき、話が進むごとに深く成熟していく感じだ。ラストのまとめかたも上手い。

銃が出てこない泥臭いアクションや、どこかじめじめと暗い世界観など、70〜80年代の邦画のバイオレンス作品っぽいマイナーな空気感が漂っているが、そこも良い。

そして登場人物が窪塚洋介を始め、脇を固めるキャストは個性派が多く、食えないやつばっかりで何が起こるかわからない不思議さがある。個人的に小西真奈美の最初のシーンとそれ以降での演技の変化などは、見所かな。

全体通して、セリフは少ないが、セリフの質は良い。窪塚洋介が演じる役のセリフは興味深く結構好きだ。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(個人的にかなりの拾い物だった邦画の作品。サスペンスとしても良作だと思う。落ち着いた中でじわじわ動いていくこういうの好き。口数の少ない主人公やヒロインへの感情移入度も高く、途中セリフや行動が予想できるほど同化した。ヤフーレビューでは、平均2.6とやや低評価だったのが意外とショック。)



わざわざ来てくれた客の

話を聞くのが私のやり方


-?

尊重の意味を間違えてるわ

-雅子


許すなよこんな男

いつまでも許すな!


-波多野


この年で部長にする会社

ろくなもんじゃねえ


-中込


どんな高慢な思想も

ちまたの金持ってる奴の

財布には勝てないって

ことに気づきまして

裏行ったり、表行ったり

居酒屋の店員みたいな人生ですわ


-中込


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映画「アンダルシア 女神の報復」の感想(ネタバレ)

2012.05.10 Thursday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「アンダルシア 女神の報復」の感想(ネタバレ)




■監督:西谷弘
■出演者:織田裕二 黒木メイサ 戸田恵梨香 谷原章介 夏八木勲 福山雅治 伊藤英明

WOWOWで放送していた映画「アンダルシア 女神の報復」を鑑賞。

【映画「アンダルシア 女神の報復」のあらすじ】

スペイン北部に隣接する小国アンドラで日本人投資家、川島の遺体が見つかり、すぐに日本の外交官、黒田康作は現地へ。現地の警察は川島が金品目当ての強盗に殺されたと結論づけるが、黒田はどうもふに落ちない。続く捜査の過程で犠牲者の第一発見者であるビクトル銀行の行員、結花や、事件を担当するインターポール捜査官・神足と出会う黒田。何かを隠しているような結花たちに不審を抱いた黒田は、やがて巨大な陰謀に気付き……。

※WOWOWから引用

【映画「アンダルシア 女神の報復」の感想(ネタバレ)】


織田裕二主演の「アマルフィ 女神の報酬」の続編。

物語は、スペインのアンドラで日本人投資家の不可解な死亡事件が発生。その第一発見者の女性に疑いがかかるが、その事件の裏側では巨大な陰謀が渦巻いていて…という話。

「アマルフィ〜」シリーズの続編で、今回は、ヒロインが天海祐希から黒木メイサへと交代。

前作「アマルフィ 女神の報酬」は、それなりの作品だったが、今回は正常進化し、舞台はイタリアやスペインに移っているが最初から最後まで、程よく緊張感があり楽しめる。

またアクションシーンが思ったより良く出来ており、いい意味でハリウッドっぽいアクションになっていて、これまでの邦画のアクションの壁を越えた感じがする。

アクションシーンに関しては、個人的に韓国映画の方がハリウッドを意識していて、先行している気がしているが、この作品でようやく見劣りしない程度に並んだ感じがする。とはいってもエンドロールにはスタッフ、キャスト含め外国人が多く関与しているので、この作品を邦画作品といってよいかは、やや微妙だが。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(個人的に手放しで海外に出しても良い邦画の娯楽サスペンスアクション作品。織田裕二が格好良く描かれていて良い。日本の娯楽アクション作品で主演を張って決まるのは、今のところ織田裕二しかいないかなと思える良さ。踊るシリーズより断然こっちだ。作品としての安定感もあっておすすめ。ただ見終わった後に特に何も残らないので、中身はない。120分を何も考えず見たい人へ。)


人は金で操れる

-?


