映画「空海」の感想(ネタバレ)

2019.04.17 Wednesday 邦画 歴史モノ

■映画「空海」の感想(ネタバレ)


■監督:佐藤純彌
■出演者:北大路欣也 加藤剛 森繁久彌 丹波哲郎 小川真由美 西郷輝彦


【映画「空海」のあらすじ】

桓武天皇治世下の延暦の時代、奈良の平城京から京都の山城国へ都が移されることになり、貴族や武官たちが遷都作業に追われるさなか、若き空海も奈良を後にし、山林にひとりこもって修行に励む。延暦23(西暦804)年、学問僧のひとりとして、後に彼のライバルとなる最澄らとともに遣唐使船に乗り、唐代の中国に渡った彼は、そこで密教の奥義を学習。2年後、日本へ帰った彼は、独自の真言密教を確立すべく力を尽くすことに。

WOWOWから引用

【映画「空海」の感想(ネタバレ)】 

 

 

北大路欣也が主演した弘法大師”空海”をテーマにした大作伝記ドラマ。

 

空海というド直球タイトルに惹かれて見てみた。制作年は1984年なので相当古い。

 

戦国時代と違いこの時代(平安時代)の歴史には、まだあまり興味がなくて、ほぼよくわかっていないのだが(歴史の授業で勉強したことすらほとんど忘れているし)、空海という人物を中心に置いて、時系列に生い立ち(主に仏教探索を)を丁寧に描いてることもあり、この時代の状況がよくわかる。

 

169分と約3時間近い長尺作品ではあるが、この1作品見ただけで、この時代の天皇家の内乱含む、宗教権力動向など、大体のことがわかった。ちなみに後で軽くウィキペディアでこの作品に出てきた登場人物が本当にいる人なのか、確認したが、しっかり歴史に出てくる人で天皇家の内乱状況など、一応史実を描いてるようだ。

 

歴史に触れる際は、いきなりぶ厚い本から読むよりも、マンガとかドラマとか感情移入しやすい簡単な作品を選んで、一人の登場人物目線で概要を先にわかってから、より細部に入っていった方が、理解しやすいと経験から思うのだが、この映画「空海」は、平安時代を知るには、その初級に持って来いだと思う。

 

ちなみに歴史としても良いのだが、仏法教義もかなり真髄?が炸裂していて、ある程度仏法を知ってると、空海や最澄の考え方がわかって、非常に面白い。

 

個人的に今、道元に嵌ってるので、道元との違いもわかって面白い。この時代は、まだ道元がいないので、仏法の本質といえど、座禅の重要さが伝わっていないようだ。ただ、お経の勉強よりも体感が大事という部分で、空海と道元は一致しているようだ。

 

よく歴史の中で、悟りを開こうとした坊さんがなぜか知らない間に女を囲って色欲に走り出す(寺がある)ことが歴史において見られるが、その理由がこの映画を見てなんとなくわかった。どうやら教義の読解力が不足し、誤解したまま受け取っていたのかとそんな感じがする。真の奥義を知るには、その人間の熟成がまだ足りていなかった。※ただ単純に堕落しただけとも言うけど。

 

それと、仏法によってすべての人を救いたいという最澄の善意が、本来の仏法(修行することによって悟りを得る試練、一部の人間だけの本当の仏法)から離れていって大衆化のための、全く異なる仏教の教えになっていってしまうのは、良いのか悪いのか。

 

考え方(成仏という概念を広げた解釈)としては、わからなくないけど。でもやっぱり本来の仏法(教え、戒律がしっかりあるもの)からはズレて言ってるよねとしか言いようがない。

 

 

評価 ★★★★☆ (星4.5)

 

(まとめ:エンタメとしてよりは、歴史(仏教)授業映画として秀逸な作品。空海やこの時代の仏教(思想)、平安時代を知る入り口に持って来いの映画だと思います。知らない人ほどかなり新鮮です。また長安まで中国ロケもしてたり、地味にお金が掛かっています。なんでこんなにお金があるのかと思うと、全真言宗青年連盟(宗教団体)がバックアップしていたということで納得です。スケールが意外とでかい。ちなみにこの作品を見ると、密教の神髄という”理趣経”を読んで見たくなりますね。)

 

 

 

悪なる者を成仏できずして

 

何のための仏法か

 

-?