自分の居場所なんて

そう簡単に見つかるもんじゃない


-黒田


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映画「ジーン・ワルツ」の感想(ネタバレ)

2012.03.28 Wednesday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「ジーン・ワルツ」の感想(ネタバレ)




■監督:大谷健太郎
■出演者:菅野美穂 田辺誠一 大森南朋 白石美帆 音尾琢真 大杉漣 風吹ジュン 浅丘ルリ子

WOWOWで放送していた映画「ジーン・ワルツ」を鑑賞。

【映画「ジーン・ワルツ」のあらすじ】

日本屈指の医療の権威、帝華大学病院で医師を務める理恵。一方で彼女は、小さな個人経営の産婦人科医院・マリアクリニックの院長代理としても働いていた。日本の医療制度に疑問を抱く理恵は、組織の外部から改革を進めようと奮闘するが、その姿勢が志を同じくしながらも体制内からの変革を志すエリート医師・清川との対立を生じさせる。そんな中、理恵のマリアクリニックでの治療に、ある疑惑が向けられて……。

※WOWOWから引用

【映画「ジーン・ワルツ」の感想(ネタバレ)】


チーム・バチスタの栄光」「ジェネラルルージュの凱旋」の海堂尊による同名ベストセラー小説を菅野美穂を主演に迎えて映画化した作品。

物語は、日本の産婦人科制度に疑問を抱く女性医師の強行的に制度改革を進める姿と、彼女が院長代理として勤める病院に訪れた4人の妊娠患者への医療を描いた話。

この映画は、竹内結子×阿部寛共演で描いた「チーム・バチスタの栄光」「ジェネラルルージュの凱旋」の原作者海堂尊の新たな作品だが、今回は、キャストがガラッと変わって、菅野美穂と田辺誠一を迎えて、産婦人科の実体を描いている。

過去二作は、ゆる〜いコメディもちらほらあってそれがほどよく面白かったが、今回は、菅野美穂に主演が交代するとかなりシリアス路線。前二作とは全く別物だ。前作のあのゆるさを期待してた人には裏切られる。

全体のバランスとしては、コメディ1:サスペンス2:人間ドラマ7で、産婦人科ならではの”生命”がテーマに盛り込まれ、代理出産妊婦のたらい回しなど、産婦人科の実体が描かれていくとともに、ラストは出産オンパレードで涙を誘う感動的な話になっている。

菅野美穂は可愛いが、明るいキャラでないので、いつもの魅力は半減してる感じ。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(患者目線の正義を掲げる主人公のわかりやすい感動的な話なので作品としては入りやすく平均点超え。ただ、前2作とは路線が違うため直接比較は難しい。個人的には前作品のサスペンス色が強い方が好きかな。こちらは全体的にテーマが重く暗い感じがする。菅野美穂と田辺誠一の激しめのラブシーン(キスシーン)があるが、必要だったかどうかはやや不明だ。なぜか菅野美穂のそういうシーンはあまり見たくないなと思ってしまった。全体的に真面目で緊張感が常にあるからか、笑いのツボを見つけると緊張が緩和され意図に反して笑ってしまう。院長がお産を手伝うシーンは、そんな言い方するかとシーンの不自然さが面白い。)



生命の誕生は

それ自体が

奇跡なのです


-理恵



オレのせいじゃない?

残された家族に

そういえるのか?


-佐藤


なんか光を見せて

あげたかったんです


-患者の夫



こんな思いをするために

医者になったんじゃない


-理恵&清川



医者も患者さんたちと同じように

様々な矛盾を抱えた

人間だ


-理恵


今日はもう帰ります

-清川


子供のためなら

なんだってできるんだから

母親は


-山咲


こんなこと?

これより大切なことが

世の中にあったかしら


-院長


はい出ますよ、出ますよ、

は〜い。出た、出た


-院長


僕も産婦人科医だよ

知らないかもしれないけどな

-清川



奇跡ってねみんあが思っているより

ずっと頻繁に起こっているのよ

特に赤ちゃんの周りでは


-院長


赤ちゃんって

希望そのものね


-院長


菅野美穂/ジーン・ワルツ


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映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」の感想(ネタバレ)