 

 

奈良仏教は己1人が救われれば

 

良しとする狭い仏教

 

-?

 

 

理趣経は真言密教の神髄です

 

-?

 

 

理趣経は

 

読み方によっては

 

恐ろしいことを述べております

 

-?

 

 

例えば、男女の愛欲 肉欲

 

本来菩薩の境地と記してある

 

-?

 

理趣経は人間の欲望の存在を

 

認めているのです

 

-?

 

この世で成仏しなくて

 

どうして死んで成仏なんかできよう

 

-?

 

 

この世なくしてあの世はないのだ

 

この世を逃げてあの世はないのだ

 

この世で生きながら仏となれ

 

-?

 

 

この天地宇宙が生きている力と

 

この体に生きる力とは同じなのだ

 

-?

 

風が吹くように

 

光がさすように

 

心の中に風を呼び起こせ

 

光を放て

 

-?

 

 

国家などその時々の幻の姿

 

-?

 

 

大地も人も生きている

 

生きてるんだ

 

死んでも救われんぞ

 

生きてこそ人間なんだ

 

生きてこそ救われるんだ

 

-?

 

 

 

この風を収めようと思うな

 

己が風になれ

 

この雨を止めようと思うな

 

己が雨になれ

 

-?

 

 

 

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映画「人狼ゲーム」の感想(ネタバレ)

2019.04.16 Tuesday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「人狼ゲーム」の感想(ネタバレ)


■監督:熊坂出
■出演者:桜庭ななみ 太賀 春花 岡山天音 入江甚儀 大沢ひかる


【映画「人狼ゲーム」のあらすじ】

高校生の愛梨は、下校中に拉致され、見知らぬ部屋に閉じ込められた。周りには同じように集められた生徒が計10人。やがて「人狼ゲームをプレーしていただきます」と告げられ、役割カードが配られる。村人10人の中に人狼2人が紛れている設定だ。人狼は毎夜村人をひとり、村人は投票で人狼だとされたひとりを殺し、先に相手を全滅させた側が勝ち。ただ普通と違うのは、このゲームでは本当に相手の命を奪わねばならないのだ。

WOWOWから引用

【映画「人狼ゲーム」の感想(ネタバレ)】 

 

 

桜庭ななみが主演したシチュエーションスリラー。

 

WOWOWで6作くらいシリーズになっている人狼ゲームの映画がたくさん放送してたので、とりあえず初回にあたる人狼ゲームを見てみた。

 

村人と人狼に分かれて、殺し合いをするという話で、特に誰が人狼なのかという予想する面白さは、あまりないのだが、最後の終盤にお笑い的な面白さがある。

 

残り三人まで減った翌日、昨夜に人狼の疑いのあった男が本物の人狼によって殺され死体となって見つかる。

 

この時点で人狼がまだ一人残っていることだけがわかるのだが、主演の桜庭ななみは村人、残りは、女子高生と男子学生が一人ずつ残っている。そのどちらかが人狼なのだ。ちなみに前日までは、疑いこそあれ、自分は人狼じゃないと言っていた二人だ。

 

一体どちらなんだと見てるほうは、緊張しつつ想像を膨らませる。

 

ただ、今までは人狼のために特別用意されたピストルで村人を殺害して、翌日もクールに決めたていた人狼だったのだが、この日に限って、殺された村人から死ぬ間際に反撃にあったのか、殺害こそできたが、顔をボコボコに殴られていて、まだ謎解きが終わってない段階で、顔を見ただけで、彼が人狼だっだと推測できてしまう。

 

めちゃくちゃ雑な作り(笑)

 

今まで散々、クールにやってきたのに、なんで最後ミスしてんだよ。

 

このシーンはホントに面白い。

 

今までそんな雰囲気なかったのに、急に最後がコントみたいなオチになっている。

 

このパターンは、さすがに予想できなかった。

 

ちなみに、本筋のオチは、生き残った二人だったが、再び新たな学生らが追加され、第二回戦の人狼ゲームが始まるという、最初のゲームの時点でも、実は、前回の生き残り二人が参加していたという情報があったが、その情報どおり、人狼ゲームの無限?ループが繰り返されていたというオチになっている。

 

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.4)

 

(まとめ:人狼が誰だかわかったときにやっぱり笑ってしまうコメディスリラー?。それにしても仲間を自分の手で殺害するシーンは、ドタバタしすぎて、もう少しなんとかならなかったのか、ちょっと見せ方に改良の余地ありですね。舞台の演技じゃないんだから。バタバタしていて生々しいと言えば、生々しいのかもしれないけど。シーンがうるさいですね(笑))

 

 

 

周りを殺さなきゃ

 

人は生きていけない

 

-?

 

 

 

でもここは外の世界より

 

マシかもしれない

 

人は何かを殺しながら生きてることを

 

実感できるから

 

-?

 

 

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映画「ザ・サイキック 覚醒の賢者」の感想(ネタバレ)

2019.04.09 Tuesday 洋画 アクション/SF

■映画「ザ・サイキック 覚醒の賢者」の感想(ネタバレ)


■監督:ジェームズ・マーク
■出演者:クリス・マーク デニス・アキヤマ メリー・ハットン ジェシカ・クレメント ダニエル・パーク ジェイソン・ゴスビー


【映画「ザ・サイキック 覚醒の賢者」のあらすじ】

叔父と2人暮らしの高校生デヴィッドは、過去の記憶を失い、時折見える記憶の断片のような白昼夢に悩まされていた。そんなある日、授業中の教室に突然軍の部隊が押し入り、銃を突きつけてデヴィッドを拘束しようとする。その時、デヴィッドは常人を超える力が覚醒、銃をものともせず部隊を一掃する。なぜ自分にこんな力があるのか混乱するデヴィッドは、理由も分からずに追われながら、少しずつ記憶を取り戻していくのだが……。

WOWOWから引用

【映画「ザ・サイキック 覚醒の賢者」の感想(ネタバレ)】 

 

 

エクストリーム・マーシャルアーツのスタント集団“TEAM 2X”が制作したというアクション映画。

 

単純にスタント集団が作ったアクション映画ということで気になって見てみた。

 

個人的には、ビルの屋上や階段からぴょんぴょん飛んだりする、フランス映画「アルティメット」みたいな爽快な?アクション映画予想してたのだが、どうもスタントの中でもジャンルが違っていたみたいで、基本はくるくる回転しながら蹴ったりする格闘アクションが基本の映画だった。

 

ある部分でワイヤーを使わないで、生身の力で回転を再現してる?という部分では、すごいのかもしれないが、現在では、ワイヤーがすでに出回って、その部分での回転シーンはこと足りてるので、映像的に見ると、生身の肉体派アクションだけで押すには、かなり地味なアクションの部類になるだろう。

 

ちなみに、刀を背負ったアクション戦士みたいなのが悪役として何人か出てくるが、総じてコスプレに毛が生えた程度で、見た目が相当ダサイ(笑)

 

制作費が足りないのか、デザインセンスが足らないのかわからないが、とにかく見れば見るほどに感じるB級感。

 

監督や出演者の質含めいろいろな部分で才能(センス)があきらかに足りてない。

 

このシーンは、あの有名映画のあんな感じにしたかったのかなという、リスペクト?というか、影響の余韻は感じるんだけどね。

 

個人的に仮にこの映画に予算が豊富にあったとしても、作品の出来はA級にはならないと思う(笑)

 

ちなみにストーリーもそれほどの深さはないのだが、強引にラストだけ実は三部作?の1作目のような、次作があるような壮大な物語が続いてるような期待を持たせた終わり方にしてるが、さすがにこの内容では、無理でしょう(笑)

 

 

 

評価 ★☆☆☆☆ (星1つ)

 

(まとめ:アクション目当てだけで見るにはさすがに辛いB級アクション。アクション映画なのに、格闘シーンのつなぎ部分(移動するときなど)で、ところどころ緊張感がないシーンが混ざっている。っというか出演者が気を抜いている(演技力が足りてない)んだろうと思う。普通に映画を楽しむという部分では、まるでダメだけど、見ながらダメなところを逐一ツッコミたい人には、肴になりそうな映画です。)

 

 

 

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映画「いぬやしき」の感想(ネタバレ)

2019.04.01 Monday 邦画 アクション/スペクタクル/SF

■映画「いぬやしき」の感想(ネタバレ)