2012.03.20 Tuesday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」の感想(ネタバレ)




■監督:中村義洋
■出演者:竹内結子 阿部寛 堺雅人 羽田美智子 山本太郎 尾美としのり 正名僕蔵 高嶋政伸 國村隼

WOWOWで放送していた映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」を鑑賞。

【映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」のあらすじ】

《チーム・バチスタ事件》の功績から、心療内科の田口医師は望まずも院内の倫理委員会委員長に任命されていた。ある日、彼女のもとに「救命救急センター長の速水医師が医療メーカーと癒着している」との告発文が届けられる。《ジェネラル・ルージュ》の異名を取る速水医師は、敏腕として知られる一方、院内に敵も多い人物だった。田口が調査に乗り出した矢先、同様の告発文が送られてきたという厚労省官僚・白鳥が現われて……。

※WOWOWから引用

【映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」の感想(ネタバレ)】


海堂尊原作による竹内結子×阿部寛共演の映画「チーム・バチスタの栄光」の続編。

物語は、前作に続き、今度は救急救命センター長に掛けられた医療メーカーとの癒着の疑惑を追うことになってしまった女性医師の話。

チームバチスタの栄光」の続編の作品だが、今作は、前作のサスペンスの旨みをしっかりと残しながらも、スケール感も追い求めていて、終盤ではショッピングモール火災事故による、病院全スタッフ総動員のドタバタありで、スケール感豊かに描いている。

前作通りサスペンスを土台にしながらも、それが伏線となり、ラストの結果に繋がるという、最初から最後まで楽しめる内容にこのシリーズの完成度が伺える。正常進化版と感じた。

サスペンスだけで判断したら、前作の方がオペ中の生き死にの話で緊張感はあるが、今回は”医療メーカーとの癒着疑惑”で、医療の専門用語が減った分、単純に推理を楽しみやすくなった。

堺雅人高嶋政伸ら新たなくせ者キャストも加わって展開するが、ラストは、前作のキャストも再び登場し、緊急時の強い味方となってファンを楽しませてくれる。そういえば科は違うが病院は同じだったなと。

前作のファンにとってはサスペンスの好き嫌いはあるものの、一定水準以上は保たれているので、十分楽しめる作品だ。いい意味で大衆娯楽作品になった。


評価 ★★★★☆ (星4.2)

(今回は、文句なく★4つ以上を付けたい。主演二人のコンビも相変わらずいいキャラクターで、内容がやや重たかった前作に比べ、見やすくなり爽快感が増した。ラストの堺雅人の恋愛の発展もベタだが、それ位で十分だ。このシリーズは、しっかりと病院のの部分も描かれているから好きだ。病院もビジネス(商売)、医者も人間だ。)


良かったね事務長

これでお客様だ

死んだら金取れないもんね


-速水



経済原理がすべてにおいて

優先されるとしたら

日本の医療は崩壊してしまいます


-高階院長


ったく何が倫理だ

-白鳥


オレも成長してないから

-速水

あ〜せいせいした

-田口


上に立つ者は

わがままでなくてはいけない

指揮官はときに

人でなしになることが

必要だ


-速水


竹内結子/ジェネラル・ルージュの凱旋


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映画「チームバチスタの栄光」の感想(ネタバレ)

2012.03.12 Monday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「チームバチスタの栄光」の感想(ネタバレ)




■監督:中村義洋
■出演者:竹内結子 阿部寛 吉川晃司 池内博之 玉山鉄二 井川遥 田中直樹

WOWOWで放送していた映画「チーム・バチスタの栄光」を鑑賞。

【映画「チーム・バチスタの栄光」のあらすじ】

難度の高い心臓手術をこれまで連続して成功させてきた東城大学付属病院の桐生率いるエリート手術チームが、ここにきてたて続けに手術に失敗して患者も死亡。その原因究明調査を頼まれた、心臓手術はまるで門外漢の女性医療内科医・田口は、チームのメンバーひとりひとりに聞き取り調査をした末、事故として報告書を提出する。ところが後から調査に加わった厚生労働省の白鳥は、それを一笑に付して彼独自の強引な調査を始める……。 

※WOWOWから引用

【映画「チーム・バチスタの栄光」の感想(ネタバレ)】


海堂尊の同名ベストセラー小説を竹内結子×阿部寛共演で映画化した医療サスペンス。

物語は、心臓機能を一度停止する難易度の高いバチスタ手術でこれまですべて成功してきたチームバチスタがある時3件連続で失敗が重なり、その原因をつきとめる任務を引き受けることになってしまった女医の話。