■監督:佐藤信介
■出演者:木梨憲武 佐藤健 本郷奏多 二階堂ふみ 三吉彩花 濱田マリ 斉藤由貴 伊勢谷友介


【映画「いぬやしき」のあらすじ】

定年を間近に控える、冴えない初老のサラリーマン壱郎には、妻や子ども2人という家族がいるが、ある日突然、がんが理由の余命宣告を受け、虚しい気持ちに襲われる。そんな中、宇宙から落ちてきた物体の墜落事故に遭遇するが、それ以来、壱郎の肉体の一部は機械となり、他者の命を救えるようにもなる。一方、同じ事故に遭遇した高校生の皓も未知のパワーを手に入れるが、そんな壱郎と皓は新宿の街を舞台に、全面対決に臨んでいく。

WOWOWから引用

【映画「いぬやしき」の感想(ネタバレ)】 

 

 

「GANTZ」の奥浩哉によるコミックを「GANTZ」「図書館戦争シリーズ」の佐藤信介監督が木梨憲武、佐藤健らを迎えて映画化したSFアクション。

 

とんねるずの憲さんが映画主演してたので見てみた。ちなみに原作コミックは未読なので、そちらとの比較はわかりません。

 

内容は、宇宙からの飛来物によって、急に機械生命体化した中年サラリーマン(善)と高校生(悪)の二人が、それぞれの思惑によって社会(街)を巻き込んで次第に対決していくという話。

 

空を飛んだり、街を破壊したりと邦画にしては、かなりSFアクション(CG)に力が入った作品ではあるが、アクション一辺倒にならず、ちゃんと登場人物に感情移入できる。

 

主役がわかりやすく冴えないサラリーマンでさらにわかりやすい善人設定(人助けする)なのもあると思うが、シーンの心情の描き方(伝え方)もよく出来ている。

 

個人的に邦画のSFアクションモノは、ゼブラーマンや寄生獣など、スタイリッシュではないどこか泥臭い日本的な世界観をベースに描くSF作品は、比較的面白く、成功しやすいのかなと思う。

 

一方、テラフォーマーズみたいな、ハリウッドチックな見た目豪華な商業作品は苦手で、そちらを目指そうとすると途端に内容が無くなって、わかりやすく駄作に陥るような気がする。

 

ただ、だからと言って、この「いぬやしき」やゼブラーマンや寄生獣などが、海外のアクション映画と対等に勝負できるレベルかというと、そこは、規模がまだ日本レベルで、完全日本向けに作られた作品から出ず、外に出すにはどこか恥ずかしさがある。この作品が海外で話題になっていても、逆に恥ずかしい。

 

邦画でも単純な人間ドラマならその辺、気にならないんだけど、邦画のアクション映画は、ところどころなんかダサイんだよね。

 

邦画のアクション映画に限って言うと、ずっとこの葛藤がある。自分が面白いと思う作品は海外でも支持してもらいたいと思うけど、ハリウッド基準に照らすと途端に恥ずい。

 

 

評価 ★★★★☆ (星4つ)

 

(まとめ:ちゃんと感情移入できる良作邦画SFアクション。珍しく映画を途中で一度も離脱することなく(通常、途中で飽きて何回かに分けて見てるが)、通しで見終えた。それだけでも結構すごい。ただ内容があるかというと、機械生命体となった2人が、善と悪に分かれて争ってるだけなので、どこかマッチポンプ感は否めない。ここに新たに、別の宇宙人の侵略者が加わってこれば、もう少し話に広がりが出たかもしれない。もし”いぬやしき2”があれば、そんな感じになるのかな。

最後に、佐藤健(皓)がスーパーパワーを得て、その力である一家を殺したとき、親友が彼との付き合いに距離を置こうとするが、”別にお前の知らない奴だし、世界のどこかで誰かが死んでも別に悲しんだりしてないだろという論調で、親友を言いくるめようとするシーンがあるのだが、それに対して親友側は、ほとんど何も反論できていなかったが、個人的に、世界のどこかで自分が知らない誰かが死んだりすることにいちいち悲しんだりしないのはそうかもしれないけど、それよりも自分が知ってるヤツが急に人殺しになってた方が、ショックがでかくて、悲しいと言い返したい(笑))

 

 

でもちゃんと

 

学校に行けよ

 

-?

 

 

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映画「ラプラスの魔女」の感想(ネタバレ)

2019.03.30 Saturday 邦画 サスペンス/ミステリー/スリラー

■映画「ラプラスの魔女」の感想(ネタバレ)


■監督:三池崇史
■出演者:櫻井翔 広瀬すず 福士蒼汰 志田未来 佐藤江梨子 リリー・フランキー 豊川悦司


【映画「ラプラスの魔女」のあらすじ】

それぞれ離れた温泉地で、硫化水素ガスの中毒による死亡という同類の事件が発生。しかも被害者同士には面識があった。警察は連続殺人を疑うが、協力を依頼された地球化学の専門家・青江教授は、気象条件の安定しない屋外で、致死量の硫化水素ガスを意図的に吸引させる殺人など、“ラプラスの悪魔”でもなければ不可能だと事件性を否定する。だが、青江の前に、自然現象を正確に言い当ててしまう謎めいた女性・円華が現われて……。

WOWOWから引用

【映画「ラプラスの魔女」の感想(ネタバレ)】 

 

東野圭吾の同名ベストセラーを櫻井翔主演で映画化したミステリー。

 

嵐の櫻井翔が出てたので見てみた。

 

内容は、不可能犯罪の解明に挑む科学者の話で、櫻井翔は、警察から協力を依頼されたその科学者役。

 

始めの方は、不可能犯罪をどう実行する?という部分でかなり謎めいていて、興味が尽きないのだが、のちに事件があきらかになり、父親が家族殺人の実行者とわかり、さらにその息子が気象条件を予知し、それを利用して、父親を殺そうと試みる、終盤のCGをふんだんに使った大スペクタクル映像を見るまでに至ると、どうもやり過ぎ感が出てきて、興味が急に失速する。

 

あんな複雑な気象条件を予知できるなら、もっと他に簡単に殺害できる条件があるんじゃないかとさえ思ってしまう。

 

さらに途中から悪役となる豊川悦司演じる甘粕監督のゲームやマンガのラスボスかと言わんばかりのわかりやすい自己中的な動機設定(披露)もどうもついていけない。マンガの読みすぎじゃないかなと(笑)

 

そもそも、家族思いの悲劇な父親像から急に自己中犯罪者へと転換するどんでん返しも、急すぎて、イマイチ理解がついていかない。もう少し説得が必要だったんじゃないだろうか。

 

っというのも玉木宏演じる刑事と、科学者の櫻井翔が出番こそあるのに、あんまり役に立っている感じがない。櫻井翔の科学者にいたっては相当ひどい。知らないところで話が進んでいて、急にクライマックスに突入したような速さ。

 

そもそも最初の硫化水素で殺された二人と甘粕監督の関係も、電話の会話がちょっとあるだけで、大して描かれていないので、最初の家族殺人(最初は自殺と処理される)の一番の動機とそこに対する、彼らの協力関係もよくわからない。家族殺人は甘粕監督が勝手に始めたことであるのだが、そこに至る、殺人行動を決断するほどの甘粕監督への共感が全く起きないので、なんだかよくわからない。

 

娘が非行に走っていたから殺したというだけでは、ちょっと話が早すぎ。もう少しそこの彼の苦悩部分のシーンが必要だったんじゃないだろうか。そこを抜きにして、ラスボス発想の極端な動機に至ってしまうので、話が非常に薄っぺらくなってしまった。

 

 

 

評価 ★★★☆☆ (星3.2)

 

(まとめ:理論的に言いたいことはわかるが、作品としての完成度はかなり微妙なサスペンス。ただ科学的な人間の可能性という部分の知的好奇心は結構満たしてくれるのでその辺は面白い。その部分では、作者(東野圭吾)の知識への欲求やリサーチの幅を感じる作品ではあります。)

 

 

 

記録され人々が

 

認識した時

 

それが真実になるんだ

 

-?

 

 

 

人間は原子だ

 

一見なんの変哲もなく

 

価値もなさそうな人々こそが

 

重要な構成要素だ

 

-?

 

 

この世界に存在意義のない

 

個体などない

 

ただのひとつとして

 

-?

 

能力というのは目的が

 

あるからこそ

 

進歩するんです

 

-?

 

 

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