手術チームの中に実は殺人犯がいて、その犯人を捜すという犯人探しのサスペンスが入っている異色な医療映画。ドラマ「医龍」でもバチスタ手術について描かれていたが、サスペンスとしてこの切り口で攻めた作品は見たことがないので、なかなか斬新な作品だ。

ちなみにバチスタ手術についても劇中で図入りで詳しく説明されており、医者の手で自ら患者の心臓を停止させてから手術に入るという、普通に一度人殺してるじゃんと思える手術方法に医療の怖さと疑問を感じた。

そして、手術が終わってみなければ、人助けなのか、人殺しなのか結果は分からない究極の医療作業には、彼らとともに蘇生のドキドキ感を味わった。

内容は全くホラーではないのに、蘇生しなければ人殺しという圧し掛かってくる責任の重さと恐怖は、心理ホラーとしてもかなり怖い。

阿部寛が「結婚できない男」ばりの憎い男を演じているが、彼が登場してからの話は、序盤のダルさを吹き飛ばし面白くなる。この阿部寛は結構当たり役かも。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(「蒼き狼」の後に見たからか、この映画の俳優の安定感は凄い。演技が気にならずストーリーに集中できる。ちなみに久々に見た竹内結子は、オペ衣装でマスクと帽子を被っていて目しか見えないが美人なのがわかる。かなりゆるいキャラを演じているが、竹内結子の魅力は出てる。竹内結子は媚びない感じが良い。)



心臓が止まるかと

思いました

-田口


再鼓動がこなかった時の

恐怖はここにいるものでなければ

わからない


-田口&桐生


娯楽があってもいいでしょ

-?


チーム・バチスタの栄光


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映画「ハゲタカ」の感想(ネタバレ)

2012.02.11 Saturday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「ハゲタカ」の感想(ネタバレ)




■監督:大友啓史
■出演者:大森南朋 玉山鉄二 栗山千明 高良健吾 松田龍平 中尾彬 柴田恭兵

WOWOWで放送していた映画「ハゲタカ」を鑑賞。

【映画「ハゲタカ」のあらすじ】

瀕死の日本企業を次々と乗っ取ろうとし、ハゲタカの異名をとった金融マン鷲津だが、今や海外で悠々自適に暮らす毎日。そんな鷲津のもとにかつての上司で盟友の芝野が訪ねてくる。芝野が役員を務める大手自動車メーカー、アカマ自動車を中国系巨大ファンドによる買収から救ってほしいという。ファンドを率いるのは、残留日本人孤児三世の劉だが、彼は鷲津が勤務していた米国企業の元同僚で、自身を“赤いハゲタカ”と名乗って……。

※WOWOWから引用

【映画「ハゲタカ」の感想(ネタバレ)】


真山仁の小説「ハゲタカ」を原作にした日本の金融マンの活躍を描いたNHKの同名人気ドラマの劇場版作品。

物語は、日本の誇りと言える大企業”アカマ自動車”に対して、買収を仕掛けてきた正体不明の中国系ファンドに対し抵抗、阻止しようと試みる日本の金融マンたちの活躍を描いた話。

評判が良かったNHKのテレビドラマ版は見ていないが、ドラマ版でのキャラクターをそのまま引き継いで、新たなストーリーを組み立てているようだが、ドラマ版を見ていなくても映画だけでも十分楽しめる。

中国系ファンドと日本の鷲津ファンドとのTOB(株式公開買付け)合戦に始まり、派遣従業員レベルでの駆け引き、マスコミ操作、アメリカ企業、ドバイなど複雑に絡み合う利権争いが、終始緊張感があり面白い。※テレビドラマが人気が出るわけだ。

数年前にニュースになったライブドア、フジテレビ、村上ファンドなどの騒動の内側を描いているようで、ハラハラドキドキ感が堪らない。

数千億単位の買収の話で、庶民にはこの額の金銭感覚はよくわからない。金さえ用意できれば、大企業ですら買えちゃうところが良い。やっぱり世の中金だな。


評価 ★★★★☆ (星4つ)

(駆け引き+人間ドラマで見せてくれる映画で、キャラクターそれぞれの生きたセリフもかっこいい。映画の中で”資本主義は終わった”という言葉も出てくるが、実際に資本主義は制度として限界を超えちゃってるらしい。現在はなんとかだましだましやってるらしい。ちなみに俳優陣の演技は素晴らしく、みんな安定感ある。個人的にリュウイーファーを演じる玉山鉄二は良かった。ひとつ気になるのがSEの音量が大きくて、セリフがやや聞き取りにくいときがあるのが残念だ)


俺はアンタだ!

-劉一華




誰かになるんだよ

守山!


-劉一華


現実から目を背けるな

民の役割だ


-劉一華




あこがれや夢

そんなものでメシが食えるほど

生易しい時代ではない


-アカマ社長




憎しみからは

何も生まれない


-三島




みなさん誰かになるんだ!

-守山



強欲が善の時代は終わった

-鷲津



あいつはあなたですよ

-鷲津




人生の悲劇は二つしかない

ひとつは金のない悲劇

そしてもうひとつは

金のある悲劇

世の中は金だ

金が悲劇を生む


-鷲津



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映画「死刑台のエレベーター」の感想(ネタバレ)

2012.01.09 Monday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「死刑台のエレベーター」の感想(ネタバレ)




■監督:緒方明
■出演者:吉瀬美智子 阿部寛 津川雅彦 玉山鉄二 北川景子 柄本明 りょう

WOWOWで放送していた映画「死刑台のエレベーター」を鑑賞。

【映画「死刑台のエレベーター」のあらすじ】

財界きっての大物、手都孝光会長率いる企業グループの傘下で働く医師の時藤隆彦。手都会長の若き夫人・芽衣子と愛人関係を結ぶようになった時藤は、彼女と共謀して、会長の殺害を計画。ふだん自分が働くオフィスから、同じビルの上階にある会長室へザイルを利用して侵入した時藤は、会長を自殺に見せかけて首尾よく殺害。ところがその後、置き忘れたザイルを取りに戻った時藤は、故障したビルのエレベーター内に閉じ込められ……。

※WOWOWから引用

【映画「死刑台のエレベーター」の感想(ネタバレ)】


フランスの名匠ルイ・マル監督の1958年に発表した同名デビュー作を物語の舞台を現代の日本に移し、緒方明監督が吉瀬美智子&阿部寛の共演でリメイクした作品。

物語は、愛人関係になった二人が、夫を殺害する完全犯罪を実行に移すが、男が乗り合わせたエレベーターが止まったことで、計画が狂い始めるという話。

開始15分、愛人の夫の殺害に成功した時東(阿部寛)がエレベーターに閉じ込められる辺りまでは、テンポよく進みなかなかの緊張感があるが、それから銃を奪われた警察官(玉山鉄二)と美容師(北川景子)が時東の車を盗んで強奪した犯人を追い始めると、二人の完全犯罪を壊す行動に終始イライラが。

普通なら、この警察官:赤城(玉山鉄二)の行動(銃を奪った犯人を追う正義感)に共感できるはずだが、赤城のキャラクターが取ってつけたような棒状のキャラで感情移入できず、どうにでもなれとしばし傍観。

1時間20分ほど経ち、翌朝、再びエレベーターが動き、時東がようやく開放されると、時東(阿部寛)が”結婚できない男”ばりの脱力感を見せながら会社を後にする。ここはなんだか笑える。メインキャストなのに物語の墨に追いやられている時東の滑稽さが面白い。

原作がフランス映画だからなのか、物語の節々に皮肉っぽさがある。

それと別の殺人を犯した二人(玉山と北川)が、罪を悔いて睡眠薬?で自殺を図り、事件は迷宮入り?かに思えたが、翌日普通に助かってしまうところで、この物語の緊張がかなり切れた。ここは死んでいたほうが面白くなった。


評価 ★★★☆☆ (星3.5)

(ところどころ面白いが、刑事が犯人を圧倒してしまったのが残念。完全犯罪成功の方がすっきりして良かった。唯一感情移入できた時東(阿部寛)の活躍も最初だけで、中盤以降全然良いところなしで、もったいない。サブキャラで出演の北川景子は肩の力が抜けて、自然体が可愛い。翌日の便所でのゲロも可愛い。体調が悪いのに可愛いってどういうことだ。「死ねなかった!」と声を漏らすここのシーンは面白い。lこの映画は、コメディ風味のあるサスペンス映画だ。)



誰かを愛してしまう

すると人はその証を

必ず何かの形で残す

だから愛が絡んだ

完全犯罪というのは

この世にないんです

犯人は必ず証拠を残す


-刑事



死刑台のエレベーター 特別版



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